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プロローグ
「ごめんね〜リクト。お母さんたち仕事でアメリカに行かなきゃならないから当分は帰ってこれないの」
「僕、ひとりになっちゃうの?…そんなのヤだよ」
「すまないリクト。でもお前が寂しくないようにここにはメイドがたくさんいる。…わかってくれるな」
「…うん」
「ありがとうリクト。…じゃあ行ってくるわね」
「…お母さん、お父さん」
「リクト坊ちゃま私たちメイドがいつまでもそばにいます。」
「うん。ありがとう」
六歳くらいの頃に両親は仕事で海外にいる。休みは皆無で家に帰ってくる事はない。最初こそ寂しかったものの数百人いるメイドたちのおかげで楽しく寂しいと思う事はなくなった。 勉強でも学校に通う事はなくメイドたちが教えてくれる。おかげで学歴はないが学力に心配はない。
◇月日は流れ十年後◇