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「残雪の刹那」/「東京は午前0時」
「残雪の刹那」
残雪の刹那 胸が苦しく
待ち望んでいた 春遠ざかり
季節外れの雪は 掌で死ぬ
鬱々と現に溺れ
酒を煽り 川にでも飛び込み死のうかとも思う
こんな気持ちになるのは こんな気持ちになるのは
残雪の刹那 切ないから
病院で目を覚ました時 そこに女神がいて
死んだのだろうかと誤解した 五月の憂鬱
「東京は午前0時」
東京はきっと今頃もネオン輝いているのだろう
恋人達が人目もはばからずキスしているのだろう
スカイツリーのてっぺん 午前0時にシンデレラ逢瀬楽しむ
夢のような街 眠らない街 今日も終わろうとしている
誇らしげなスクランブル交差点の人波で 誰も皆 夜空見上げ明日思ってる
星の見えない街