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20 丸ごとトマトのホイル焼き・夢の漫画肉?添え

昨夜はソーセージを頬張るマリアを見れなかったが、朝になって聖剣を頬張るタープとマリアは見れた……


何を言ってるか解らない?気にするな、俺が寝てる時に見た夢だから。


折角夫婦になったんだから現実でも良かったじゃないかと思うが……朝から艶声挙げさせたら近所迷惑だからな、うん。


そういう事は新居を建てたらにしよう、そうしよう。


「塩漬けはこれで良し、次は……」


「こっち、塩抜きは済んだ」


「なら吊るして燻すか」


マリアが手伝ってくれているお陰でスムーズにベーコンを作れるな……助かった。


しかしこんな大量のバラ肉や塩漬け肉を仕入れる資金はどうしたんだろうか?


「私の貯金から出した、このベーコンが売れたら回収するから大丈夫」


この世界にも銀行があるんだろうか……気になるから今度聞いてみよう。


というか回収が出来なかったらどうするんだ、と思ったが……その時は俺がベーコンを料理して屋台で売れば何とかなるか。


因みにタープは復興作業の手伝いで、可愛い妹は炊き出し作るのを頼んだ。


相変わらず大量のフルーツを用意していたが……まあいいか。


「何とか150塊を燻せたな……ドラム缶を大量に増やしたのは正解だった」


これ等には風呂に使った奴の様にステンレスを混ぜていないから重くて運ぶのに苦労するが、燻製を作るんなら据え置きで充分だろう。


何なら終わった後で運びやすく加工して、また使う時に再度金属加工してもいい。


今回燻したのは全部ブタバラ肉だが、明日は同じ数のウシバラ肉を燻す予定だ。


このルーチンを1週間ぐらい続けてペスカタで売って……どれだけ売れるかな。


「大丈夫、ウメオのベーコンなら沢山売れるから」


「だといいけどな……」


まあ、嫁の期待には答えたいからな……俺に出来る事はベーコン作りとバーベキューぐらいだが、精々頑張って稼いでみるよ。


ほぼ自分の欲望の為にだが。




さて、復興作業の進展具合も気になるがジャガイモとキャベツは……対して育ってないか。


まあ一晩で急激に成長する訳がないからな……水は差しておくけど。


緑とやらを使えばすぐにでも収穫が出来るらしいが今は復興が優先だ。


といっても辺りは大分森っぽくなってきたし、もう少しって所か。


「お、タープと結婚した兄ちゃんやないか……晩飯に使う野菜でも探しとるんか?」


「おーオヤッサン、そんな所だ」


この人はよくカボチャやトマトをくれる農家のドワーフで、名前はオヤッサという……面倒だから俺はオヤッサンと呼んでいるけどな。


嫁さんがベーコンを気に入ったとかでたまに物々交換もしていて、中々友好的な関係だと思う。


関西弁で話すドワーフは最初こそ違和感が凄かったけどな……もう慣れた。


因みにその嫁さんはカアチャって名前のハーフエルフで、マリアの飲み友って奴だ。


「そや、兄ちゃんに芽を貰って育てたジャガイモとかゆーイモ、言われた通りに料理したらメッチャ美味かったわ!」


「だろ?あれは酒にも合うからな」


最初にベーコンの交換を頼まれた際に別の場所で育てば儲け物だろうとジャガイモの芽を分けてみたが、ちゃんと育った様だ。


オヤッサンは専業農家だし、緑で収穫を早めないと生活出来ないからな……緑を使うのは当然だろう。


ついでにバターも渡しつつジャガバターの作り方を教えたが、口に合った様で何よりだ。


「でな、あのジャガイモっちゅーイモを売らないかって話が来とるんや」


「その手の話は俺よりマリアにした方がいいんだが……まあ売るとしたら1個1バランで」


「駄目、ジャガイモを売るなら1個3バラン……もしくは5個入り1袋で13バラン」


いつの間に隣に居たのかはどうでもいいが……流石にそれはぼったくりではなかろうか?


元々はスーパーで買った特売品で1袋10個入りの税込100円……この世界の通貨にしたら1バランだぞ?


