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青葉のレター  作者: ほし
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第1話「出会い」

そして、出発の日。

クレアはまとめられた荷物を持って孤児院を出た。

ここでさよならするのはすごく悲しいと思うが、クレアはこのまま立ち止まっていても仕方ないと思い出発した。

目指すは空港。

日本という国は今自分がいる所からすごい離れているらしい。

なので、空を飛ぶ機体?のような物に乗り、そこへ移動するらしい。

クレアは、シスターに渡された説明通りに飛行機に乗り、目的の場所へと到着した。

そこは日本の空港。

大勢の人たちが行き通い、いろんな言語を喋っている。


「あ、あの…」


通りすぎる人たちに声をかけてみるが、誰ともクレアに興味を示せず、去って行く。

クレアは立ち止まった。

何で自分はこんな所にいるんだろう。あのまま孤児院にいれば幸せないつも通りの生活で楽に過ごせたのにと。

クレアは16歳の少女だ。

子供一人誰も知らない人たち、知らない場所にいるのはすごい不安だ。


「シスター…」


寂しくシスターのことを考えてしまう。


「おい」


すると、クレアの前に、一人の男性が立ち止まった。

そこにはキチっとした感じの服装で、首に紐のようなものを巻いている。

日本でいうとスーツというもので、首にはネクタイを巻いているのだ。


「…な、何でしょうか?」


「お嬢ちゃん、俺のこと探してたんだよね。心配したよ、急にいなくなっちゃったから。ほら、俺たちのお母さんのいる所へ帰ろう」


グイッ。

強い。

男性はクレアの手を引っ張った。


「あ、あの、止めてください」


「何いってるの、俺だよ、俺。覚えてないの?お嬢ちゃん、昨日まで一緒に遊んでたのに」


グイグイッ。

どんどんと男性のペースに進められていく。

男性の手を振りほどこうと思っても力が強く離せない。

このままじゃ、悪い所に連れていかれる。

怖い、すごく怖い。

誰か助けて。

クレアはそう思った。

涙が出そうになる。

周りの人に助けを求めようとしても、声が出ない。

きっと怖くて声が出ないのだろう。

もう終わりだ、シスターのバカ、そう思っていると突然クレアの反対側の手を誰かが握った。


「え?」


「すみません、この子、私の連れなんですけど」


「はあ? 何言ってるんだ、お前。この子は俺の娘で」


「どこにあなたの娘さんだっていう証拠があるんですか。本当の娘さんならこんなに強く握らないし、彼女も怯えて泣かないはずですけど」


「うっ…」


「それに、私のこと知ってます?」


「お、お前は…!?何でこんな所にいるんだよ、くそう!」


男性はクレアの手を離し、逃げて行った。

よかった、あの怖い男性はいなくなった。

クレアはホッと安心してると、反対側の手に温もりを感じた。


「大丈夫?」


「…あ、あの、すみませんでした。迷惑かけました」


迷惑かけたら謝る、クレアはシスターにそう学べられてきた。


「ううん、私は大丈夫。それより貴女は、クレアちゃんよね。初めまして」


「え、何で、私の名前知ってるんですか?」


「だって、これから家族になる娘だもの。知ってるよ。私、クレアちゃんを迎えに来たの。元いた孤児院さんのシスターさんから話を聞いてなかった?」


そんなの知らない。

シスターは何も話してくれないまま、私を孤児院から追い出したのだから。


「…知らないです」


「そう。でも、大丈夫、これからクレアちゃんは私たちの家族になるの」


「…家族…」


「このまま立ち話もあれだから、行こうか」


そう言われ、クレアの手を彼女は握ったまま、移動し始めた。

車で移動して約三時間。

クレアは一軒の大きい家にたどり着いた。


1話を書いてみました。

パッとしないですね、でも、少しずついい話を書けたらいいなと思ってます。

それでは。

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