結果発表
身内とはいえ馬の名前は出しちゃダメだよな~。と思いながら、この先やりたい話の構想を練ってました。
追記
『ぼっこ』と表現した箇所を『棒』に直しました。
思いっきり北海道弁が出てしまいました…。
「王冠、無事にゲットです!まだノヴァさんに追い付けるでしょうか?」
ついに王冠を持ってないのは私だけとなった。ぶっちゃけ残りのターンでノヴァに勝つことはほぼ不可能だろう。
それはアドとキャリバーも一緒。あの二人は王冠一つずつだし。
「次の王冠は……キャリバーさんとエレーナさんの近くだな」
「取っといたウルトラシューズで取れそうだわ」
「俺から奪ったやつな…。あれ?でも確か11ターン目で……」
「それ以上言うなノヴァくん」
「あはい…」
対して今回、最も打ちのめしたかった男は運に恵まれて三つも所持……誰が見ても絶望的な状況ね。
……でもね。私はこんくらいのことで諦めたりしないわ。
「同期で一番になって、あの糞を見返すのよ…」
「エレーナさーん?貴女のターンっすよ~」
「わかってるわよ。今ちょっと勝利の方程式を考えてたとこ」
「方程式!?かっこよ」
だから。このまま大人しく、負けてなんてあげない。最後まで、喰らい付いてやるわ!
「まずはさっき手に入れた釣竿で、キャリバー。アンタのウルトラシューズを貰うわよ!」
「うげぇ!?釣竿の存在忘れてなかったか畜生~…」
「そうそう忘れんでしょ…」
アイテムは1ターンに1個しか使えない。このターンは普通にサイコロを回すことしか出来ないけど、王冠は9マス先。私の1個前にいるキャリバーでも取れないわ。
出目は5と悪くない……けど赤マスだったわ…。
「ぬぐぐぐぐ…!なんか赤マスに縁があるわね~!?」
「エレーナちゃんの流れが良いんだか悪いんだか、よくわかんねぇな…」
「ですがキャリバーさんに取られないことを考えると、良い結果だと思いますよ?」
「……ふむ…」
キャリバーが同情の視線を。アドが流れは良いと言ってくれてるその間で、ノヴァだけ神妙な面持ちで頷いていた。
アイツも何か流れを読もうとしているのかしら?
この後はキャリバーが3を、ノヴァが6を出してそれぞれ青マスを踏んでミニゲームに移った。
「12ターン目のゲームは、なんと1ターン目でやったエメラルド採掘だよ。今回一人でやるのはエレーナちゃんだね」
「結構な数あるはずなのに、被ることがあるんですねぇ」
「エレーナさん。その機械は不良品なので、気をつけてくださいね~」
「アレはノヴァくんの運が果てしなく悪かっただけだろ…」
「うーんなんだか隣の棒を折りたくなって来ちゃったな~」
「やめろ!?あと聖剣を棒扱いすんな!」
ゲームがスタートすると、私の探知機にさっそく6個のエメラルドの反応があった。
ノヴァの件があって少しドキドキしてたけど、杞憂だったようね。
「味方が二人いるって、こんなに頼もしいんだなぁ…。泣きたくなってくる」
「こんなことくらいで泣くなよ…」
「あとでヨシヨシしてあげましょうか?」
「ヨシヨシで元気になるほどの癖はないかな…。たぶん」
あっちは和気藹々とエメラルドを掘っていく。3対1だと、一人側はのんびりなんて出来ないのよね…。油断したら負ける。
坑道は普通に曲がり道もあるから、なるべくインコースで曲がって素早く移動しないと。壁に引っ掛かったりしないように。
引っ掛かったら速度が微妙に落ちて、タイムロスするのよね…。マジでずっと集中してないと負ける。
「終了ー!40対34で、エレーナちゃんの勝利~」
「おらぁ!やってやったわ!?」
「すごーい。さすがエレちゃんですね」
このゲームを通してわかったけど、アドは他人が凄いと思ったらすぐに凄いと褒める癖があるようだ。
清楚な雰囲気と声も相俟って、これからさぞ他のライバーから可愛がられることだろう。
「ここに来て乗って来てんなぁ。俺あんま良いとこ見せれてないから、もうちょっと見せ場作りてぇわ」
「次は私が王冠取るから、こんな終盤じゃもう無理でしょ~w」
「うわ腹立つ!俺のウルトラシューズを奪ったから出来ることだろうが!?」
