33話 誰がく○モンじゃボケェ
珍しく1時間ぐらいずっとWTしてました。
サンボル君を開発できたので満足です。
あー烈風を買うお金が足りないんじゃー
え?休日だからストック作っとけって?
ふう、もう朝か。
今日も例に漏れず俺以外はだれも起きていない。
そっと船室の扉を開ける。
「霧かよ...」
辺りは霧に包まれていた。
10m先までしか見えない。
しゃあない、釣りでもするか。
我ながらこの思考回路が理解できないが、体が
釣りを求めているのは事実だ。
帆をたたんで、早速釣りを始める。
今日は釣れるといいな。
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・釣れねぇ。
それから30分ほど経ってもアタリ一つないので、
帆を降ろして船を進める。
霧のせいでする事が無く、
甲板に寝転がっていると、
ドアが開く音がした。
「おはよう、ヒャッハーッ!」
マスコットだった。
こちらに歩み寄ってくるヒャッハーに、
朝の挨拶を返す。
「マスコッ...ゴホン、世紀末の人おはよう」
するとマスコットは顔を曇らせる。
「どちらも不本意なあだ名なんですがヒャッハー」
「悪い悪い。じゃあ、なんて呼んだらいいんだ」
ゆ○キャラはよくぞ聞いてくれた、
と言わんばかりの笑顔になった。
モヒカンもピンと伸びて...あ、アホ毛発見。
「俺の名前はダイスケだぜヒャッハーッ!」
えらく日本人的な名前だった。
世紀末の人はどうだ!と胸を張っている。
「分かったよ、だいモン。これでいいんだろ?」
「誰がく○モンじゃボケェ」
一気に柄が悪くなった。
「分かったよ、未○子。これでいい」
「ド○ターXじゃねえよッ!!」
だからお前らはどこからそれを仕入れてくるんだ。
気まずい雰囲気になってきたところで、
再びドアが開いた音がした。
「やあ、おはよう」
アレクだった。
アレクの爽やかな笑顔は、霧の中でも存在を示している
日光によって引き立てられていた。
世紀末の人が顔面戦闘力の違いに舌打ちしたのを
俺は聞き逃さなかった。
だが、アレクには聞こえていないようで、
爽やかな笑顔のまま挨拶してきた。
「ああ、おはよう」
「おはようだぜヒャッハーッ!」
それから暫くは3人が川の字になって甲板に
寝転がり、他愛もない話をしていた。
「そういや、釣りはしなかったのかい?」
「いやあ、30分ほどしたんだけどあたり一つなくて」
「それで帆を張っているのか...」
「ん?どうかしたのか?」
「帆を張ったままだと座礁する可能性があるんだよ...」
うへぇ、すっかり失念していた。
でも...
「この辺りには浅い場所なんてないだろ?」
「そうだね、島も地図にはないし。でも、万が一の
可能性は考えておいてもいいんじゃないかって」
「まあ、座礁しそうになったら目視でわか...ああ、
この霧だとな...」
「霧が早く晴れてほしいぜヒャッハー」
「そうだね...」
霧は一向に晴れる気配がない。
そろそろ気温も上がってくるころだと思うのだがな...
喉がだいぶ潤ってきている。
直ぐに残りの二人も起きてきて、朝食――――と言っても
干した鶏肉とカジキを齧るだけだが————にした。
両方とも硬かったが、カジキは噛めば噛むほど甘みが
出てきて美味しかった。結構小腹も満たせた。
「ねぇ、そろそろ釣りしない?」
料理人の人だ。
「いや、朝やったけど釣れなかったぞ」
「でも、その時よりかはだいぶ場所が違うでしょ?」
まあ、確かにな。
「なら、いっちょやってみるか」
「「「「おお!」」」」
仕掛けは、昨日まで使ってた奴だと劣化が激しいので、
<豪田釣具店>で新調することにした。
使った後真水で洗わなきゃいけないから、
あまり使いたくなかったんだが...
俺はルアーを使うことにした。
金属製の疑似餌で、大物を狙ってみようと思う。
俺以外は堅実に餌釣りにするようだ。解せぬ。
ロマンがあっていいだろ?
「いや、漂流しているこの状態でロマンを求める
庄司が異常なだけだから」
ド正論である。
アレクの正論を聞いても、いや聞いたからこそ、
庄司は頑なにルアー釣りから変えようとしなかった。
要は拗ねていたのである。
このことは、アレク著庄司七大奇行の番外編と
して記されることになるとは、
誰が予想でき(略
料理人の人によって提案されたこの釣りは、
結局一時間ほどで終了し、アカササノハベラ
(イソベラとも呼ばれる、外道)が一匹釣れた
だけで幕を閉じた。
昼食は、カジキと鳥を齧りながら、
ベラの丸焼きを5人でつつくという
奇妙な光景になった。
「場所が悪かったのかな...」
5人で反省をしていた時。
ドゴォォォォッ!
船が激しく揺れる音がして、
振動で5人全員が椅子から転げ落ちた。
「何が起こっているんだ!?」
「分からない、僕は船首を見てくる!」
アレクはそう言うと、未だ晴れぬ霧の中を
駆け抜けていった。
「座礁だ!」
直ぐにそんな声が船首から聞こえてきた。
「庄司以外は応急修理をするぞ!急げ!」
戻って来たアレクが怒鳴りつけると、
すぐさま船室に駆け込んでいった。
こんな時には俺は何もできない。
俺は自分の非力さを目の当たりにした。
「くっ...」
拳を握りしめているだけでは何もできないので、
せめて傷を見ておこうと船首へと向かった。
「こりゃひでえ...」
岩にぶつかっているようだ。
ん?この辺は島もないし浅い場所はない筈では?
本能的に前方をキッと睨みつけた。
しかし、霧に覆われているせいか何も見えない。
だが、この先に何かあると俺のカンが言っている。
アレクたちが修理を始めた頃、
「な、なんだ...ッ!」
霧が晴れてきた。
昼になっても晴れなかった霧が、だ。
睨みつけている前方が少しずつ見えるようになってきた。
そして...
「島がある、だと...」
そう、その先には島があったのだ。
乗りと勢いで書いてしまった零戦乗りのお話
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え?短編なんか書かずにストック作れって?




