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俺の中ではマヨネーズ

マヨネーズってさ、ミキサーみたいな物があると簡単に作れるんだよ。 泡立て器で作るから疲れるんだよなぁ。

いや夕食に出したクレソンのサラダにマヨネーズかけたら好評でさ。妹のリナまで欲しがったからな。

で、父さんに頼んで泡立て器を木で作ってもらった。そのおかげでフォークでかき混ぜるよりは楽になったけど。

卵一つか二つで作るのが限界だし油は食うし。冷蔵庫も密閉容器も無いから沢山作っても仕方ない。結局一度に使う卵は一つにして、月に二度くらい作ることにしようということで落ち着いた。

それまでのドレッシングは酢と油と塩を適当に混ぜたヤツ。食べられない訳じゃないし、そこそこ美味しいけどいつもそれだと飽きるんだよ。コショウとかないしさ。

それに卵を入れたくなったって不思議じゃないだろう?

という感じにやってみたら大当たり!みたいに受け入れられてホッとした。家族は卵ソースって呼んでるから俺もそう呼ぶようになったけど、心の中で呼ぶ時はやっぱりマヨネーズだ。

卵は土やら何やら色んな物が殻に付いているから、いつも清潔魔法をかけてから保管したり、料理に使ったりする。そしてマヨネーズは生卵を使うから念の為に割る直前にもう一度清潔魔法をかけ直すことに皆で決めた。

そしてオルフ兄さんがマヨネーズを作る係に任命された。え?勿論俺も手伝うよ?でも本当に子どもの五歳違いは体格と体力の差がでかいんだ。

まあ兄さんの好物でもあるし、家族皆が感謝もするから兄さんも満更でもなさそうだし。結果オーライかな。


それで今日は無事にポーションを作り終えたから、あとはハーブがあれば良いなぁと思いながら探している。パセリやローズマリー、バジルがあると助かる。この世界の肉って匂いに癖があるから。魚も川魚だから、塩味だけではちょっと辛い。醤油とか味噌は偉大な調味料だったんだなぁ。

あとはニラとかネギとかショウガとか。スープに入れても美味しいよな。

川の土手や林の中を鑑定を使いながらゆっくり歩く。

土手で見つけたのはショウガとワケギ。根ごと掘って持ち帰ることにした。上手くいけば庭で増やせる。

林ではローズマリーの灌木が見つかった。挿し木で根づくと嬉しい。枝を折り取って持ち帰る。

使い古しだけど父さんから貰ったナイフが役に立つ。

今日は川でクレソンとセリを多目に刈り取った。母さんが教えてくれたんだ。父さんはセリの沢山入った野菜炒めが大好きなんだって。俺は苦手だけど、ナイフを貰ったお礼だ。今日は我慢してセリを食べることにする。家にセリとクレソンとショウガを置いてから畑へ急いだ。


「どうしたタイク?すごい汗かいて。」

「セリを探してたんだ。沢山取れたよ。父さん、ナイフをありがとう。」

「暑くなってきたからかな。今日は野菜畑の草取りを頼む。」

「うん。」

オルフ兄さんは牛の世話、母さんは鶏の世話をしている。日が傾いて、夕日の色になる前には仕事を終えないと。

家に戻ると母さんがスープを作りながら野菜炒めにする野菜を刻んでいた。ショウガを見せてすりおろす。

良い香りなのを母さんに確かめてもらってスープと野菜炒めに少し入れた。味が変わったのが喜ばれてホッとしたよ。

ワケギはどうしようかなぁ。明日にでも母さんに見せよう。アイテム袋に入ってる間は傷まないからな。









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