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103.一人旅は危険に満ちている

 拝啓。

 お父さん。お母さん。

 如何お過ごしでしょうか。

 スクルトは元気にやってますか?

 お父さんはちゃんと働いていますか?

 お母さんは手下を増やしていますか?

 水を得た魚のような猛暑が続いていますが、息災であると思います。


 俺ですか?


 俺は今ーー




 ーー俺は1人旅に出た。シャルステナ達と別れ、暗い夜道を何も考えずただひたすら足のおもむくままに歩いた。

 山を超え、川を越え、谷を越えた気もする。何日か、気の向くままに彷徨ってみた。

 そして、気が付けば自分がどこにわからなくなった。


 ここはどこだろう?

 知らない場所だ。どれだけ歩いたかもわからない。どう歩いてきたかも半ば放心状態……というより、考えごとをしていたため覚えていない。


 とりあえず地図を広げてみた。そして、地図に乗りそうな何かが周りにないか探してみた。

 すると見つかったのは、360度全て草原の中にポツンと佇む俺だけだった。


 うん、これはあれだ。


「どこだここはーーッ‼︎」


 完全に迷った。



 〜〜


 ユーロリア大陸は広大だ。大陸というぐらいだから当然といえば当然だが。

 そんな広大なユーロリア大陸の中心には世界樹がある。そこは誰もが欲するであろう世界樹の雫が手に入る場所。世界中から我こそはというものが挑戦し、半分が帰らぬ人となる。


 世界樹の森は別名迷いの森。森で一度迷ってしまえば森を出る事さえ容易ではない。

 その場所を踏破した俺はどこにでもある草原で迷っていた。そして、1人旅に出て早速一つ俺は学んだ。


「何も考えずに歩いたらダメだな」


 どこにいるのかもわからなくなる。


 さてこれからどうしよう?

 食料は……一年はいけるな。なら、このまま彷徨うのもありか?

 いやいやいや。

 俺は変わるんだ! って1人で飛び出して一年も彷徨うとか、何の為に飛び出したんだって話だ。


 真面目にいこう。


 ひとまず腰を下ろしてお茶でも飲んで、落ち着いてから考えよう。


 ……………………


 俺ってどこを目指してたんだっけ?


 ……どこも目指してなかったな。だから、迷ったのかもしれない。


 どこに行こうか?

 世界樹は……こないだ行ったしな……

 ユーロリア大陸って他になんかあったけ?

 特に何もなかったような……


 基本半帝国領土だしな。

 どうも俺は帝国には合わないみたいだし、この大陸を出た方がいいかもしれない。


「よし、アフロト大陸を目指そう」


 確かあそこは色んな国があったはずだ。様々な文化に触れてみるのもいいかもしれない。


 アフロト大陸はユーロリア大陸の南に位置する大陸だ。

 そこは帝国やラストベルク王国比べると小さい国が隣接する大陸。治安は余り良くないと聞く。戦争も数年おきにあるぐらい不安定な大陸だが、旅をするにはいいかもしれない。

 気に入らなければ違う国に行けばいいだけだからな。


 さてと、後はどうやって向かうかだけど……船以外ないよな。

 船という事は、港町。港町は海。海は……どっちだろう?

