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何か?

「私を心から 愛してくれる人か〜 」


「素敵な人なら いいんだけどな〜」


そんな事を考えながら 横になっていると


何時しか 眠りに就いていたのでした




翌朝 目を覚まして キッチンに行くと


既に朝食がテーブルに 並んでいた


そのテーブルに 両肘を着き 両手で


頭を抱えている 父の姿があった


「おはよ〜」その父の側で 大声で言った


「大声は止めろ あ 頭に響く・・・」


「また 二日酔い?」


「またとは何だ!またとは!」


「町内の皆と飲むのは・・・」




その父の話を母が遮る様に


「はいはい いいから早く食べなさい!」


「あれ?耕平は?」


「学校で遊ぶからって もう行ったわよ」


「そっか 耕平は元気ね〜」「あ!父さんに


聞きたい事が あるんだけど」


「ん?! 何だ?」


「何て言って 母さんの事を 口説いたの?」


「ブッ!朝っぱらから 何を言い出すんだ!」




それを聞いた母さんが 洗い物をしながら


小刻みに肩を震わせて 笑っていた


それを見た 父さんが立ち上がると


「お前 何か言ったんじゃないのか!」


するとゆっくりと 顔をこちらに向けて


鋭い眼光で 母さんが言った


「何も言ってませんが 何か?」





「そ ・・・そうか」母さんの迫力にたじろぎ


父は 大人しく 椅子に座った


「ねぇ〜父さん 何て言ったの〜?」


私の執拗な質問に 父は顔を真っ赤にして


額から流れ出る汗を 手で拭っていた




その時 呼び鈴が鳴り 聡子の声が聞こえた


「お! ほら 聡子ちゃんが 迎えに来たぞ!


それじゃあ父さんも行くとするか〜」


そう言い残すと そそくさとキッチンから


逃げ出したのだった


「チッ 逃げられたか!」


「ほら 和代も早くしなさい 聡子ちゃんに


置いて行かれるわよ〜」


「は〜い それじゃあ 行ってきます〜」


「気をつけて 行ってらっしゃ〜い」


母に手を振りながら 私は家を出たのでした


















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