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閑話3 ???

ガリムとカメさんが会うまでの経緯です。


 ―――――???視点



 何故だ、何故離れんのじゃ!

 人間はしつこいの。


 5時間ほど引きずっても離れんとは。

 そういや、こいつを人間どもはガリムとでも呼んでおったか。


 「ガリムとやらよ、そろそろ離してくれんかの」


 返事はなさそうじゃ。

 まあ、3時間ほど前から気を失っているからの。

 まだ呼吸しているようじゃが、命の灯が消えるまで

 あと1時間といったところじゃの。

 

 情けを掛けてやってもよいじゃろうが、

 儂に危害を加えようとしたのじゃからな。

 この状態を招いたのは、儂が悪いともいえるがの。


 あれは5時間ほど前じゃった。

 最近はイワシも賢くなったからの。

 魔闘魚とやらが出てからは口に入るのはウロコばかりじゃい。


 だから、久々に感じた鯖の匂いにまんまと騙されてしまったのじゃ。

 まあ、久しぶりに満腹まで喰えたからよしとするかの。

 人間が作った〆鯖とやらは美味かったが、贅沢は言えぬの。


 そして、その鯖の一つに、針がついておったのじゃ。

 全く、不敬なことをする奴もいたものじゃ。

 かつては儂も人間どもに崇められておったのじゃがの...

 どれもこれも今となっては懐かしい思い出じゃ。

 あの頃に戻りたいの...


 お、ガリムとやらが目を覚ましたようじゃ。

 

 「ガリムとやらよ、針を外してくれんのかの」

 「喋ったぁぁぁぁぁぁぁっ!」


 また気絶しおったわい。

 軟弱じゃの。

 ふう、儂も疲れたわい。

 今日はここのところで寝るかの。

 お休みなのじゃ。




 ふあああ、今日も良い朝じゃの。

 ガリムとやらは...

 まだ生きておるの。驚きじゃ。

 そろそろ儂も可哀想に思えてきたわい。

 おお、丁度近くに小島があるの。

 あそこに漂着させて、針は陸地で外すかの。

 こう見えて儂は水陸両用なのじゃ。

 すごいじゃろぉ!すごいじゃろぉ!

 

 ・・・目の前にいたベラが逃げて行きおったわい。

 寂しいの。


 ・・・ガリムとやらに話相手になってもらおうかの・・・

 刺されそうじゃが。


 まあ、そうならないようにするために魚でも取ってきてあげるかの。

 ついでに置手紙でもしておくかの。



 


 ―――――ガリム視点



 ・・・・・



 ・・・・・



 ・・・・・



 はっ!

 ここは...島、か?

 助かったのか?

 うう、体が痛い。

 だが、あまり寒くはない。


 ・・・なんだこれ?焚火か?

 誰がやったんだ?


 まさかこの島に人が?

 この島は世界地図にはなかったぞ...


 ん?魚と手紙が置いてあるぞ?



 拝啓 ガリムへ



 10時間ほど引きずって申し訳ないの。

 許してヒヤシンス。

 あと、話し相手になってくれると嬉しいの///



          敬具  ‘」{@より



 「なんじゃこりゃあああっ!」


 許してクレ○ンスってなんだよ!

 話し相手ってなんだよ!

 しかも名前...

 なんて書いてるのか解んねえな。文字化けか?


 ともかく、置いてある魚でも焼いて食べるか。

 都合よく設置されていた肉焼き器で焼こう。


 セットしてっと。

 横に座って。


 せーのっ


 

 ♪ちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっちゃちゃちゃちゃちゃ

 ちゃっちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃんちゃちゃちゃ

 んちゃちゃちゃんちゃちゃちゃっちゃんちゃん



 上手に焼けましたぁっ!


 むしゃむしゃむしゃっ!

 スタミナが回復した!


 ふう、美味しかった。

 骨までしゃぶりつくしてしまったぜ。

 一服したし、この島の探索でもすっか。


 その瞬間、俺の体がビクッと震えた。


 ん?海の方から音がッ!

 何だ、何が起こっている!


 俺の頭は予期せぬ状況にパンクしそうになっている。

 これだから脳筋と呼ばれるんだろうな。


 ん?頭がァァァァッ!



 前方、射程圏外に艦影!

 艦種識別!ガトラン○ィス!



 ザパァァァァァァァッ!




 「うわああああああっ!」


 ガトラン○ィスと識別されたそれは、圧巻の偉容だった。

 ゆうに50メートルを超えている。

 それが迫ってくることに生命の危機を感じたが、

 あまりの驚きに俺の意識は途切れてしまった。

 

 

 

 

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