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心変わり
心変わりには 薄々気付いていた
それに 恋愛には付き物だとそう思っている
だから別れを告げられた時も 驚かなかった
(やっぱりね)これが最初に思った事だった
「君を愛してる」とか「ずっと一緒だから」
そんな言葉を信じていた私が馬鹿なだけ
そう・・・私が馬鹿なだけ・・・
だから無理に彼を 引き止めはしなかった
「分ったわ」その一言を私は呟いた
すると彼は 驚いた表情で私を見ていた
きっと私に引き止められると
そう思っていたのだろう
「どうして私じゃダメなの?別れたくない」
そんな風に 言われると思ったのだろう
だけど私は そんな事は言わない
それは 言ってもムダだと 思っているから
だって 心が離れた人に 何を言っても
ダメでしょう?
そして彼は 少し寂しそうな表情を見せて
去っていった・・・
私は公園に1人取り残されて 夜空を見上げた
無数の光り輝く星が 瞳に映った
明日は晴れだな
さようなら私の三年間 さようなら私の・・・
そう思った時 さっき迄 輝いて見えた星が
ボヤけて 瞳に映った
「あれ?」「星がボヤけてるぞ?」
そう呟いた瞬間
私の瞳から涙が零れ落ちたのだった