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家族

 人間は、誰だって奇跡を起きることを信じて生きている。たとえ、どんなちっぽけな奇跡を願っていようと個人の自由であり、大きな奇跡を願っている人は相当、その思いをかけてる人間がいる。人は、誰しも奇跡が起きることを願っている動物です。

 これから話していくのは、大きな奇跡を信じた少年の物語です。


「起きろ!!バカ!!」


『はぁ?』


「はぁ?じゃないよ!!」


『はぁ~?』


「かわらね~よ」


『うん』


「今、何時だと思う?」


『朝の5時』


「バカ野郎!!」


『え?』


「8時だよ!!」


『え~~!!』


「遅刻決定だなぁ」


『いや、竹谷先生は来るのが遅いから、まだ間に合う』


「へぇ~。お前、よかったなぁ。中学が目の前で」


『うん!!支度しないと!!』


「おう。しろしろ」


『なんで、早く起こしてくれなかったん?兄貴』


「え?お前の寝顔可愛くて、起こすの忘れた」


『うわ。ひくわ~』


「ひくなし!!」


『もう、着替えるから外に出て』


「俺が着替えさせてやろうか?」


『キモイ!!』


「兄に向かってキモイいうなぁ!!」


 俺たち兄弟はいつも、朝こんな感じで一日がスタートします。弟の健伸は、朝がとても弱くいつも起きるのが遅い、しかも、学校では遅刻の常習犯!!いつも、先生に指導されているそうです。俺は、看護学生1年です。毎日が楽しいです。いつも、クラスメートに、「お前はずっと笑ってるよなぁ。辛いときでも、楽しいときは特に笑うよなぁ。俺はお前の笑顔好きだなぁ」よく言われます。そして、家族は、母がいて三人家族で暮らしています。父は、3年前に交通事故で亡くしました。毎日ありふれた世界、日常が永遠に続くものだと思っていました。


「母さん。いってきます」


「いってらしゃい」


『バカ。待て!!』


「お前、まだいたのかよ。早くいけよ」


『ちっ。いってくるよ』


「おう」


 俺たちは、それぞれ学校に行きました。もちろん、健伸は怒られたらしいです。俺はというと、看護の知識を学び、友達とワイワイ騒ぎ、放課後は看護実習の練習をひたすらしていました。俺は、絶対看護師になると決意して、この学校に入って、国家試験に受かるんだ!!と向かっているそういう気持ちで。俺は、病気一つもしてない健康が取り柄の俺は、スポーツは中学・高校と卓球に入っていました。卓球は上手い方でしたが、選手にならないかとオファーがきましたが、看護の道を選びました。看護の道を選んだ理由は、ただ人が好きだから。前、弟の健伸が入院した時に看護師を見て、カッコいいなぁ俺もなりたいなぁって思ったのが理由かなぁ?


 俺は学校終わるのが6時過ぎで、家に帰るのは、7時近くなってしまう。いつも、家に帰ると母が玄関に立っていてくれる。弟の健伸は部屋でゲームをしている。母は、俺達の一番の味方です。怒るとすごく怖いけど案外優しいときの方が多いです。


「あれ?」


 俺は、ペッドボトルのジュースのふたを開けようとしました。何度チャレンジしても空きません。どうしたことでしょうか。


「健伸」


『なに?』


「これ、空けてくれない?なんか、硬くてさぁ」


『キャップね?わかった』


(ペッドボトルのふたを空ける)


『はい』


「ありがとう」


『それ、硬くなかったよ?』


「ほんとか?」


『うん。兄貴、筋肉おちたなぁ』


「うるせー」


 まさか、俺の体の中に病気が進行しているなんてその時思っても見ませんでした。

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