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第10話 コーヒー

いよいよコーヒー選びである。


千晴と詩乃は真剣だ。


お互い(こだわ)りがある。


譲れない。


何にするか選ぼうとした時、千晴が言った


「実はコーヒーに関しては秘策がある」


「秘策とは」


焙煎(ばいせん)パフォーマンスをやりたい」


「なにそのマグロ解体ショー的なのは」


「やっぱこの店で売りが欲しいじゃん。


だからお客の前で焙煎をする。良い案でしょ」


「それ毎回やるの?」


「出来る限り」


「良いんじゃない」


「ではさっそく」


と生豆をフライパンで焙煎する千晴。


しばらくするとコーヒーの焦げた香りが広がる。


「どうよどうよ」と千晴


しかし…チャフ(薄皮)が大量に舞い始めた


「うわあああああああああああ」


キッチンがチャフだらけに。


「生豆を水洗いしたのに、何故だ?」


こうして焙煎パフォーマンスは失敗に終わった。


しょんぼりする千晴。


詩乃が何度も慰めた。


そしてコーヒーを決めようとした時、千晴から疑問が。


「よくさあ、お店でオリジナルブレンド出してるじゃん。


あれってどうしてるんだろ。そしてなんで安いんだろ」


「あれって業者に頼んでるんじゃないの?」と詩乃


「だよねえ。シングルオリジンで豆同士をブレンドして


作ることは出来る。でもそれだと安くならない。


ロブスタ種まぜてるのかな?」と千晴


「ちょっと調べてみよう。あっそういうお店発見」


「なになに1kgから頼めるって。値段も相談だってね」


2人はとりあえずオリジナルブレンドを注文することにした。


「コーヒーはコクと苦みだよ」と千晴


「いいやほのかな酸味だね」と詩乃


そしてコクと苦みが強いロブスタ種のベトナム産がベース。


それに酸味のアラビカ種を少し足す感じだ。


以上の要望と希望卸価格を伝えて注文。


千晴は常々、ロブスタ種はアラビカ種に比べて安いけど、


劣っているとは思わない。コクと苦みを求めるなら、


断然ロブスタ種だから。


あとはお互い豆の言い合い。


「キリマンジャロ・グアテマラ・インドモンスーン・


ルビーマウンテン」と千晴


「モカ・ブルンジ レッドブルボン・ペルー マチュピチュ・


ゲイシャ」と詩乃


オリジナルブレンドを入れて9種類。


しかも珍しいのや貴重なものも入れて差別化もだした。


これで花型のコーヒーのラインナップが決まった。

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