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ジャノヒゲ
ジャノヒゲ、別名竜の髭。
名前は知らなくても、見た事が無い人は少ないと思います。
公園の植え込みの下に良く植えられている植物で、高さ10cmほどで細い葉が多数出します。
何より特徴的なのは青色の美しい実。
ラピスズリのような色をした実(正確には種ですが)を見ると、『あっこの植物がジャノヒゲか』とスグに判ります。
この植物は下草と植えられる以外にもう一つの顔が有ります。
それは、薬草としての顔です。
肥大した根の部分を生薬で麦門冬と呼び、鎮咳・強壮などの薬効があるとされています。
昔の人は薬の無かった頃、このような植物を薬として利用していた筈です。
その為に庭や公園の下草として植え始めたのかも知れません。
――風邪をひいて、困った時に使えるように。
今では、先人の思いは忘れ去られ習慣として植えてるのでしょうけど。
小説を書く事も同じ。
ただ惰性で書いて居るなら、最初の純粋な気持ちを思い出して見るのも良いかもです。
ジャノヒゲのように、見えない所に役立つ物が育っているかもしれませんから。




