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大切な物

「何言ってるの!そんな事 な・・い」


母の言葉は 途中で 途切れた


「だって だって 私 フラれちゃったし〜」


そう言った 私の瞳から 涙が溢れているのを


見たからだった・・・




私が泣いてる姿を見て 母が突然 ガタンッと


勢いよく立ち上がると 叫んだ


「私の可愛い娘を泣かすなんて! そんな奴は


母さんが 投げ飛ばしてくれる!」


立ち上がった母の姿に 驚き 頬を伝っていた


涙が いつの間にか 止まっていた


「もぅ 母さんったら」クスッと笑って言うと


「そう そう その笑顔よ!」


ウィンクをして 親指を立てると 次に両手を


テーブルに着き 顔を突き出して 私に言った




「それと フラれたのを気に病む事ないわよ」


「え? で でも・・・」


俯いた私の頭を撫でながら 優しい声で


「その人とは 本当に大切な物を


見つけられなかっただけなのよ」


「本当に大切な物?」


キョトンとした顔で 私が言うと


「そうよ それは 今も昔も ずっと変わらない


物なのよ」





「か 母さんは見つけたんだよね?」


私が身を乗り出して言うと


「そ そうね 母さんの場合は 父さんが


気づかせてくれたのよ」


「え?あのぶっきらぼうな父さんが?!」


「フフ そうよ」


「信じられない・・・」私は呆気にとられた




「ねぇ それで 本当に大切な物って何?」


「それはね」そう言うと 急に真剣な顔になり


ジッと私を見ながら 口を開いた


「聞きたい??」


「聞きたいから 聞いてるのよ〜」


「そうよね ゴメン ゴメン」


「もぅ!」私はプクッと膨れた


「それはね」そう言うと また真剣な顔になり


私は ゴクリと ツバを飲み込んだのでした







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