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戸惑い

今度は聡子の瞳から 涙がこぼれ落ちた


そして涙を拭い 大きく手を振りながら


聡子は 電車乗り場に向かい 去って行った


「直感的・・・か」


私はボソッと呟き 会社に向かったのでした





私は 仕事をしながら ずっと考えていた


お見舞いに来て 甲斐君と初めて言葉を


交わした時 ウジウジして男らしく無い人だ


最悪だな〜 私の好みぢゃない そう思った


でも 後から考えてみれば お見舞いになんて


なかなか 来れるものでは無い


ましてや 面識もあまり無いのに・・・


私には 絶対に ムリだわ




そして映画のチケットを二枚渡されて・・・


あれで結局 甲斐君と二人で映画に行って


意外な一面を見て 甲斐君を見直したのよね


好きな人の一人も 守れないなら 男じゃない


とか言って 震えながら 私を必死で


守ろうと してくれたのよね




その時 トクン と鼓動が高鳴った


まただわ 甲斐君の事 好きじゃないのに


どうして こんなにドクドクするのよ・・・


私は自分が分からなくなっていた


そんな事ばかり考えて 就業時間は終わった




会社を出て 背後を気にしながら 歩いてると


誰かが 跡をつけて来るのが 分った


私は気付かないふりで 普通に歩くと


壁で挟まれ 何処にも隠れる場所が無い所迄


来た時に 私は立ち止まり 振り向いた




すると 案の定そこにはオロオロする


甲斐君の姿があった・・・


「やっぱり 昨日の人は甲斐君だったのね」


「え?やっぱりって 暴露てましたか?」


「私は気づかなかったけど 近所のおばさんが


私の跡をつけて来た 不審な男性が玄関の前で


ウロついてたって 教えてくれたわ」


「不審な男性って・・・」




「まぁ 冗談はさて置き 私に何か用事?」


「あ いや あの・・・」


これよ この 俯いてウジウジが・・・私は


「一緒に帰りたいなと思って でも なかなか


話し掛ける事が出来なくて 歩いてる内に


結局家迄ついて行く羽目になったのです」


ウジウジしていたのが 急に真剣な眼差しで


私を見た甲斐君に 鼓動がドクンと鳴った





高鳴る鼓動に慌てて 甲斐君から目を逸らし


「それで 今日も一緒に帰りたくて


跡をつけて来たって訳ね?」


「あ は はい・・・」


胸の鼓動は鳴り続けていた それはきっと私が


今から声にしようとする 言葉に対してだろう


そう思った


そして口を開き 声にしようとした時


鼓動が より 一層激しく高鳴り始めて


口は開いても 言葉にはならなかった・・・





そんな私の様子に気付いた甲斐君が


何を言うのだろうと 不安そうに私を見ていた


そして私は意を決して 言葉を発した


「に 日曜日 デートしてもいいわよ!」


こんな事を言うとは 思ってもなかっただろう


甲斐君は驚き 唖然と立ち尽くした


「よ 用事あるなら ムリしなくていいから」





その言葉でハッと我に返った甲斐君は慌てて


「な 無い 無い 用事なんて あっても無い!」


「プッ 何よそれ」


私が 思わず吹き出すと 頭をかきながら


恥ずかしそうに 俯いていた


「何処に行くかは 甲斐君が決めてね」


「え?お 俺が決めるんですか?」


「これが私の メアドだから 決まったら


連絡頂戴 それじゃあ そういう事で」






私は恥ずかしさのあまり この場に居る事が


出来ず 強引にメモを渡して その場から


走り去ったのでした・・・





































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