「元々は俺のだわ…」
キャリバーは叩けば良い声で鳴くおもちゃのような立ち位置になりつつある。弄られキャラというやつだろう。
中身はがたいの良い褐色イケメンで、本人曰く彼女持ちの男からよく警戒されるとのことだけど……今は本当にただ弄りやすい男の印象しかないわね…。
「まだ大丈夫か?いや確か3回目くらいだったよな…。俺も3回で他も3、4回くらいは勝ってて……」
「なんかノヴァくんがぶつぶつ言ってて怖いんだけど」
スハ・ノヴァ。マミパシリーズはほとんどやってない癖に、逆転要素を見出だして実行に移す思い切りの良さは、とても初見とは思えないわね…。
そして今アイツは、私と同じことを考えているはず。ほとんど知識はなくとも、知っていることはあるらしい。
「スーパーシューズで一気に駆け抜けちゃいまーす♪」
「癒しボイス助かる」
「まぁ!セクハラですかノヴァさん?」
「待て待て待て、なんでそうなる!」
なんだかアドとノヴァって、結構相性良さげよね…。
アドはスーパーシューズで一気に進み、アイテムマスに止まる。そこからウルトラシューズをゲットした。
本当に運が良いわね…。
「さて……私も一気に行かせていただきますかね!」
「あ~……元々は俺のウルトラシューズだったのに、巡り巡って海の虐めっ子に使われてしまった~…」
「イルカを虐めっ子って言わないでくれる!?」
確かにイルカは獲物を弄ぶように嬲り殺ししてから補食するって聞くけど…。私のイメージまで悪くなったらどうしてくれんのよ。
「来い来い来い来い!6来い6来い6来い6来い6来い!そんでもってめっちゃ近いところに次の王冠出ろ!?」
「競馬場に行った時、おじさんたちがこんな風に血眼になって応援してたな…」
「ふふっw確かに。なんかギャンブラーみてぇだわw」
ノヴァの言葉にキャリバーが吹き出して、イラっと来た。マジで締めてやろうか?
「競馬をやってる殿方の叫びは、家中に響き渡りますよね」
「あーもう無視します!外野は無視します!」
一瞬アドの身内に競馬やってる人がいるのかとツッコミたくなったが、無視してサイコロを回す。
出た目は4。ウルトラシューズで3倍になるから、12マス進める。
「まぁまぁ、いいでしょう。王冠は手に入るし!」
「おめでとうございます。最下位は免れそうですね」
「マジでそれだけは嫌ね…」
次の王冠は……うげ。ほぼアドの真ん前じゃない。8マス先だわ。
「でもノヴァの手に渡るより良いわね。4つ目とか取られたらマジで逆転ムズいし」
「ラッキーです♪」
「よかったですねアドライアさん。スーパーシューズで駆け抜けたマスに出たとかじゃなくて」
「あ!そうじゃないですか、私すっごく危ない橋を渡っちゃいましたよね!?そのことをわかった上でセクハラするだなんて……」
「待て待て待て待て待て!だからなんでそうなる!?」
「意地の悪い方ですね…」
「今俺にとっても貴女は意地の悪い方だよ」
「あはははははwドンマイだなノヴァくん」
私が最終的に止まったのはアイテムマス。
すると3つの選択肢の中から、逆転のチャンスをもたらしてくれるアイテムが登場した。
「おーーー!入れ替わりスイッチ来ちゃ~これ!?」
「うわマジかよ!乗って来てんなエレーナちゃんマジで」
「これアドライアさん、序盤の悪夢再来か?」
「私一番手ですし、ウルトラシューズがあるので大丈夫ですよ」
(あ。たぶん良くない流れ来るなこれ…)
アドの自信満々な発言にノヴァが苦笑いを浮かべた。なんだかデジャヴを感じてそうな顔ね?
続くキャリバーとノヴァは普通にサイコロを振り、キャリバーは青マス。ノヴァは目の前にあったショップで入れ替えスイッチを購入し、しかもアイテムマスで止まったのだが……
「なんだこれ?見たことないアイテムだ」
「え。うそヤバ!まさかのそれ引く!?」
「おーっと。ここでノヴァくん、まさかの盗みアイテムのマジックハンドを引いたー!」
いつの間にか大きな容器に入ったアイスを抱えて堪能しているロリィー先輩とほぼ同時に反応した。
……いや本当にいつの間にアイスを…?いつ席をお離れに?
