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100万を超す兵士が群れをなす広大な平原。
湧き出る熱気と興奮の渦は、飢えた狼のように敵陣を噛み殺そうと目を輝かせていた。
「陛下、出陣の号令を」
ブラウザード帝国の貴族の証である青白色のマントには皇族の家紋が施され、それを颯爽と翻し、男は覚悟を決めた。
「第十代ブラウザード帝国皇帝、ドーベルマン・ミストラウ・ブラウザードの名によって命じる！敵国アンシャンデ帝国を討ち滅ぼし、悪政によって虐げられし民衆を解放せよ！」
彼の号令は高級将校から下級将校へ、そしてそれぞれの自陣の兵士に告げられ至る所で歓声の狼煙が上がる。
ここに歴史の1ページとなる緑星平原の戦いが刻まれたのだ。
