39話 思わぬ地雷
荒野行動面白いっすね。
JPとグローバルのキルレシオの差がやばいっす...
「ガリムぅぅ、僕だよ僕!」
ガリムの島(仮)についた途端、
見慣れた姿を見つけたアレクは
真っ先に駆けて行った。
◇
か...クリス。うん。
言いなおすまでの間が短くなった。
いい傾向だ。
ゴホン。
クリスの過去を聞いた後、
アレクたちに水をぶっか...
優しく起こしてあげた。
アレクは
「しょ、庄司、姫様がいるのにこんな
美少女をどこで誑かしてきたゴホォ!」
訳の分からないことを言ってきた。
ああ、小一時間問い詰めて
やったら正気に戻ったぞ。
ともかく、アレクたちを起こした俺は、
クリスと共にこれまでの事情を説明した。
そして数時間程して島にたどり着き、
冒頭に戻る。
「ガリム!死んだかと思ったよ!」
アレクは思ったことをストレートに
言った。
ガリムはちょっと傷付いた。
「ヒャッハー!」
「ガリムぅ~」
世紀末と料理人も続く。
そろそろ俺も行くっかな。
あれ?一人足りないような...
まあいっか。
「ガリム!久しぶり!」
俺も4人の輪に加わる。
「みんな!久しぶりだな!」
ガリムは元気そうだ。
よかったよかった。
「にしても一人足りない気がしやすぜ」
「「「気のせいだ」」」
「やけに食い気味だな...」
気のせいったら気のせいだ。
「何、私のこと?」
柔らかな表情で見守っていた
クリスがやって来た。
「「「「「違います」」」」」
クリスにはそんな失礼なことは
言わない。
指しているのは...
「ハアハア...」
疎外感に喘ぎ声を出している
・・・Mだ。
あいつは救いようがない。
アレクたちも次第に見限って
来たようだ。
最初はキャラ作りかと
思っていたのだが...
「ハゥッ!」
絶対違うな。
正論に行きついた俺たちは
そっと目を逸らした。
「それでな、漂流している間に...」
それから俺たちはガリムと
沢山のことを話し合った。
◇
「さあ、そろそろ帰るか?」
日も暮れてきた頃。
満足いくまで話し合った俺たちは
『帰ろうぜ』的な雰囲気が蔓延してきた。
「もう、帰るの?」
クリスが寂しそうな目で聞いてくる。
「といっても方角はわからないけどな。
そうだ、クリスも来てくれないか?」
クリスが答える前に、
アレクが前に出て言った。
「ガリムから聞いたかもしれないけど、
僕たちは魔王を釣ろうとしているんだ。
それでも良ければ、来てくれないか?」
アレクは爽やかな笑顔を浮かべながら
手を差し出す。
クリスは...
「うん。私も魔王、嫌い。
だから、ついて、行かせて!」
その小さな白い手で、
それでいて力強く、
アレクの手を握った。
「ということは、庄司たち、
魔王釣りに、来てたの?」
仮○ライダーに会った小学生のような
キラキラした目で聞いてきた。
俺たちは...
そろって目を逸らした。
(((((遊びでホホジロザメを釣るため
に来たとか言えねぇ...)))))
全員の心情は一致していた。
不審そうに首をかしげている
クリスを見ると罪悪感的な何か
がわいてくる。
「対魔王用のバリスタという
兵器の試験運用をしに来たんだよ」
アレクがそう答えたおかげで、
ひとまず疑い(?)は晴れた。
「お~!何、それ。見せて!」
再び目を輝かせる。
「あれだよ。船についている」
アレクが指をさす。
「あれ、200年前、私に、撃ってきた奴」
「「「「「えっ」」」」」
まさかの地雷に全員が驚きの
声を上げる。
「その時のより、性能、良さそう。
でも、弱い。私、補強する」
そう言うや否や、唖然とする俺たちを
置いて船へと駆けていった。
直ぐに数多のスキルが唱えられ、
バリスタが見えない何かに補強
されていった。
その光景を、俺たちは口をあんぐりと
開けて眺めることしか出来なかった。
◇
「豹変しすぎぃ!」
補強されたバリスタは、
別の何かへと生まれ変わっていった。
表面が黒く輝いてるし。
試しに試射してみる。
バヒュウウウウウウウゥゥゥゥゥン!
音からして違う。
「あ」
拘束用に付けていた糸が最後まで
飛ばされていき、固定していた
金具からプチンと音を立てて
切れてしまった。
バシャン
その数秒後、金属の矢は着水した。
「はは、ははははは」
おかしいな、糸は1000メートル
近く巻いてあった筈なのに...
はは、ははははは...
俺の喉からは乾いた笑い声
しか出てこなかった。
明日投稿できない気がするんじゃ—