さすがにロリィー先輩が大好きと言っても、これには少しばかり困惑した。
「ノヴァくん。そのマジックハンドはお金か王冠のどちらかを、他のプレイヤーから盗めるレアアイテムだよ。今は皆に釣竿はないから、次のターンでアドライアちゃんかエレーナちゃんのどっちかが王冠を手に入れたとしても、実質ノヴァくんがお金を払わずに手に入れられちゃうって訳だね───もぐもぐ。ノヴァくんのアイス美味しい~♪」
「アレもアンタの手作りかい!?」
「今うちにある冷蔵庫の中身は、大体俺の手作りだぞ☆」
(じゃねぇとロリィーさんの食費を抑えられん)
コイツに作れない食べ物はないのかしら…。
「オラオラオラオラオラオラオラオラァーーー!!!……だぁー!くそキャリバーに負けた~…」
「ふぅ~。ギリギリだったぜ」
13ターン目のミニゲームで勝利した俺は、わざとらしく汗を拭う仕草をする。勝負事に勝つと無意識にやってしまう癖のようなものだ。
「キャリバーさんは目立った活躍はしてないですけど、ミニゲームは大体お上手ですよね」
「前半言う必要あった?」
アドライアちゃんからチクりと刺されてしまった。ちょっと痛い…。
「キャリバーさん、最初に王冠ゲットしてからまともな撮れ高がないもんな…。可哀想に。同情してあげようか?」
「そう思うならわざわざ傷口を抉って来るんじゃないよ!?同情じゃなくて見せ場をくれ!」
ノヴァくんも段々吐く毒が強くなってて、彼の意地悪な本性が透けて来てる気がする。
……ん?いや元からか?なかなか家の中に入れてくれなかったし…。
「それでは行きます。ウルトラシューズです!」
アドライアちゃんがほぼ目の前の王冠を確実に取る為に、ウルトラシューズを使用した。
出た目の3倍になるシンプルに強力なアイテムだ。彼女が「えい!」と出した目だが……
「あら?2が出てしまいました。ということは……」
「「ギリ届かないねぇ…」」
ノヴァくんとハモった。
「エレーナちゃん。ウルトラシューズで王冠をゲットしようとしますが、惜しくも届かず。運に見放されたのでしょうか?」
「そんな~…。あと2マスでしたのにぃ…」
「最初は運が良いと、後からそのツケが回って来るのが運ゲーの辛いところなんだよな…。大丈夫だろって思ってる時とか特に」
苦笑し、落ち込んでるアドライアちゃんに生暖かい目を送るノヴァくん。
そういえばさっきアドライアちゃんは自分の運をめちゃくちゃ過信してたな…。
「さっきアンタが余裕ぶってるアドに苦笑いしてたのは、これを予感してたからだったのね…」
「そんな!?気付いていたのなら教えてくれてもよかったじゃないですか!油断するなとか」
「敵に塩を送るバカがどこにいますか?お嬢さん。飯食わせてもらったり、2対2で一緒に勝った仲だからって優しくしてもらえるとでも?だとしたら滑稽ですなイッヒヒヒヒ!」
(結局運だから指摘しても変わんなかったと思うけどな…)
「意地の悪いお方!」
「なんかアドが今までで一番騒いでんだけどwオモロ~」
「それ以前にノヴァくんがキャラ豹変してるみたいで怖い…」
彼は自分を信用してる相手を容易に蹴落とせる性質なようだ…。恐ろしい。
「さて。どうしたもんかな~?ここでアドと入れ替えスイッチで入れ替わって王冠を手に入れたところで、ノヴァがマジックハンドを持ってるからさぁ…」
「へいへい、使っちゃいなよ~♪無駄にしてあげるからその努力をさ」
「テメェマジでシバくぞ…」
「怖…」
なんとなく察してはいたけど、エレーナちゃんってノヴァくんを嫌ってるよな…。
かなり負けず嫌いっぽいし、自分よりチャンネル登録者が多い彼をライバル視してると言えば、まだ聞こえは良さそうだけど。
「うーん。決めた!ここはワンチャンを賭けて温存よ」
悩んだ末に、エレーナちゃんは入れ替わりスイッチを温存して4マス進み、まさかの赤マス…。可哀想に。残り1ターンなんだけど、果たしてこれに意味はあるのだろうか?
