待ち伏せ
私は食事を終わらせシャワーを浴びると
今日の非礼を明日何て謝ればいいんだろうと
ベッドの中でウジウジと 考えてる内に
眠りに就いたのでした・・・
翌朝 パンを頬張りながら 時計を チラチラ
見てると それに気付いた母が私に
「聡子ちゃんに まだ連絡してないでしょ?」
そう言われて 黙って ただ頷いた
「まあ お姉ちゃんが 落ち着いてからでも
連絡は いいんじゃない?」
「う うん」
「元気出しなさい 落ち込んでても
仕方ないわよ」
「うん そうよね」
「ほら早く食べないと遅刻するわよ」
母に急かされ 食事を終わらせると 家を出た
何時も聡子と笑いながら 二人で歩いてる
この道も 一人だと とても殺風景で 違う道を
歩いてる様にさえ 思えた
そして 会社迄の道程さえ とても永く感じて
今日帰ったら メールしよ・・・と思った
そして会社に着いた時 私には今日 もう一つ
イベントがあるのを 思い出した
そう 昨日お見舞いに来てくれた 甲斐君の事
昨日 失礼な事言って 追い返したみたいに
なったから 怒ってるかもよね
それでも一応は 謝らないと・・・一応はね
大きく息を吸い込み 事務所の扉を開けて
挨拶をして 中に入ると
「風邪治ったの?」
「高熱が出て大変だったみたいじゃないか」
「体を動かす事も出来なかったって?」
等と 皆が口々に 言った
私はそれに 圧倒され 暫く佇んでいた
そして ふと我に返って 思った
母さん 一体何て言ったんだろう・・・と
その時 事務所の隅に ポツンと座っている
甲斐君と 目が合ったが 慌てて甲斐君は
私から目を逸らした
やっぱ 怒ってるわよね〜
私は鞄を机に置いて 椅子に腰掛けた
取り敢えず 仕事に集中しないとね
そうは言っても 大した事はしないんだけどね
そして その日も何事も無く 仕事は終わった
でも私にとっての 本当のイベントは
これからだった・・・
会社を出て 近くの物陰に身を潜めて
甲斐君が 出て来るのを待った