 いや待て。たぶんここは世界樹に近い場所のはず。という事は、ここはユーロリア大陸の中心。極論どこに向かっても海までの距離は殆ど変わらないはず……


 俺は剣を放り投げ、剣先が向いた方向に進む事にした。運任せ。だからこそ、きっとこの先に俺を待ち受けている何かがあるはずだ。


 ……言い直そう。

 とりあえず真っ直ぐ進めば何かあるはずだ。頼む、あってくれ……


 そんな不安の元、剣を放り投げた。後は俺の運を信じよう。


「よし、こっちだな」


 だが、俺はまた一つ知る事になった。


 運任せはダメだ。俺は運がない。



 〜〜〜〜〜〜


 剣をサイコロ代わりに投げたあの日から、一か月が経った。


 現在俺はーー黒い鉄格子に囲まれていた。


「はっ?」


 ゴシゴシゴシゴシ。

 目を何回も擦ってみた。そして恐る恐る目を開けてみると、檻だった。見間違いではなく、俺は確かに黒い檻の中に入れられていた。

 手には手枷。足にも輪がかけられ、俺に繋がれていた。


 おかしい。

 おかしいぞ、これは。


 何故目が覚めたら、檻の中に入れられてるんだ……



 ーーおよそ10時間前。


「今日も何もないなぁ」


 もういい加減歩くのにも飽きてきた。暇つぶしは偶に出てくる魔物との戦闘だけ。

 草原を抜け山に入り、また草原。いい加減この景色ともおさらばしたいものだ。

 街らしきものが一つぐらいあってもいいんじゃないか?


 そんな風に街を探し歩いて1ヶ月。俺はすでに道を運に任せた事を後悔していた。というか、目印がないため真っ直ぐに進んでいるのかすら怪しい。


 その日も、街など見当たらず野営に入った。

 開けた場所に薪を焚き暖をとり、軽く食事をしてから眠りについた。


 そして、今。

 俺は檻に入れられている。ご丁寧に手枷までついて。

 ガタガタと揺れる鉄格子が鎖とあたり甲高い音を奏でる。どこかに運ばれているのだろうか?

 暗くてよくわからない。


 これは一体全体どういう状況だろうか?

 あれか?

 マーレシアへ無礼を働いたからと、眠ってる間に捕らえられたのか?

 なんて卑怯な。人が眠っているときに捕まえるとは。


 いやいや、そうじゃない。捕まったのなら大問題だ。確か、不敬罪は打ち首だった気がする。

 ど、どないしましょ……


 逃げる?

 うん、ナイスアイディアだ。この鎖を引き千切れば……あれ? 千切れない。おかしいな?


「ふんっ……」


 力一杯引っ張っても鎖が切れない。おかしい。安物の剣なら砕けるぐらい力はあるはずなのに……

 さすがは貴族。俺が逃げれないように最高級の職人に鎖を用意させやがったな。


「ふんがーッ‼︎」


 俺はもう一度全力を出した。だが、ピキッとも言ってくれない。それどころか、俺が脱走を企てていたのがばれた。

 暗かった檻の中に光が差し込んだ。その光が差し込んで来た方向を見れば、扉が開いておりそこから男が入ってきた。


 男は一目でわかる程に騎士などではなかった。汚らしい服を着て、盗賊っぽい格好をしている。

 いや、盗賊か。

 つまりこれはあれだ。


 俺……売られそうなんだ。


「うるせぇぞガキィ! 黙ってやがれッ!」


 そんな盗賊の怒鳴り声を聞きながら、俺は願った。


 ーー俺は今、盗賊に捕まって奴隷として売られそうです。

 お父さん、お母さん、助けてください。


 〜〜〜〜〜〜


「おいっ、起きろガキィ!」

「ふぁぁ〜、何? 朝? それとも飯?」

「飯だ」


 現在俺は盗賊に捕まり、牢屋暮らしをしている。牢屋は馬車の中に備え付けられており、夏の強い日差しをカット。さらに、窓を開ければ夏なのに涼しい快適環境である。

 しかも、量はないが飯も出てくる。

 牢屋暮らしというのも案外悪くない。


 そんな冗談はさて置き、このままだと奴隷としてどこかに売られてしまう。時折盗賊達が『船には間に合うか?』などと会話していたから、どこか別の大陸の国に連れて行かれ売られてしまう。


 非常にまずい。早く逃げなければならない。

 だが、この手枷と足枷が邪魔だ。普段の俺ならたぶん砕ける。だけど、魔力が全然使えない。手枷と足枷に吸い取られる。これは噂に聞いた罪人用の物に違いない。

 だから、逃げる事が出来なかったのだ。


 そういうわけで、俺は早々に逃げる事を諦めた。というか、しばらくこいつらに捕まっているのもありかなと思い始めた。

 どうも船の出る街まで連れてってくれるみたいだし、それにその船がアフロト大陸行きなら万々歳だ。この中は結構快適で一日中ゴロゴロしてるだけでいい。


 これはしばらく大人しくしておくべきではなかろうか?


