「不実な僕の」/「幸せの色」
☆お題〔最愛〕です。〔「?」の使用禁止〕かつ〔「ベッド」の描写必須〕で書いてみましょう。
(提供: 縛りプレイ小説お題った)
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タイトル「不実な僕の」
髪に指を差し耳を喰むとベッドの女は白い肩を竦めうっすら瞼を開いた。すぐに熱い息を吐き反応する姿に唆られる。だけど今頭に浮かぶのはひどくシャイな恋人の顔。君ならこんな時きっと大げさに跳ね起きて臆病なリスみたいにさっと毛布に隠れてしまうね。簡単に触れさせてくれない君は僕の最愛の人。
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お題がかなり誘導してるだろ……と思いながら。
☆お題「どこにもいけない」を最初に使って書く(提供:最初の一言決めたったー)
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タイトル「幸せの色」
どこにもいけない。でもだからこそどこにだって行ける。暗く冷たい饐えた匂いが立ち込めた収容所で私は空腹に転がっていた。ベッドの下に隠れて思うのは黄色い蝶の姿。触れると破れそうに柔くそれでいて葉脈のような芯を感じる薄い羽。羽ばたく度に舞い落ちる鱗粉。想像の中で私は飛ぶ。蝶のように。
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いつだって頭の中だけは自由にいられる、と思いたいのです。