「ちゅーと兄ちゃん等に渡す取り分は……5個か1袋につき4バランぐらいか?」


「2バランでいい、その代わり私達の居ない間の畑のお世話をお願いしたい」


「そんなんでええならお安いご用や」


凄いな……妙に安くしたかと思えば留守中の畑の世話を押し付けてしまうとは。


とはいえ申し訳なさはあるからな……キャベツが収穫出来たらお裾分けぐらいはせねばなるまい。





さて、夕飯は何を作るかな。


オヤッサンからトマトを貰ったしこれで何か……


「ベーコン包みチーズ焼き!」


「うおっビックリした!」


いきなり背後から大声を出すな……しかし珍しく可愛い妹からベーコンのリクエストだな。


普段は太るからって避けてるのに。


「ほら、私が初めて参加したバーベキューでお兄ちゃんが作ったあのチーズ焼き、アレが食べたい!」


「アレか……よし、作るか」


アルミホイルは……良かった、ギリギリで人数分足りるな。


トマトは水洗いしてから水気を拭き取って、頭を切り取ったら種をくりぬいて、細切りにしたチーズをトマトが崩れない様にかつギッチリと詰め……ヘタを取った頭を乗せる。


それを薄切りにしたベーコンで包んで、アルミホイルにバターを塗ってからベーコンで包んだトマトをピッチリとくるんで、後は焼くだけだ。


味付けはチーズとベーコンのみだがトマトはそのまま噛ったって美味いからな、これはそんなトマトをバーベキューで1番美味く食える料理だと思っている。


しかもそんなに時間が掛からずに焼けるからな……他の料理の片手間に出来上がる優秀な付け合わせだ。


当時7歳でしかも同じ世代の子供は居なくて、大人達の飲み会と化したバーベキューに退屈しきっていた可愛い妹でも楽しめる様にと作ってみたらえらく気に入ったらしい。


まあこれはベーコンなしでも作れるんだが、こうした方がトマトを焦がさずに焼けるしな。


因みに日本ではロクにバーベキューが出来なかったから、食べたいと言われたら刻んだトマトとチーズ、ベーコンでオムレツを作ってやっていた。


それはそれで美味いけど何かが違うらしいが……やはり炭火でないのがいけなかったのだろうか?


っといかん、これはあくまでも付け合わせだからメインを作らないとな。


そうだ、どうせなら子供心を思い出しつつ……


実は焼かずに余っていた20cmのソーセージを炙ってから冷ましておこう。


ウシの挽肉に刻んだタマネギとニンニクと塩コショウを入れよく捏ねて、ソーセージの中央へ俵型となる様に巻き付けて、と。


直火で転がす様に焼き続け、焦げ目が付いたら火のない所へ移してコンロに蓋をする。


中まで火が通れば見た目は立派な、いわゆる小型の漫画肉になる。


実際にあんな形になる肉の部位は存在しないが、人間誰しも一度はあんな肉を食べてみたいと思う筈だ……しかもこれなら骨まで食べられる。


食べたいと思わなかったらそいつは野菜狂信者だ、間違いない。


「食べてみたいって気持ちは理解出来るけど……お兄ちゃんは食べ物で遊ぶなって教わらなかった?」


「それは食べ物を無駄にする奴に言う台詞だからな?」


俺はちゃんと全部食うから大丈夫だ。


それに本来なら挽肉にベーコンを巻き付けたかったぐらいだが、既にトマトに使っていたから自重したんだぞ?


あ、タープとマリアがベーコン少ないって文句を言うかもしれんからベーコンのステーキも焼いておこう。





「ベーコンのステーキが美味いわぁ」


「このトマトと一緒に焼いたベーコンも美味しい」


「やっぱり、凄く懐かしい味だな」


うん、漫画肉もどきも美味く出来たんだが……


ソーセージを使っていたせいか再び目隠しをされて、食ってる所は見れなかったよチクショウ。


流石に今回は俺の分まで食わなかったみたいだが。


ちょっとぐらい見せてくれたっていいじゃない、夫婦だもの。


「「恥ずかしいからヤダ」」


チクショウ!?

漫画肉……一度でいいから食ってみたいよね?

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