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4−6






俺達は今、ある二択に迫られていた。


右の紙をとるか、左の紙を取るか。


俺達は明日香達が合流してからすぐに、一つの宝と書かれた封筒を発見した。それはそれは、偶然としか言いようがない場所で。


たまたま五十鈴が座っていた椅子の下に張られていたのだ。


それを発見したのは五十鈴。これも偶然に、自分の持っていた宝探し参加証を落としてしまって拾おうとしたときに見つけたのだ。


そして、さらに30分後、明日香の力でもう一つの宝を発見した。


屋台のおじちゃんに明日香が「おじちゃぁん、お宝どこにあるかしらなぁい?」と尋ねると、なんとそのおじちゃんの屋台の看板についていたのだ。


そして今、机の上に置かれたふたつの封筒を俺達4人は眺めていた。


「どっちにする?」


「やっぱり、こっちは五十鈴が見つけたんだから、俺達のってこで?」


「いや、そっちのほうが封筒の中身が厚い。もしかしたら、お宝の説明書とかが入っているのかもしれないからな。それを譲るわけにはいかない」


「……」


「……」


ちなみに、明日香がおじちゃんから貰った封筒は薄っぺらな封筒だった。一応、五十鈴が見つけた封筒と同じ字で「宝」と書かれていたから、この宝探しのものでちがいない。しかし、これは中に入れられている紙が薄すぎる。はずれの可能性が高いのだ。


「…ということは?」


「じゃんけんで決めるしかないでしょ」


「4人でじゃんけんして、勝ったほうがこの五十鈴が見つけた厚い封筒。負けたら明日香が貰ったこの薄い封筒でいいな? じゃあいくぞ…」


「「「「さいしょはグー! じゃんけんポンッ!」」」」


















「さぁ、時間も10時となりました! 会場に集まった皆さん、お待たせしました! 今から結果発表に移りたいと思います!」


MCの金森優華がマイクを持って、舞台上に立った。


「では、まず最初に見つけられた宝の数を発表しましょう…。なんと、20個中、7個!! 今回はちょっと難しかったかな? けど、この数はすごい! 見つけられた皆さん、おめでとうございます!」


そこで、会場中から拍手が沸いた。


出番が来るまで俺達は舞台袖で待機している。


「では、記録が早かった順に発表していきましょう! 1時間30分の記録を残したのは、山下悠太、神藤静香カップル! おめでとうございます。二人がみつけてきた宝は、二人でいつでも連絡を取り合おう、最新機種の携帯電話です。おめでとうございます!」


そう呼ばれて、悠太と静香は少し照れながらMCの近くへと寄っていった。


「では、続きまして1時間45分と僅差で一位には届かなかった…」


そうしてMCの優華さんが発表していく。3組間に挟んだ後、俺達は呼ばれた。


「では、5組目に到着した2組を紹介しましょう! 2時間25分、同着!! 香坂風紀、五十嵐五十鈴カップル。そして、この宝探しが始まって以来の美男美女といわれた、清水亮平、秋本明日香カップル! 香坂、五十嵐カップルには、なんと!! 今大会、もっともすごいお宝です!」


「え?」


名前を呼ばれて出ていった俺は、口をがばっと開くことになった。


「私からの頬キッスです! 彼女の方、あまり怒らないであげてくださいね♪」


「「は…?」」


口を開いたのは俺だけではなかった。五十鈴も、そして、亮平も一緒だった。


「では、清水、秋本カップルのお宝発表の前に、香坂カップルのお宝を実行したいと思います!」


いやいや、まてまて!!


待て!!


俺に頬キッスとかまじで、その…テレビを見ている人全てに恥をかくことになることが決まったようなものじゃないか!


「いや、俺はいいです! ってか遠慮しておきます!」


俺はその場でそう叫んだが、会場といい、このMCといい、聞く耳を持たないようだ。


「彼女さんに悪いと思っているの? 大丈夫、大丈夫! そんなことで崩れるようなカップルじゃないでしょ?」


「って、そういう問題じゃないんです!」


「はいはい、じゃあ行くよぉ」


徐々に近づいてくる、優華さんの顔。


ま…


「駄目ぇええ!」


「え?」


会場中がざわつく。


そう叫んだのは、明日香だった。


「だ、駄目です!」


ドンドンと近づいてきて、俺の腕を掴んだ。


「あ、明日香!?」


「風紀は私のです。勝手にチューなんてしないでください」


その言葉に、会場中が静まった。


けど、明日香さん? その手を離してくれないと…。


「い、意識が…」


「風紀大丈夫?」


俺の異変に気付いて、明日香はぱっと手を離した。


「あ、ああ…」


俺達のそのやり取りを見て、その豪華商品はどこかへ行ってしまった。上手いことそこはMCの優華さんが場を和ませて、次は明日香たちの宝の発表となった。


「おっと、この発表は形で残る宝物ではないみたいですね。思い出という宝物です! さぁ、清水さん、この封筒をあけてください」


そういわれて亮平が受け取ったのは、亮平が選んだ分厚い封筒だった。


あの時、俺と五十鈴はじゃんけんに負けたのだ。あっさりと。


そして、亮平はその厚い封筒を手にしたのだが…。


「これ…って?」


封筒を開けて、口をパクパクさせている亮平。あまり、こういう亮平の姿は見れない。これはお宝物だ。


「そうです! そこに書かれている言葉を、大きな声で秋本さんに言ってください。ちなみに、これは宝探しの最初で言っていたボーナスの10個です。さぁ、愛の告白を!!」


って、ちょっとまてぇ!!


愛の告白だって? 亮平が明日香に? って、明日香も何照れてんだよ!


優華さんの言葉で、会場中が静まり返る。


おいおい、亮平の野郎本気でする気かよ?


「えっと…明日香、いいか?」


「う、うん」


「秋本明日香さん、この俺、清水亮平はずっと秋本明日香さんのことを好きでいることをここに宣言します!」


「え?」


顔が真っ赤かになっている亮平。いきなり、亮平にそんなことを言われてあたふたしている明日香。あいつ、本気にしてないか?


「え? え〜!? 私には風紀が居るし、その…駄目だよ?」


「テレビだからだよっ!」


なんかお笑いコンビみたいだな。


そう思ったのは俺だけじゃないはずだ。













そして、祭りは終わった。


宝探しが終わってから、スタッフが俺と明日香に頭を下げに来た。明日香はなんで下げられているか全く分かっていなかったが。


お礼という意味をこめてなのか、MCの金森優華のサインを俺達は貰った。


「五十鈴」


俺は五十鈴の名前を呼ぶ。


「えっと、その…金魚すくい行くか?」


「うんっ!」


俺は明日香と亮平を誘って、当初予定していた通り、金魚すくいがある場所へと向かった。


…夏祭り、ちょっとはいいかもしれない。


明日香、来年も一緒に来ような。




















読んでくださってありがとうございます!


まさか亮平が!!

って感じですね。…×ゲームですが。


さて次回からはちょっとした展開を見せます。

その前にTokiはテスト…。更新が遅れる可能性大ですね。

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