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偶然

だからこの時 私は心にもとめなかった


まぁ 明日か明後日には 話すだろう


その程度の軽い気持ちだった


そして会社に着き タイムカードを押して


私の一日が 始まったのでした・・・





会社では毎日が 殆ど同じ事の繰り返し


今日も机に向かい ひたすらデーターの入力


誰も何も喋らず 部屋の中をカチャカチャと


タイプを打つ音だけが 響き渡っていた


ずっとモニターを見てる為 目が疲れて


時々小休止をとる


私は人差し指と親指で 目を押さえて 椅子に


座ったまま 軽く伸びをした




この時 まただ そう思った 最近になって


誰かの視線を感じる事がある


この視線が何時からなのかは 分らない


私が気付いたのは ここ最近だからだ


だけど 辺りを見渡しても そんな様子はない


その度に思う 自意識過剰なのかしら・・・と




そしてその日も仕事を終えて 会社を後にした


帰り道を歩きながら 何時も思う事がある


やっぱり自転車に しようかな・・・


歩くのは運動になって 体にいいらしいが


仕事で疲れて(大した事はしてないが)


歩きは 流石に辛いしな




そんなくだらない事を考えながら 重くなった


足を交互に 前へ前へと動かした


そしてやっとの思いで 朝 聡子と別れた駅迄


辿り着いた


ここ迄来れば 家までもう一踏ん張り


その時カンカンと音が鳴り 遮断機が降りた




私は ふぅ〜と息を吐いて立ち止まった


列車が轟音を響かせて 私の前を通過した


遮断機は上がったが 直ぐに歩く気になれず


少し休んでから 歩き出した





歩き出した時 駅から出てくる 聡子の姿を


見かけた


あ!聡子だ!凄い偶然だなぁ〜


私は右手を高々と上げて 聡子の名前を


叫ぼうとして その声は止まったのでした


























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