コシアブラ
山菜採り。
これは山に生えるワラビやタラの芽などの自然の恵みを有り難く頂戴することですが、採集場所は山菜と言うイメージはほど遠く民家のすぐ後ろの山だったりします。
これは深い森だと山菜となる植物が生えにくいって事もありますが、近くで採集できればそれに越したことは有りません。
――採る人の都合は最重要課題です。
ただ人目に付きやすい崖で採っていると、いつの間にか人が集まり晒し物状態になるので気をつけましょう。
そんな訳で自分も近隣の山を中心にタラの芽などの山菜を採っていますが、未だ採ったことのない山菜が有ります。
その名もコシアブラ。
ウコギ科の植物で山菜の女王とも呼ばれる山菜です。
有る程度高い山に生えるので近隣に有るはずは無いと最初から諦めて居たのですが、ねじきを調べるうちに近隣の山に生えている事が判明しました。
――と言うかこの植物は山で見たこと有るよ…。まさかコイツがコシアブラだったのかい。
コシアブラが散歩ルートに生えていて、すぐ側を何百回と通っている筈なのに山菜と知らないので素通りしていました。
我ながら迂闊。
無いと言う先入観で見て居ると探し物が目の前に有っても気がつかない物です。
小説も同じでは無いでしょうか?
慣習と化してさっと読み流す小説も目を変えてじっくり見てみるのも一興かもしれません。
もしかしたらコシアブラのようにお宝の傑作小説かもしれませんから。