ちなみに俺のターンも特に何もなく、アイテムマスでスーパーシューズを選んだ。
「さてと……もう一度俺の運を見せてやろうかね」
謎に指をパキパキ鳴らして、邪悪な笑みを浮かべるノヴァくん。今度は何を狙ってるんだ?
「俺のターン!即効○法発動っ!マジックハンド!?」
「なにっ!?」
はっ!思わずセリフとノリに釣られてしまった…。
「このカードの効果により、他プレイヤーから王冠を盗むぜ!選択肢はアドライア!エレーナ!キャリバー!そしてランダムだぜ!だが俺は優しいからな。名指しは許してやろう。行くぜ!ランダムタイムだ!?」
「なんか一周回ってそっちの方が質悪く聞こえるんだけど!?」
「おいおいおいおい俺今日2回も噴火くらってるしアイテム取られるしでついてないんだ!?勘弁してくれよ!なんかランダムだと俺になる予感してんだよこっちは!?」
「もう遅いッ!ルーレットはとっくに始まっているんだよキャリバー!」
「ノオォォォォ!?頼む俺に当たらないでくれ~!!!」
「あはははははw阿鼻叫喚ですね♪」
エレーナちゃんと俺が顔を青くしてるというのに、楽観的な様子で笑ってるアドライアちゃん。
まるで自分に当たっても面白いからそれはそれで気にしないかのよう……楽しめてるようで何よりですね!?
「ごちそうさまでした───さぁ回ったルーレットは誰に止まるのか……出ました!」
「ぎゃー!?やっぱり~!」
「ノヴァくんに王冠を取られるのは、なんと悪い予感が的中してしまった聖剣キャリバーくんで~す」
アイスを食べ終わったロリィーパイセンから半ば追い討ちに近い感じで告げられる。
やっぱり俺今日一番ついてねー!?
「こうなるんだったら普通に使えば良かったわね…。入れ替えスイッチ」
「イーヒヒヒヒヒ!どうだいキャリバーくぅ~ん?お望みの撮れ高だよ~。不憫な様子も十分視聴者も喜ぶよ~。嬉しい?」
「お前マジ本当にもう~…!ヤバすぎんだろ!!!ランダムでも俺に当たるようにでもしたんか!?」
「いや。単純に運だと思う。俺はただ、心の中に飼ってるギャンブラーにね。君に撮れ高をあげてってお願いしただけだよ♪」
「質悪すぎんだろお前もそのギャンブラーも!?」
「オール・オア・ナッシング!オール・オア・ナッシング!」
ノヴァくんの新手の煽りが割りとピキッて来た…。
ちなみに俺の不運はこれで終わらなかった。
最終ターンでアドライアちゃんが王冠を手に入れた後、俺の9マス先に王冠が現れた。
が。スーパーシューズでワンチャン狙えるところを、エレーナちゃんに入れ替えスイッチで邪魔されてしまって、最終的に俺の所持してる王冠は0個となってしまった…。
「やっぱり入れ替えスイッチを残しておくのは失敗だったわね…。マジックハンドのヘイトから逃れる為だったとはいえ。完全に判断をミスったわ…」
「それはそれでエンタメ狙わずにエレーナさんを指定して奪いましたね。王冠2個あったら結果発表の“アレ”でエレーナさんに抜かされそうですし」
「うわ性格悪っ…。てかやっぱそれ知ってたのね…」
「そうそうキャリバーさん。コメント欄が『聖剣虐草』とか『聖剣虐助かる』でいっぱいだぜ?いっぱい切り抜いてもらおうねw」
「やめてくれ~、切り抜かないでくれ~…。ちくしょう。なんで2個持ってるアドライアちゃんじゃなかったんだよ~…」
「ドンマイだよ。キャリバーくん」
