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生産魔法がやたら便利

絶対ポーションを明日作るぞ!とか思っていたら、父さんに呼ばれて畑の手入れの手伝いをさせられた。

草むしりなんかは子どもの方が良いんだよ。体が軽いから畑の土が堅くならないんだ。

その後は母さんに頼まれて水を汲んだり。薪にする枝なんかを探したりして。

枯れ枝や落ち葉(乾いた落ち葉は焚き付けにする)を抱えて家に戻ると兄さんが村長の家から戻っていた。清潔魔法を父さんに全身にかけてもらってから昼飯を食べる。

食べ終わって水を飲んでいるうちに眠くなってきたので皆に断って自分のベッドに入り昼寝。

目が覚めたらリナがヨーグルト水を飲んでいたから俺も母さんから少しもらう。ヨーグルトに少し水を入れて飲み物にしたやつだ。眠ると汗をかくからちょうど良い。

そういえばうちの食器。コップも皿も木で出来てるけど、日本では俺陶器とか磁器が好きだったなぁ。

あ。

「母さん、俺今から川に行ってくるよ。セリとかクレソンがあったら取って来る。」

「そうね。畑にはオルフが父さんと行ってるから…良いわ。リナを寝かせたら私も畑に行くから、父さんに言っておくわね。タイクはクレソンのサラダが食べたいんでしょう?でもなるべく早くあなたも畑を手伝いに来てね。」

「わかったよ。」


川岸に露出している粘土を少し(でもないか)掘り取った。そして枯れ枝と落ち葉を燃やして灰を作る。

あとは生産魔法で…うん。徳利のような花瓶のような陶器の器が三つ出来た。木栓もあっという間。

いつも肩に掛けている袋に入れようとして。ぶつかったら割れてしまうことに気づく。

「ゲームのアイテムボックスみたいに亜空間収納とか出来れば…お!出来たな。よしっと。」

アイテムボックス?になった袋を肩に掛け直して大急ぎでクレソンを摘む。セリは野菜炒めにちょっと入れると美味いんだよ。多過ぎると香りが強くなり過ぎて俺は苦手なんだ。だから少なめ。クレソンはあまりクセがないからそのままサラダに出来るし、野菜炒めのメインにしたりする。大好物!


家に戻ってセリとクレソンを台所のテーブルに置いて、自分の部屋のベッドにアイテム袋(うん。こっちのがしっくりくるな)を掛けてから畑に向かう。

「お、早かったな。母さんから聞いたぞ。クレソンは取れたか?」

と父さんが訊いてきた。

「うん。セリは少しだけど。」

「セリは茎が丈夫だからなぁ。今度小さなナイフをお前にやるか。ただし気をつけて使うんだぞ。」

「わぁ!父さんありがとう。」

「よし、今日も草取りを頼む。」

父さんに言われてせっせと草むしりをする。あれ?

「父さん。鶏の卵が落ちてる。」

「昨日は無かったから、今日の朝生んだやつだろうが…。見つけた卵はお前のものだ。好きにして良いぞ。」

「袋は自分の部屋に掛けて来たから、一旦家に戻っても良い?」

「ああ構わない。なんならその卵を食べて父さんの帰りを待ってろ。今日も草むしりありがとうな。」

家に戻ると母さんがリナを抱いて小さく切ったリンゴを食べさせていた。

「あらお帰りなさい。どうしたの?」

「うん。畑で卵を拾ったから。兄さんは?」

「オルフは牛小屋か馬小屋に行けって父さんが言ったって。」

そうか。俺は台所からオリーブ油(うちの庭に何本か生えていて、年に一度実を絞る。余るほどは無いが量はそこそこある)と、酢の入った瓶を取る。

「母さん、油をコップに半分くらいと酢を少しもらっても良い?」

「良いけれど、どうするの?」

母さんが見ているのでは生産魔法は使えないな。仕方ない。でも清潔魔法だけは卵とボウルにかけてと。

ボウルに卵を割り入れる。保存する訳じゃないから全卵で良い。酢をスプーンに一杯、卵に入れてフォークを二本持ってかき混ぜる。密かに風魔法を使っているのは内緒だ。

油を少し入れてはかき混ぜ、又少し入れてはかき混ぜ…帰って来た兄さんに

「何やってんだ?」

と声をかけられた時にちょうど出来上がったのはマヨネーズ。

「クレソンをいっぱい摘んで来たから、サラダにかけて貰おうと思って。卵のソースだよ。」

あー腕が痛い。作成魔法なら一気に作れたのになぁ。














ストックが尽きました…

これからは水曜日か土曜日、又は両方での

週に一度か二度の更新になると思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

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