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第二話:何して遊ぶ?

「ふぅ食べた食べた。ヒマだし片付けの手伝いでもするか」

 皿洗いでもしようと厨房へ向かった。

「リク様どうしたのですか?こんなところに」

 この人は副料理長のユカ。髪を横で結んでいる。

「ユカなにか手伝おうと思っ「リっちゃんヤッホー♪なにしてんのー」

 小奴は料理長のアミ。リボンで髪を結んでいるのが特徴。

 背後からいきなり飛びついてきた。

「わぁ!!お、降りろアミ」

「なにしてんの!アミ。リクト様に失礼だろ」

「もぉユカは頭が堅いな〜。スキンシップだよ。ね、リっちゃん♪」

「後ろから飛びついてくるのはやめてくれ。心臓が止まる」

「ん〜考えとく♪」

((やめる気ないなコイツ))

 リクト、ユカは同じ事を思った。

「ところでリっちゃんなにしにきたの?」

「あ〜片付けの手伝いに来たんだ」

「もう終わったよ」

「え!だっつ食べ終わってまだ二十分だぞ」

「見くびらないでよ。リっちゃん」

「すごいな。みんなエラいよ」

「じゃあご褒美のキスでももらお「ちょっと待ったー!さっきから聞いてればあんたなにやってんの!」

 ミラを含めたくさんのメイドが寄ってきた。

「だから〜スキンシップだって♪」

「あと呼び方もすげー失礼だし」

「ルリなんて言動そのものが失礼のくせにー」

「なんだとッ」

「「たしかに」」

 みんな声を合わせて賛同する。

「賛同すんじゃねー」

「ルリ呼び方には特に気にしてないからいいんだ。ルリも呼びやすい呼び方で呼んでいいから」

「ありがとうございますリクト様」

「リっちゃんは優しいね〜」

「そんな事ないって。でも手伝う事がないとなるとヒマだなぁ」

 する事がなくリクトが困っていると遊びを提案する声が聞こえた。

「リっくん遊びの事なら任してよ」

 張り切ってものを言ってきたのは小さい頃からよく遊んでくれたソラ。


「任してよってなにかする事でもあるの」

「もっちろん♪二人で体で語り合うの。リっくんも興味あるでしょ♀」

「///ソラそれって」 「わたしに言わせるき〜」

「///いや、その」

「わぁやめろソラ!」

「そうだ!ズリーぞ」

「やるなら長であるわたしだろ」

「リっちゃんわたし胸デカいよ♪」

「リク様を料理するのはあたしです!」

「お前らいいかげんにしろー!」

 顔を赤くしながらみんなに言った。

「とりあえずそんな事しないから」

「リっくん男なんだから素直になればいいのに」


 たしかにメイドたちはみんな可愛いからそうゆう事を考えなくもない。


「とにかくやらない!普通の遊びにしよう」

「普通の遊びってなにがありますか?リクト様」

「ん〜」

 悩んでいるとソラが口を開いた。

「じゃあみんなでかくれんぼしようよ」

「ソラこんな広い屋敷の中でやんのか!?」

「そうだよ」

「そんなあっさり言われても。鬼は絶対キツいぞ」

「そうだよソラ。」

「かくれんぼって年でもないしな」

「リクト様も乗り気じゃないみたいだし」

「リっちゃんわたし胸デカいよ♪」

「かくれんぼは苦手です」

 ミラ、ルリ、サナ、アミ、ユカに続いてメイドたちはやる気がないみたいだ。

「ふーん。ご褒美をつけようと思ったんだけどなぁ」

「ご褒美ってなんだ?ソラ」

「一番最初にリっくんを見つけた人にはリっくんと1日デートできる権利を与えるってね♪」

「ム、ムチャクチャだな。なぁみんな」


「かくれんぼ大好き☆」


「かくれんぼしたいお年頃だし♪」


「リクト様も乗り気だし♪」

「リっちゃんも胸デカいし♪」

「ねぇーよ!!」

「見つけるのは得意です♪」

 みんな乗り気になっちゃったよ。なぜなんだ。オレなんかとデートして楽しいわけないのに。

「…はぁ」



     ◇

「じゃあルール説明するよー。鬼はここにいるメイドたち全員」


 ソラからかくれんぼについて説明が始まった。


「まずリっくん一人に対してメイドの数が多すぎるの」

「多すぎるって言ったってどうすんだよ」 確かにオレ一人見つけるのにこのメイドの人数はヤバい。


「だから今から説明するの。黙って聞いてて」

「わ、わかってるよ」


「まずグループを作るの。1チーム5人編成で戦って見つけたチームが勝ち。」

「組むのは誰でもいいの?」

「うん。かまわないよ」


 「でもデートできるのは一人でしょ。1チーム5人もいるのにどうするの?」

 ミラがズバリの事を聞いてきた。

 「そうだね。そしたら1日一人って事で分ければいいよ♪」

 「そう。なら今は嫌でもチームワークが大事って事ね。」


「あの〜説明中悪いんだけどこの人数相手に隠れ通すのはキビシいんだけど…」

「ん〜じゃあどうしよっか?」


 どうする。かくれんぼに勝つにはどうすればいい。


「じゃあさ誰かリっちゃんのパートナーやればいいんじゃないのー」


  “ピクッ”


「おーアミにしてはナイスアイデアじゃねーか」

「確かにいい案だわ」   “ザワザワ”


「みんな静かにして!えーではアミの提案に賛成の方は手を上げて」


   “ビシッ”


 メイドたちの手がキレイに上がった。


「でも問題はパートナーをどうやって決めるかよね」

「えー提案者のあたしじゃないのー!?」

「そんなわけねーだろ」

「ソラ、決め方はどうするの?」

「くじ引きで決めましょう。リっくんもいいよね」


「お、おう。でもソラ、パートナーに選ばれた人はどうすんだ?」


「リっくんと最後まで隠れられたらその人の勝ちって事でいいよね」

「なるほどな…」


「じゃあ、くじ引きを始めるよ」

 (わたしになれ〜)


 メイドたちの思う事はただ一つ。


  ☆結果発表☆


「くじ引きの結果サナちゃんに決まりました」

「わたし!よ、よろしくお願いします。リクト様」


「うん。よろしくサナ」


 サナはみんなに見えないように小さなガッツポーズをした。


「ソラとっとと始めちまおうぜ」

「そうだね。じゃあ最終確認するよ。わたし鬼側は一時間以内にリっくん、サナちゃんを見つける。リっくんたちは一時間鬼から隠れる。わかった!?」


  『イェーイ』


 メイドたちはこれから始まるかくれんぼが待ち遠しいみたいだ。


「サナ姉手加減しないからな」

「本気で行きますよ」

「あたしが提案者なのに〜。覚悟してよねサナ!」

「フッ!お前たちに負けるわけないだろ」

 サナたちが言い合いしてるところにソラが来た。


「かくれんぼを開始するまで二十分の隠れる時間をあげる。せいぜい頑張ってね。サナちゃん♪」


「サナも頑張れよ。わたしはリクト様と二人きりで仲良く隠れてるから♪リクト様行きましょ」


「う、うん」

 サナはリクトの腕を掴み広間から出て行った。

(絶対見つけてやる!)

 サナ以外のメイドたちは同じ事を思った。


 最後に笑うのはいったいだれなのか。リクトを賭けたかくれんぼが始まる。

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