表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生ライフで異端者認定!  作者: 空き缶
第1章 幼年期編
6/26

黒き追手

あれから半年、俺たちは毎日の様に森に行き

剣を交えたり無詠唱を練習したり魔力を高めたり、強くなる為にやれる事はやってきた。


やはり修行は相手がいた方が捗るのだろうか。

半年前より明らかに魔法の威力も魔力総量も明らかに上がった。

ジュンも身体強化をそこそこ使える様になり、ミオラに至っては大抵の魔法は無詠唱で使える様になった。


最近はジュンとミオラは家の仕事を手伝わされる事が多くなり森に集まるのは週に一度程度となった。


半年間ほぼ毎日森に行っていたせいか一人で森に行こうとしてもなんら止められる事はなかった。


今日は一人で森を探索する予定だ。

勿論狩りも兼ねての探索だ。


「今日も第2フェンス付近まで行ってみようかな〜」


俺は呟きながら足を進めた。


第2ゲート付近まで行く目的はフェンスより先にいる魔物を見る為である。


期待に胸を膨らましフェンスに着くが、やはりいつもどうりいない。


いつもどうりというのは一人の時はよくここに魔物を探しにくるからだ。


しばらく待機しているとフェンスの向こう側が何やら騒がしい。


目を細めて騒がしい方をみてみると、白く小さい何かがこちらに向かってくる。


だんだん近づいてきて、ようやくそれが何かわかった。


「人だ…」


思わず口から言葉がこぼれた。

白いローブで全身を覆った俺と同じくらい歳の子が走ってこちらに向かってくる。


「もしかしてドワーフの旅人か」


でもどうしてあんなに急いでるんだ?


そんな事を考えてると走ってる子の後ろにもう一つ人影が見えた。


今度は全身真っ黒にみを包んだ大人の人だ。

大人も歩いてはいるが確実にこちらに向かってきている。


これはどういう事だ?

俺はこの世界に、生まれてから旅人なんてみた事ない。

そもそもこんな辺境にくるのもおかしいし…


「うーん…」


唸りながら考えていると白い子がフェンスを越えて来た。

白い子は俺に気づくと俺に真っ先に向かって来た。

俺は一瞬身構えたが何故か自然と警戒を解いてしまった。


「逃げて!」


白い子は俺の手を握りながら掠れた声で言った。


「早く!」


白い子は俺の手を引きながら再び掠れた声を響かせた。


手を引かれながら後ろを振り返ると、さっきまで俺の周りにあった気が動き黒い人に無数の枝を、伸ばしている。


黒い人は伸ばされた枝を軽くあしらい、枝を伸ばしていた木を蹴り倒した。


その直後、周りにあった全ての木々がさっきの木と同じように枝を伸ばし黒い人を攻撃した。


「トレントですか…ここまで数があると少々面倒ですねぇ」


黒い人はそういうと、攻撃して来た全ての木々をなぎ倒した。


木が動いたのにも驚いたが、あんなに太い木々を一瞬で蹴散らした事に唖然としていた。


ふと気づくと俺は逃げる決心をした。


「君追われてるんだろ?こっちだ!」


俺は逆に白い子の手を引き洞窟の中に隠れようとした。

だが黒い影が俺たちと洞窟の間に割って入った。

そこに立っていたのは言わずもがなさっきの男だ。


「そこの少年よその子を大人しく渡せ」

「嫌だと言ったら」


俺は顔を引きつらせながら答える。


「死んでもらう」

「でもどうせ渡しても俺は死ぬんだろ?」

「当然だ、だが大人しく渡した方が楽に死ねるぞ」


男は邪悪な笑みを浮かべ掌をこちらに向ける。

魔法を撃つ準備をしているようだ。


「さてどうするのだ?」

「どうせ死ぬなら俺はカッコよく死ぬ!!」


言葉を言い放つと同時に俺は男に持っていた木刀で切りかかった。


男は少々驚いた様な顔していた。

恐らくそれは、俺が血迷った様子なく男を殺しにかかったからだろう。


俺はすかさず叫んだ、逃げろ!と、しかし白い子は動こうとしなかった。


何を考えてるかわからなかった。

逃げたいはずなのに逃げない顔はローブで見えないが下から見える小さな足は小刻みに震えていた。

次回確実に戦闘に入ります!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