ロリィーパイセンから肩に手を置かれて、哀れみの目で見られる。端から見ると完全に子どもから慰められてる大人の図。
今日は……泣きながら帰ることになりそうだ…。
「結果発表~~~!!!」
ロリィーさんが某芸人さんの如く結果発表を告げる。今日一デカい声だったぞ…。
『ノヴァちゃんの勝ちのように思えるが、果たして?』
『結果発表はアレがあるからな~…。普通にワンチャンあるぞ。キャリバーはワンチャンもないだろうけど』
『2個持ちのアドライアちゃんがマジワンチャンあるな』
コメント欄が王冠を4個も持っている俺の勝ちだとなっていない。それもそのはずで、このマミコパーティーにはなんと結果発表の時にまで逆転のチャンスがあるのだ。
マミコパーティーの知識はほとんどないが、一つだけ知ってることが俺にはあった。
それが……
「さぁお待ちかねのボーナス王冠タイムだよ。知らない人の為に説明すると、試合中に様々な条件を満たすことで、結果発表時に追加の王冠を貰えることが出来るの。だからほぼ勝ち確だと思われているノヴァくんでも、ここから負ける可能性はある訳だね」
今ロリィーさんが言ったように、これから王冠が貰えるボーナスタイムとなる。条件は様々だが、大抵はミニゲームの勝利数とかそういうわかりやすいもののはずだ。
「最初のボーナス王冠は……最も赤マスに止まった人!」
15ターンの内、最も赤マスが多かったプレイヤーに王冠か…。
それなりに赤マスに止まった記憶があるが……選ばれたのは俺ではなかった。
「おっしゃー!不幸中の幸いってやつね!」
エレーナさんだった。
「エレーナちゃんがまずボーナス王冠を1個獲得。続いてのボーナス王冠は……最もミニゲームに勝った人!」
王冠がエレーナさんのマミコへ渡り、次のボーナス王冠の授与へ。
王冠が渡った相手は……なんとまさかの二人だった。
「な、なんと!エレーナちゃんとキャリバーくんに同時に王冠が渡されました!ミニゲームの勝利数が同数だったようですね」
「マジかよ!?よかったわ~…。せめて1個くらい王冠あった方がまだ傷は浅い。てかそんなミニゲームに勝ったっけ俺?」
「連続ゲット!?あるわこれ、マジであるわよ!」
「次は最もお金を集めた人~」
「どなたでしょうか?」
「「「お前だよ、間違いなく…」」」
「あら?」
アドライアさん以外が満場一致でツッコむと、予想通り王冠がアドライアさんに渡った。
「これ俺にボーナス来なかったらマジで負ける?」
「あり得そうですね」
「次のボーナス王冠は、もっともトラブルに巻き込まれた人!イベントマスの火山噴火のやつだね。あれに最も巻き込まれたのは……エレーナちゃんとキャリバーくんだよ!」
「「おーーー!!!」」
「あるある!マジでこれあるわ!?」
「ワンチャン!マジでワンチャン最下位を免れんじゃねぇかこれ!?」
「え待って。これマジでヤバそう…。エレーナさん今合計なんぼだっけ?」
「さぁ。次で最後のボーナス王冠です。隠し大岩を最も見つけた人です!」
お?これって確か……
「隠し大岩を見つけたのは、私とノヴァさんですね。それも1個ずつ」
「ああ。てことは……」
「ノヴァくんとアドライアちゃん、両方に王冠が渡されるよ」
「「やったー!」」
思わず一緒になって喜ぶ俺とアドライアさん。首の皮が一枚繋がった気分だ。
てことは結果は……?
