ねこ
最近街中で野良猫を見る事が減って来ました。
昔は何処の路地にも野良猫の姿が沢山居て、喧嘩したりじゃれ合ったりしてのびのび暮らして居たのに。
そしてそのネコの生活を支えるようにエサをあげる人が少なからず居ました。
しかし、最近の風潮ではネコに餌やり禁止とか言われるようになって居ます。
――ネコにも生活が有るのに。
ネコの泣き声がウルサイとかでネコによる迷惑を無くす為とか言われて居ますが、
彼等も生き物です。
腹が減れば鳴くし、歩けば足跡がボンネットに着く事もあるでしょう。
――でも、其処まで気にする事ですか?
昔からネコは身近に居た筈です、そして同じ事は昔から会った筈。
なのに今更目くじらを立てるようになる。
きっと此れは変わったのはネコたちでは無く、私達人間の方なのでしょうね。
昔ほど心の余裕が無くなったのかもしれません。
野良猫が生きて行けない世界は、人間にとっても生きずらい世界です。
小説サイトも同じでしょう。
異色の作家を強引に排除し上品な作品のみが出ているサイト、
これは見た目には良いでしょう。
しかし、此れは自然の状態とは程遠い筈です。
様々な作品が競い合い、その中で人気の無い作品は淘汰されて、
その過程の中で実力ある作品のみが生き残って行く。
これが自然の流れでは無いでしょうか?
神は見守るだけよい、細々と手を出すべきでない――そんな感じがしています。
不要な物を排除した世界は、見た目はユートピア、住めばデストピアですから。
その先は明るい未来が有るとは思えません。
あるのは恐竜のように巨大化した後に待ち受ける破滅だけのように思えます。
英雄に捧ぐ。




