表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/33

タイトル未定2026/02/13 13:37

 幾分時が過ぎたろう。空は赤いままで、朝も夜も来なかった。


 カフネと呼人は黒い人間を斬り続けた。なぜかそこにあった刀。背中には気を失ったままの長谷川を背負いながら、呼人は振り続けた。


 何日過ぎただろう。止まれば終わってしまうことはわかっていた。どこかで黒い人間に終わりが来るかもしれないとは、この時点で半ば思わなくなっていた。神が欲に手を伸ばすのはあれで最後だった。だとすれば、慈悲はもうない。二人が止まれば終わる。黒い人の渦に飲み込まれて終わりだ。


「なあ、これ終わったら何したい。世界とか複製とか救うとか、どうでもいいから、そんな世界でも一途に何かを追いかけてーな」


「いつかは終わるってわかっている」


「はあ? 何だ急に」


「人の命はいつかは終わる。それは八十年後かもしれないけど、確実に終わることはわかっている。いつ終わるのか、そもそも終わるのかもわからないってこんなにも苦痛なのね。私は、知らない間にずいぶんと大人になってしまったんだなあ――」


「おい、ちょっと待て……」呼人がカフネの方を見やると、カフネはすでに刀を下げていた。切っ先が地面を向いている。俯いている。見上げている……。彼女の元に迫る黒い影。


 呼人はカフネの元に飛び込んだ。まるで呼人も黒い影のひとつかのように。次々と迫る影は勢いを止めず、二人を飲み込んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