 その考えに至った俺は逃げる事を完璧に止めた。ただ、大人しくしているかは別の話で……


「おいおっちゃん、飯たんねぇよ。もっとくれ」

「このガキャーー‼︎ 毎度毎度同じ要求しやがってッ!」

「おいいいのか? 顔に傷付けちゃうぞ? そしたらせっかくのイケメンフェイスが傷物になって商品価値が下がるぞ?」

「ああぁぁぁあ‼︎ もうこのガキィ、嫌だーー‼︎ 悲壮感がねぇーー‼︎」


 と言った具合に盗賊を脅し、飯を奪ったり自分の要求を通したりしていた。


「今日も平和だ」


 鉄製の固い床に寝そべりながら、夏の風に身を晒していた。辺りを見れば未だ平原。暫くはこの格好のままでも問題ないだろう。

 坂に入る前には教えてくれと言ってあるし。


 俺はそんな風に優雅な檻生活を送っていた。


「おい腹が減ったぞー!」

「どんだけ食べるんだ⁉︎ お前のせいで俺らの食料がもたねぇよ!」


 俺の世話役達は優雅とは程遠い生活を送っていたが……


 〜〜


 そんなこんなで、港街に到着したらしい。

 らしいというのは、今日は盗賊達に頼まれて馬車の窓を閉じられてしまったからだ。奴隷を捕まえたところを見つかると分が悪いらしい。

 俺も迷ったが、どうもアフロト大陸行きに乗せてくれるそうなので、運賃がタダになるならと了承した。向こうでは窓を開けてくれるというし、少しだけの我慢だ。


 実は俺は今無一文なのだ。溜め込んだ金は、世界樹への旅でかなりの量を遣ってしまい、残った5千万程はシャルステナ達に渡した小箱の中に入れておいた。

 俺はすぐに稼げるし、シャルステナ達には帰りの金も必要だからと置いてきたのだ。


 そんなわけでタダで大陸を渡れるのだから、俺にとっては願ったりかなったりだ。後は適当なところで逃げるだけ。

 そろそろ逃げる算段を考えないとなぁ。


 そうして、檻のまま船に乗せられた俺は荷物置き場に置き去りにされた。周りには同じように檻に入れられた小さな子供が何人も怯えた様子で疼くまっていた。


 可哀想に……

 この子達は盗賊か、奴隷商人かは知らないが、このおっちゃん達に捕まってしまった為に、売られていくんだな。

 何とかしてやりたいが、俺も売られそうなのは変わらない。逃げる算段がついた時に一緒にいれば、ついでに逃がす事ぐらいは出来るか。


 そんな事を考え、船に揺られていた。もちろん船の中でもやりたい放題したが……


 俺の脅しも最近悪質なものになり盗賊達は困り果てた様子だった。それもそうだろう。

 汚物片手に『おい、俺のピーとピーが入ったこの容器を投げつけられたくなかったら、飯をもっと寄越せ』と言ったり、檻の端に立ち『お前ら俺のマグナムから出たピーをかけられたくなかったら、お前らが今食べてるもの寄越せ』とタチの悪い嫌がらせのような脅しをされれば、こうなってしまうのも無理はないかもしれない。


 そんなわけで、グッタリした様子で船を降りた盗賊達に連れられ、俺はアフロト大陸に上陸した。


「おい、おっちゃん。あの店で売ってる物が欲しい。物凄く美味そうだ」

「確かに美味……じゃねぇ‼︎ 頼むからもっと、危機感持ってくれ!」


 そんな風に俺を捕まえた盗賊に諭される程、俺は自由気ままにやっていた。周りには俺を捕まえた盗賊達の仲間が捕まえた子供達が同じく馬車に引き摺られていた。俺を捕まえた盗賊はそれを指して、


