戦う農家 01
カランカラン 突然鳴子の鳴る音で目を覚まされた。
「クロード起きて、非常事態よ」
農家の朝は早いというがまだ日の昇る前である。
「アイリ、この音って森のほうだよな」
「音のなる感覚からしてゴブリン辺りが入り込んだ感じね。普段は実がついた頃にくるんだけど今年の襲撃は早いわね」
クロードはこれ使ってと渡されたのは両刃の剣である。
アイリ自身は使い慣れている槍を手にしている。
「撃退しないと畑がめちゃくちゃにされてしまうから急ぐわよ」
そういって猛スピードで外に飛び出していく。
急いで追いかけると声をあげながらアイリが突っ込んでいくとこだった。
相手の数は2,3匹ゴブリンは弱いが群れて行動するが思ったより数が少ない。
アイリの勢いに押され森の中に戻っていくゴブリン、間合いを取りながら罠にはめ込むように動くアイリ。
よく見ると罠にはまって動けないゴブリンが多数いるのがわかった。
罠にかかり動けなくなっているところを間合いを取り確実に仕留めていく。
このまま放置しとくと獣が寄ってくるということでスコップを持ってきて穴を掘りそこに次々入れて焼却処理をしていく。
鳴子を張り直し、罠に異常がないか確認しながらセットしていく。
ゴブリンは村のようなものを形成して集団行動をとることで有名である。
アイリは念のため冒険者組合に森の調査をお願いするとのことで再設置作業は一人でおこなったが結構な重労働だった。