第8話 助け
さて、困った事に依頼するには字が書けないといけないっぽい。無論俺はさっぱり書けない。
「えーっと…」
『…どうされました?』
困り果ててると、受付の人がなにか言ってくる。…まさか後がつかえてるのか!?と思って後ろを向くも特にそんなわけじゃなさそうだ。
いきなり後ろ向いたりしたからか、受付の人が首を傾げてる。どうしようこれ…今更やっぱやめますとは言い辛いし、それにそしたらどのみち困るし…
「あー…」
こういう時はどうすれば良いんだろうか、さっぱり思いつかねえ…えっと………えーっと……
『依頼書くの、お手伝いましょうか?』
そう背後から言われ、俺は振り向いた先に居たのは、1人の女の子だった。困り果ててた俺は思わずその言葉に頷いていた。
その子のおかげで、何とか依頼を書くことができた。いやまあ書いてくれたって言うのが正しいな。
『ありがとう。』
『いえ、どういたしまして。』
感謝の言葉を告げてから気づいたが、華奢な女の子だからその子も依頼人なのかと思っていたのだが、その背中には弓を携えていた。その子は依頼をする側ではなく受ける側なのだと言う事を、俺はそこで理解した。