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毒竜退治

クロム「さて、先ほど皆さんに紹介したレイバさんをパーティーに入れる方法なんですが、すでに一つ思いついています。」

俺はセレナとカイトと共に近くのカフェに入り話をしていた。

俺は一枚の退治依頼の紙を机の上に置き、説明を始める。

今回討伐するのは毒竜と呼ばれる化け物で、数十年前から一度も討伐されたことのない超強力な化け物中の化け物だ。

カイト 「呪われてるくせに身の程知らずっスね。」

クロム 「直球だなおい。というか俺も流石にそこまでアホじゃない。」

クロム 「戦略ってのを舐めるなよ?呪いなんて有効活用してしまえばいいんだ。」

そう、俺らはこれを倒せる。

この毒竜、何がキツいかというとユニークスキルを貫通する毒のフィールドと遠距離攻撃を弾くバリアの合わせ技である。

しかもその毒に侵されたものは死にはしないものの一生激痛を味わわされ、その痛みは何を持っても消えない。

なので大抵の場合一撃を食らわせても毒が回って倒れて悶えて終わりだ。

そう、大抵の場合。

セレナ 「あの…もしかしてこれって」

クロム 「そうです。セレナさんに特攻を繰り返してもらいます。」

セレナ 「で…でも…攻撃を当てられるかどうか…」

クロム 「そこで使うのがこれです。」

そういって俺は道中買ってきた魔道具を見せる。

クロム 「これは一個で数回使える特攻用爆弾です。」

カイト 「それって俺ら以外に需要あります?」

クロム 「ないからめっちゃ安かった。ほぼ無料だ。」

ローリスクハイリターンとはまさにこのことだ。

クロム 「という訳でセレナさんにはこれをもって特攻を繰り返してもらいますね。」

セレナ 「いやいいんですけど…いいんですけど…ちょっと扱い雑じゃないですか?」

クロム 「それじゃあみんなここで待っててください。俺はレイバさんのとこに行きます。」

セレナの言葉をスルーしつつ、俺はレイバを誘いなおしに行くことにした。


レイバ 「へぇ…作戦を立てたわけか。珍しいな。」

クロム 「まぁ作戦を立てない限りこのパーティーじゃ勝てないでしょうし。」

最近のパーティーは脳筋が多いとは聞いていたがそこまで珍しいか?

レイバ 「そうだな…OK、お前の誘い、乗るぜ。」

クロム 「…いいんですか?そんなあっさり決めてしまって。」

レイバ 「パーティー全員の呪いを理解して最大限活用できるのなら、勝ち馬って言えるかもなぁと思ってな。ま、ダメだとわかったらすぐ脱退するから。」

俺はその言葉に胸をなでおろし、セレナとカイトを回収してパーティーを組みに行くことにした。



セレナ 「これ…結構重いですね…」

自爆用の爆弾を抱えたセレナはこれから特攻しに行くとは思えないセリフを吐いた。

毒竜までの道はキャンプ場が大量にあり、どうにかバリアを壊そうと連日にわたり遠距離攻撃を繰り返したのだろうと想像できる。

さて、そろそろ毒竜のいる祠が見える頃か。

カイト「おぉ~…あれは荘厳な見た目っスね…」

紫と黒を基調とした毒々しい見た目のドラゴンを前に本当に倒せるだろうかと一抹の不安がよぎる。

レイバ 「…大丈夫だろ。ちゃんと作戦立てたんだから。」

クロム 「えっ…?」

レイバ 「セレナを信じてやれよ。ったく…」

何故俺の思ったことがわかったんだろう…

セレナ 「それじゃあ、私行ってきますね!!」

でも、そうだな、信じてみるべきか。

毒竜の近くで煌めく爆炎を眺めながら、その光と俺の将来が明るくなっていく様子を重ねるのだった。

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