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巨大円盤



空に浮かぶ魔王星の一点に、白い光が生まれる。

それは超スピードで地球に近づいてきた。

「な、なんだあれは……?」

日本にいる者すべてが恐怖の目をして空を見上げる。

光の正体は、まるでひとつの都市がそのまま空に浮かんでいるかのような巨大な円盤だった。

超巨大円盤は東京都の上空に到達すると、そのまま空中に静止する。

その中心部から緑色の光が降りてきて、難病センターの屋上を照らした。

光の道を通って、一人の美少女が降りてきる。

その少女は腰を抜かしている正次を無視して、少年の前に跪いた。

「神よ。お召しでしょうか?」

彼女は最上級の敬意を払って少年に呼びかけた。

「大げさなんだよダニエル。別に母艦でお前がこなくても、その辺に飛んでいる下っ端でよかったのに」

少年-良樹はビルの屋上から地上を見下ろして苦笑する。

「早く逃げろ!東京ごと破壊されるぞ!」

「今からきっと巨大ビームが降ってくるんだ。早く円盤の下から逃げないと!」

東京都内は異星人の本格的な侵略が始まったと思った人々がパニックを起こしていた。

「地をはう虫けらの都合などかまってはいられませぬ。神のお召しがあれば、我々はどこにも参上いたします」

「だからって、都市母船ごとこなくてもよかったのに」

「神のご命令にすぐさまこたえられるように全力を尽くすのが、われらの使命でございます」

少年ー田村良樹は彼らの忠誠心に、ちょっと呆れていた。。

「さてと、藤岡さん。あんたと交渉がしたいんだが」

良樹は腰を抜かしてへたり込んでいる正次と明に声をかける。

「あ、あんたはいったい……」

「俺?俺はな……」

良樹はにっこり笑って、天空の魔王星を指差す。

「俺はあの星そのもので、ダニ人たちの神さ」

良樹はそういって、胸をそらした。

「さて。行くとしようか」

「ど、どこへ?」

明がおびえながら聞くと、良樹は頭上の魔王星を指差した。

「光栄に思え。お前たちは初めての客として、俺の星を見せてやろう」

良樹が指をはじくと、上空の円盤から放たれた青い光が病院を包む。

星光病院から、正次・明・そして病室の舞の姿が消えるのだった


いきなり目の前の光景が変わって、明は悲鳴をあげる。

さっきまで病院の屋上にいたのに、今は白い壁に包まれた部屋の中にいた。

「ここは……?」

「母船の中さ」

部屋の中にはなぞの少年がいて、ニヤニヤ笑いを浮かべている。明が驚いているのを見て楽しんでいるようだった。

それを見て怒りを感じるが、気力を奮い起こして問いかける。

「いったい私たちをどうするつもり?」

「どうもしないさ。ただ宇宙旅行に招待してやっただけさ」

良樹はそういって明をあしらう。

呆然としていた正次は、はっとして口を開いた。

「そ、それより、舞は?」

「ああ。大切に預かっている」

良樹が指をはじくと、空中に画像が浮かぶ。素っ裸になった舞がもカプセルに入れられていた。

「何しているのよ!」

「無駄に苦痛を味あわせることもあるまい?保存カプセルの中に入れて眠らせている。心配するな。命の危険はないさ」

良樹はそういうと、邪悪な笑みを浮かべた。

そうしているうちに、窓の外が暗くなっていく。不安に思った明が外をのぞいてみると、そこは漆黒の宇宙空間だった。

眼下に地球とは違った形の大陸を持つ青い星が見える。

「綺麗……」

明は恐怖も忘れて、おもわず呟いた。

「き、君の力はわかった。私には想像もできないほどの力をもつ存在だということもな。た、頼む。舞を救ってくれ!」

良樹の力を見た正次は、その場に土下座して頼み込む。

「だから今やっている。まあ大船にのった気分でリラックスしてくれ」

その様子を見た良樹は気分よく答えるのだった。


都市にも匹敵する巨大な円盤は、大陸の頭の部分に近づいていく。その下には大きな裂け目があった。

「あれは何?」

「何って言われても、俺の口としかいいようがないが……まあ、地下世界の入り口だ」

円盤はその裂け目から、惑星の地下に入っていく。そこは巨大な空洞になっており、中央には光り輝く太陽のようなものがあった。

円盤は内部世界に作られた、巨大な神殿に降りていく。

「神が戻られた!」

「我らが神よ!お帰りなさい」

神殿には何百万人もの人型をした奇妙な生物が生息しており、円盤を見るとみんな手をふって歓迎していた。

「さあ。いくか」

いきなり部屋の床が消失して、明と正次は虚空に放り出される。

「きゃーー!」

落ちるかとおもって明は叫び声をあけるが、何かやわらかいものに包まれた。

「大丈夫だ。粒子エレベーターだ。落ちたりしないさ」

明たちはゆっくりと眼下の神殿に降りていった。


神殿に入った一行は、昆虫の複眼と口から触手をはやした生物に迎えられる。

「きゃーーー!」

その醜い姿を見た明は、再び叫び声を上げてしまった。

生物たちはそんな明を無視すると、良樹を恭しく迎える。

「お帰りなさいませ。神よ」

「出迎えご苦労」

良樹は平然としていたが、固まっている明と正次を見て苦笑した。

「未開で野蛮なこいつらにとっては、お前たちの姿は刺激が強いらしい。地上世界から人間に転生した者たちを呼び寄せて、こいつらの世話を任せろ」

「御意」

生物たちが引きさがると、代わって美しい顔をした気品あふれる人間たちが現れた。

「では、こちらにお越しください」

執事やメイドたちに連れられて、正次と明は神殿の中に招かれるのだった。


新作はじめました。お願いします


小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n9460fi/



追放された転送者 天空王となりあがる

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