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サルトリイバラ

 今日は子供の日。

 自分の昔の記憶を辿って柏餅を作って見ました。


 柏餅作りは数日前から作るのは始まります。

 数日前に近所の山に生えているサルトリイバラの葉を塩漬けにしておいてあんこを焚き、

 当日は上新粉をこねて蒸し、更には蒸した物をすりこ木で搗く。

 そして、搗きあがった餅にあんこを入れてサルトリイバラの葉で包み更に蒸すこと数分、

 やっと完成です。


 ――只管手間のかかる労働でした。


 しかし、やっと出来た柏餅は以前とは何故か味が違う……。

 母は美味しいと言ってくれましたが、自分的には前ほど美味しくない。

 何故なんだろう……。


 その理由は以前作って居た張本人(母)に聞いてあっさり判明しました。


 な、なんと……母が作って居たのは手抜きのレシピだったようです。

 上新粉は蒸してから搗かないわ、あんこは市販の物で、更には葉っぱはそのまま使うわ……。

 ――そりゃ味も違う筈です。


 でも手抜き柏餅も子供時代に食べた時は最高の味と感じて居ました。

 ――今食べて見れば 『こんな物を!?』と言う物でも……。


 きっと、古い味の記憶は美化されて行くのでしょうね。

 甘くて重い過去の味。

 だから、思い出に押しつぶされない様に気をつけないと……。


 これは、きっと全ての物に通じるのかも知れません。

 

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