アイリとクロード 01
「疲れた、初日からこんなにハードだとは」
「お疲れ様、クロードこんなので根を上げていたらこの先もっと大変よ?」
「いやいや、これ以上ハードになるの?」
「お風呂に水は私が張るから湯を沸かすのはお願いね」
アイリの得意魔法は水だ。
畑に水をやるのも魔法で一瞬で終わらせることができる。
「そういえば親父さんは?」
「私が成人してこの畑を継いだから森を切り開いて新しい畑作ってるわよ」
「結構広いと思ったけどまだ増やすのか」
「農家の収入は広げていくしか増やす方法ないからね」
雑談しながら家の裏に回り薪を長時間燃えるように適当に組んで火魔法で着火をする。
「食事の準備しちゃうから先に入ってしまって」
「お言葉に甘えるよ」
慣れない作業で体中が痛い。
思ったより泥だらけだしっかり洗わないと。
普段より丁寧に身体を洗って湯船につかる、疲れに湯が沁みる。
「なぁ アイリ お前は何も言わないのな」
「鍛冶場で魔法暴発させたって聞いた時はびっくりしたけどね」
「あぁ やっぱり知ってはいたのか」
「死者はでなかったんでしょ?商品というか設備吹っ飛んでしばらく仕事にならなかったらしいけど」
「めっちゃ怒られたし、魔法の暴発ってあんな怖いのな」
「普通はちょっと身だしなみ見られるぐらいの暴発繰り返すもんだけどあんた暴発させたことなかったんだっけ」
「思い返せば全てが全てうまくいくわけないのにな、調子に乗ってたんだ俺」
「どうしたらいいかわからないときはとにかく動いて、食べて、寝ちゃうといいよ」
「そうだな」
「御飯できたからそろそろ上がって」
湯船を上がり身体を拭いて服を着てリビングにたどり着くと野菜メインの料理が並んでいた。
「そういえばアイリって料理うまくなったのな」
「素材だけはいっぱいあったからトライアンドエラーの繰り返しかな」
「私、お風呂入ってくるから食べたらタライにつけて寝ちゃってね」
「わかった、いただきます」
用意された料理を味わって食べタライに皿をつけたら眠くなってきた。