「あれだよあれッ! あんな風に悲壮感を漂わせろ!」

「オーケオーケ。悲壮感を漂わせてやるから、あの串焼き買ってきてくれよ」

「その発言に既に悲壮感がねぇんだよ‼︎」


 そんな文句を言いながらも、脅される前にと盗賊のおっちゃんは串焼きを買いに行った。

 そして、おっちゃんが帰ってくると……


「あ、ぁぁあ、俺は……俺は売られるのか……売られたら、売られたら、もう二度と……みんなに会えない……嫌だ……嫌だぁぁぁあ‼︎」


 俳優さんが活躍していた。

 目が点になる盗賊達。そんな中、固まる盗賊から買ってきてくれた串焼きを、シュバッと即座に奪い取り、それを齧りながら、俺は涙を流す。


「うまい、美味いよ……けど、もうこんなもの二度と食べれないんだな……きっとこの先、毎日の様にこき使われ、夜は変態に使われ、きっと碌な未来が待ってない……ならいっそこの串で……死んだら、今死ねたらどんなに楽なんだろう……生きていても先が見えないなら、死んだ方がいいよな……? なぁ、おっちゃん!」

「うぉおっ⁉︎」


 俺の名演技に見入っていた観客のおっちゃんに泣き叫ぶ様に絡むと困ったように驚いた。

 ったく、俺の名演技が台無しじゃないか。そこは、『うるせぇ! テメェは一生人間以下の奴隷なんだよ!』とでも怒鳴り付けるところだろ。


 まぁ、いいか。十分悲壮感は出しただろう。


「どうよ? 悲壮感たっぷりだろ?」

「台無しだ」


 一言余計だったらしい。


 〜〜


 アフロト大陸は暑かった。

 夏というものもあるだろう。だが、それよりも砂漠の渇いた土地がより暑さを引き立てていた。


 風が吹けば砂が飛んでくる。空気は乾いていて潤いがない。

 檻を日光に当てれば、フライパンの様に熱くなる。

 もはや檻の中は快適ではなかった。というか、この場に快適な場所はない。


 俺の快適ライフは終わりを告げていたのだった。


「おっちゃん、もうだめ……水くれ」

「はっはっは、これか? これが欲しいか? はっはっは、残念だったな。これは俺のだ」


 俺担当の盗賊のおっちゃんは水の入った容器を見せびらかし、仕返しでもする様に見せ付けてくる。


「寄越せ、それを。じゃないと……」

「顔に傷をつけるか? やってみろ。そんな事したらお前をこの砂漠のど真ん中に置いてくぜ。汚物ぶつけてもだ」

「くそっ」


 盗賊は知恵を身に付けた。散々言いようにやられ、逆に脅すことを覚えたらしい。

 チクショウ、俺の快適ライフがぁ……


 喉が渇いた……こうなったら……


「おっちゃん水をくれよ。さもないと……」

「ああん? 今度はなんだ? もうお前の脅しには屈しねぇぞ」

「ほう? 本当だな?」


 俺は考えた。ここから逃げるにはどうすればいいか。

 結論。

 暴れて逃げよう。


「竜化‼︎」


 俺の体が発光した。


 竜化は魔力を使わない。何故なら必要なのは、加護だけだから。

 だから、魔力を封じる枷をつけられていても問題なく発動する。


「なっ、なっ⁉︎ お前何やりがった⁉︎」


 竜化状態の俺を見ておっちゃんは驚愕した。


「はっはっは! どうだ! 大人しく水を寄越せ! じゃないとこの檻をぶっ壊す!」

「ま、待てッ! このガキャ‼︎ いい加減大人しく捕まりやがれッ!」


 そのおっちゃんの叫びに他の盗賊達が集まってきた。そして、竜化した俺を見て何事だと慌てふためく。


「おいオメェラ! もう我慢ならねぇ! このガキここでやっちまうぞ‼︎」

「こんなとこでやられるか!」


 俺は思いっきり檻を殴りつけた。何度も何度も。


 ガンガンガンガン‼︎


 殴りつけるたびに檻はひん曲がっていく。それは鱗の硬さに檻が負けている証拠だった。

 いける!