最終結果が画面に表示された。
「まずは第4位。王冠所持数2個。聖剣キャリバーくん」
「だはっ!?結局最下位かよ~…(泣)」
『ドンマイだな』
『ナイスファイト!』
『撮れ高は取れたぞw』
『また似たような勝負があったら、リベンジ果たそう!』
可哀想に……俺に王冠を取られたばかりに。
……ああ、いや。取られなくても最下位だったかも。なぜなら……
「第3位。王冠所持数4個。エレーナ・エンドルフィンちゃん」
エレーナさんの時点で4個もあったから…。
「はー!?うっそでしょ~!2位ですらないの!?うわ~……アドより1個多いかと勘違いしちゃってたわ…」
『あるある』
『発表されるまで、つい1個多く計算しちゃったりとかするんだよな…』
『でもあそこからここまで来れたのマジ凄いと思う…』
『ボーナス王冠ってすげぇwww』
あんな終盤から王冠を合計4個になったのは中々エグい運持ってるよなこの人…。
「第2位。同じく王冠4個で、お金の所持数の差でキギ・アドライアちゃん!」
「まぁ…。まさか2位まで行けるなんて思いませんでした。ビギナーズラックというものでしょうか?」
「あー。終盤以外だとめちゃくちゃ運が良かったもんな」
『穏和な笑みで徐々に追い上げて行ったよな』
『何か言い様のない恐ろしさを感じる追い上げ力だった』
『単純に運が良かったのもあるだろうけど、女性陣二人の終盤の追い上げマジでエグいw』
『その運を分けてほしいw』
エレーナさんの入れ替わりスイッチによる妨害もあったが、割かし近くに王冠が出続けたおかげで自力で2個ゲットしてたもんな。
「そして映えある第1位は……王冠所持数5個。スハ・ノヴァくんー!」
ゲーム内では発表が行われると同時に俺が操作していたチュチュネが、大量のクラッカーと花火で祝福された。
「あっぶね!!!最後のボーナス王冠がなかったらアドライアさんに負けてたで!?」
『『『おめでとうー!!!』』』
『最初の不運が嘘みたいだw』
『噴火イベントを味方につけたり、隠し大岩見つけたりw』
『駄目押しにマジックハンドは完全にヤってるw』
『酒呑樹:一緒に競馬行こうぜ、競馬』
「なんか酒呑さんおる…」
俺の運と競馬に関連性はあるのか?
あれはジョッキーの腕と馬の実力次第だろ。
「さぁ。勝負を終えてどう?キャリバーくん」
「そうっすね~。試合中は全然ツキが回って来なかったすけど、まぁまぁミニゲームで勝ててたんで。うん、概ね満足っす!」
「確かに基本不憫だったね…。見てるこっちが悲しくなるくらい」
「うるせぇやい…」
「続いてエレーナちゃん。惜しかったね~。お金の所持数はノヴァくんより僅差で多かったから、あと1個王冠があれば勝ててたよ」
「うわマジでそれ悔しい~!マジックハンドのターゲットになりたくなかったから、敢えてあそこでアドに取らせたのは完全に間違いでしたね…」
「まぁどのみち俺に盗られて負けてたろうけどなw王冠2個持ってたら負ける予想は的中してたし」
「ねぇーマジウザいコイツ!?」
キャリバーさんとエレーナさんが思い思いの感想を言う。
二人ともマジで悔しそうである。
「アドライアちゃんはどうだった?結構楽しそうにしてたけど」
「はい。途中、ノヴァさんに裏切られたりとかありましたけど、終始楽しかったです♪」
「別に裏切った訳ではないのだが?」
「また皆さんとこうして一緒に遊びたいですね」
最後の方は完全にアドライアさんが運悪かっただけなのに、理不尽だ…。
「最後にノヴァくん。見事1位になったね。どうだい?高みに登った気分は」
「ひれ伏せ愚民ども…!二度と俺に逆らうでない」
「テメェこの野郎!?いつかリベンジしてやるからな!」
「次こそはケチョンケチョンにしてやるから覚悟しなさい!?」
「声が可愛くなかったら許されませんよ、その煽りw」
「ふははははは!なんと言われようと、所詮は負け犬の遠吠えよ!」
『やっばこの子w』
『声が可愛いクソガキやんw』
『¥50000:終始面白かったわwww』
『エレーナちゃんのチャンネルで大暴れしおったな~w』
『¥2000:また観たいです。第7期生組がわちゃわちゃしてるところw』
こうして。俺たち第7期生組のマミコパーティー配信は、大成功に終わることが出来た。
撮れ高も十分、活躍や不憫の差あれど全員の見せ場もあったし、満足満足♪実に楽しい配信だった。
「キー!マジで悔しい!?絶対リベンジしてやるんだからー!!!」
……若干一名、全然満足していない様子なのはご愛敬ってことで…。
作者はホ○○○ブカードゲームしかカードゲームのルールわかりません。
マミパ回裏話
本当はキャリバー以外、同点で終わりにしようとしてました。
でも本家だと同点の場合、所持金の差で勝ち負けがあるのを思い出して、普通に順位付けしました。
アドライアとノヴァ、どっちを1位にするかめっちゃ悩んだ結果ノヴァにしました。
ちなみにどっかでノヴァにはボロボロになってもらう予定です。ノヴァ虐を楽しみにしててください。




