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【混沌と反転】/【子供のいる空間(黒ネコシリーズ)】
#夕や黄昏という文字を使わずに夕方が来たのを文学的に表現してみてください
【混沌と反転】
恐ろしく長く伸びた影は徐々に輪郭を曖昧に滲ませはじめた。
空気中にも影が粒子の様に混ざり漂いながら降り積もっていく。
赤々とした雲の色がくすんで花がしぼむ様に色を失うのを見届け、部屋の明かりをつけカーテンを引いた。
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だんだん見えなくなる不思議。
部屋の中と外が、見る見られるから見られる(見える)見るに変わる。
少し無防備な時間です。
#煙草という文字を使わずに煙草を吸うを文学的に表現してみろ
【子供のいる空間】
静流はコンロにもたれかかり換気扇の紐を引いた。
最近頻繁に訪ねてくるようになった近所のガキが咳き込むからだ。
輪っかを飛ばしてやると猫のように目で追いかけるくせに、目が合うと生意気に健康に悪いよなんて説教を垂れてきやがる。
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自作黒ネコシリーズより静流とさとしでした。
なんとなくさとしは案外アレルギー気質というか、気管支弱そうな気がしたり。