 そう思った瞬間、盗賊達は檻の向こうから剣や槍を突き立ててきた。


「うぉっ! おっちゃんあぶねぇ!」

「うるせぇ!」


 鎖に縛られた俺は思うように動けなかった。だが、動きが制限されているのは盗賊達も同じで、柵の合間から突き立てる事しかできない。


 時折鱗を刃が掠め、徐々に傷ついていく。不利なのは俺の方だった。

 多勢に無勢という奴だろうか。俺が檻を破壊するスピードよりも、鱗に傷がつくスピードの方が早い。

 年を喰ってるだけあって盗賊達はそこそこ強かった。魔力なしでは正直きつい。魔力を纏わない鱗ではとても攻撃をまともに受けて耐えられそうではなかった。


「このガキャ、最後までちょこまかとッ! おいオメェラ、殺しちまっていい‼︎ 本気でやれ‼︎」


 おおっと、万事休すか。

 くそっ、この枷さえなければ……


 俺の判断は間違っていた。盗賊を舐め過ぎていた。

 俺はまだ完全に思い上がりをなくしきれていないらしい。これは俺の思い上がりが招いた自体。

 そして、今回は自分自身にその責がふりかかった。それだけでも、少しまともになったって事か。


 と、俺は絶対絶命の状況で悠長にそんな事を考えていた。

 それはこんな所で死ぬつもりはないという気持ちがもたせた余裕だった。


「どっせーッ‼︎」


 俺は全身のバネを使い鎖を殴りつけた。引きちぎれないならぶっ壊せばいいんだ。そんな安易な考えのもと振るった拳は足枷についた鎖を粉砕。続いてもう片方の足、手と、鎖を断ち切っていく。


「このガキ、それが幾らすると思ってんだ⁉︎ これ以上やられる前に殺せー‼︎」


 完全にではないが、少し自由になった俺に槍や剣が一斉に突き立てられた。それを鎖で弾いたり、飛んで避けたりと檻の中を飛び回る。


 くそっ、檻を壊す暇がない。何とか隙を作らねぇと……


 俺は檻の中で逃げ回りながら、隙をつく算段を考える。だが、出来る事が限られている今碌な案が思いつかない。

 ただ、時間が過ぎる事に少しずつ、確実に追い詰められていた。


 仕方ない。一か八か壊れかけの柵に突撃しよう。


 そんな特攻作戦以外に打てる手段がなくなった時、まさかの事態が起こった。


「盗賊だぁぁぁあ‼︎ オメェラ、盗賊が出たぞおォ‼︎」


 その盗賊の叫びに俺も、他の盗賊達も動きを止めた。

 盗賊はお前らだろ。何言ってんだ。暑さで頭がイカれたか?


「お頭! あいつら最近有名な盗賊団だ! どうしやす⁉︎」

「ああん、そんなもん決まってんだろ! 迎え撃て‼︎ 新参者にお灸を据えてやれ‼︎」


 どうやら本当に盗賊が襲ってきたようだ。盗賊の世界も色々厳しいんだな。

 ん? ちょっと待て。


「おい、おっちゃん! おっちゃんってお頭だったのか⁉︎」

「ガキは黙ってやがれ! 俺たちゃ忙しいんだよ‼︎」


 おっちゃんはお頭だったらしい。思い返せば、よく指示とか出してたな。俺の世話役だったから単なる下っ端かと思ってたけど……


 そんな風に俺の相手をしてる暇はなくなったおっちゃん達は、新参者と評した盗賊団と衝突した。


 盗賊VS盗賊のデスマッチ。


 それは砂漠の上で人知れず始まった……ッ!


 そして、人知れず俺VS柵の戦いも始まるッ!


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僕は元気にやってます、カバン一杯の、 望みと夢と宝物、抱えて帰りたい。
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