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2年3組のさやかちゃん
不定期で投稿していきます
「うおおおお!くらえ魔王!」
勇者の繰り出した剣は軽く弾かれる
「どうした?こんなものか?蚊に刺されたほどにも感じんぞ?」
魔王は勇者を見下しながら吐き捨て、軽く蹴り飛ばす。
それだけで、勇者は吹き飛んだ。
「くそお、まだまだ!」
勇者はくじけず立ち上がるが、魔王は関わることすら煩わしいと言うように
「やれ。」
と命じた。
そして、命令を言い終わるや否や勇者は再び、壁に背中を打ち付けた。
「た、たく!この裏切り者め!」
「裏切り者はそっちだろう?勇太。さやか様に逆らうからこうなるんだよ」
たくと呼ばれた少年は冷たく言い放つ。
「う、うう、うわああああん!たくくんがぶったあああ!」
勇者、改め、勇太くんは耐えきれなくなり、大声で泣き叫ぶ
「なに?また、たくくんが何かしたの?」
「たくくんがぶったあああ!」
「そっちから殴ってきたんだろ!」
泣き叫ぶ勇太くんと、切れるたくくん、そして、それを眺める魔王ことさやかちゃんとその他大勢。
これが、光小学校2年3組の毎朝の光景です。
「たくくんがぶったあああ!」