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18 今後の方針・夜明けのコーヒー添え

あれからロリババアにベーコンの作り方と、ベーコンエッグの詳しいレシピを教えてたらピッタリ3日が経過した。


しかしあのロリババア……ベーコンエッグはすぐに作れる様になったんだが、バラ肉の塊を持ち上げる事が出来ないぐらいの非力だった。


いや、見た目通りと言えばそれまでだが再婚するまでよく生きていられたな……というかあのロリババアと結婚した男がマットさん含めて3人居るのがビックリだが。


まあ最終的にベーコンはそのマットさんが作る事になったけどな。


「普通なら家族以外の相手に、あんな親切にレシピを教えない……本当に良かったの?」


「ああ、別に構わないよ……あれは材料さえあれば誰でも作れるしな」


それに同じレシピ本を持つ者同士のよしみって奴だ……俺が買った本は日本に置いてきちまったがな。


尊敬する偉大なるピットマスターも自分のレシピを子孫に受け継がれるのを望んでいる筈だし。


それにベーコンが余りにも売れ過ぎてるらしく、このままじゃ俺達の食う分まで売りに出す事になりかねんからな……そんな事になったらタープが暴走する、確実に。


だから肉食が盛んで、肉が大量にあるここでマットさんが作ってくれるなら好都合だ。


何せ族長であるロリババアの旦那だからな……金に物を言わせる買い方や盗難、強奪に関してもキッチリと裁いてくれる筈だし、俺の代わりに信用が置ける相手に作り方を教えてくれるだろう。


何より強いから金だけの為に逆らおうとする奴は居ない筈だ。


「ほれ苺心、報酬のハチミツ」


「ありがど」


レシピの代金代わりに苺心に渡す報酬のハチミツを貰ったから、これで財布の中身が軽くなる事は避けられた。


香辛料を作る為にニンニクやショウガを大量に買っちまったし、寝る前に飲む為のコメ酒や色んな酒を買い込んで残り200バランしかなかったからな……また屋台でもやって稼がねば。


流石にマリアのヒモになる気はないからな……自分の嫁と可愛い妹は自分で養うのが男という生き物で、兄貴って物だろう。





そんなこんなでようやく帰って来たぜ、ケンタン領。


久しぶりに見る車は……ああ、砂や埃まみれだったわ。


近い内に洗車しないとならんか。


「おおタープ、戻ったんか!」


「おとん!腰はもうええんか?」


「何を言うとるんや!あのどんな男も寄せ付けんかったタープが婚姻したぁ聞いてジッとなんぞしとれんわ!」


おとんって……そりゃタープだって人の子なんだから父親ぐらい居るわな。


見た所普通のエルフみたいだが……格好からして神父って所か。


「おお、あんさんが可愛い娘を堕としたっちゅー迷い人かいな?ワイはこの教会の神父でタープの親父をやっとるレクタ言うんや、よろしゅうな」


「あ、どうも……ウメオと言います」


何だろう……パッと見た感じだといかにも中年男性なんだが、十字架の形をした重量級兵器を使いこなしてそうなイケボをしていやがる。


それにとんでもない凄みがあるし、この人も敵に回したら危険な感じがするな。


……って俺の知り合う男は敵に回せない奴等ばっかりだったわ。


「おとんはヴィガン族が攻めて来た際に腰を痛めてもうてなぁ……ペスカタの温泉で養生しとったんや」


「ちゅーてもまだ完治した訳やないからなぁ、旦那になる男に挨拶だけ済ましたらまた温泉に浸かってくるわ」


それで見掛けなかったのか……まあ、お大事に。


タープの親父なら俺の義父だからな、その内美味い肉でも差し入れてやろう。


「ウメオはタープが自分で選んだ相手や、ワイから言う事は特にあらへんが……タープを泣かしたらタダじゃおかへんで?」


「肝に命じておく……」


やっぱりタープも愛されてんなぁ……マリアもだったけど。


本当に俺なんかで良かったのかと思わなくもないが、一緒になったからには幸せにすると約束するよ。






「この地に私達の家を建てようと思う」


夕飯を食いながら唐突にマリアが家を建てると言い出した……因みにメニューは自分で自分の分を焼いて食うスタイルの焼肉だ。


今は教会で寝泊まりしているが、あくまでも公共の場だからな……確かに持ち家はあった方がいいな。


「土地なら腐る程余っとるから別にかまへん思うけど……金はどないするん?」


「家を建てるのに必要な金額、およびお風呂や家具類を考えるとおおよその計算で100000バラン、計算の誤差とか肉や他の材料の仕入れ等を含めて……ベーコン250~300を売れば稼げる」


「……つまり俺がそれだけのベーコンを作ればいいんだな、ってタープの肉が焦げてるぞ?」


新築の家に可愛い妹や嫁の為だ、300でも3000でも作ってやるよ。


俺1人じゃ1日100塊が限度だけどな!


「それとイチゴのお菓子をペスカタに行って屋台で売る、特にこの地のカボの実を使ったパンプキンパイ、あれは売れる……丸ごとなら300バランが妥当」


あのシカゴピザサイズで300か……まあ砂糖は高いが他は安く手に入るし、カボチャ自体が甘いからそんなに使わないしな。


可愛い妹も自分の作った料理が評価されるなら悪い気はしまい。


「じゃあ暫くは別行動になるのかな?……マリアさん、お肉焦げてるよ」


「いや、どの道ベーコンは作らないとない上に復興中のここじゃ売れないしカボもそんなに採れないだろ……タープもマリアも、野菜を焼いて食え」


「せやで、カボの実を栽培するんは緑をつこうても2日、収穫の後も3日は天日に晒して4日は寝かせんとアカン、そやないとあの甘味が出ぇへんよ……んでイチゴは肉焼かへんの?」


そんだけ手間を掛けておきながら1個2バランで売ってたのか……もう少しぐらい高くしたってバチは当たらんだろうに。


あ、収穫と言えばジャガイモとキャベツはどうなったかな?


後で見ておくか。


「暫くは復興作業を手伝いながらベーコンを溜める、荷車2台が満杯になれば売りに行く……それまでにカボも食べ頃になる筈だから、ウメオそっちのベーコン取って」


「はいはい」


他の商品やコンロを詰むとしてもリアカー1台で大体150~200塊のベーコンを運べる筈だから……こっちで食う分も考えれば大体1週間だな。


ま、暫くはベーコン作りながら野菜狂信者に食わせる肉を考えるか……ってこらタープ、それは俺が焼いてるベーコンだ。


マリアも欲しいなら言え!


苺心はもう少しぐらい肉を食え!





ジャガイモはまだ掛かりそうだがキャベツはいい感じに育ってくれていたな。


後5~6日、遅くても1週間あれば収穫出来そうだ、この辺りの土の栄養状態が良かったらしい。


キャベツが収穫出来れば色々作れるからな……酢漬けにすれば箸休めになるし、塩揉みしてもいい。


何よりトンカツやメンチカツ、焼そばやお好み焼きには欠かせないからな。


あ、お好み焼きなら山芋や豆腐も探しておかないとならんか。


最悪の場合、豆乳から作る必要があるけど……そういや豆乳ってどうやって作るんだ?


って風呂も済ませたしそろそろ寝ようと思いきや部屋が暗いな。


タープとマリアが先に来てる筈なんだが……


「待ってた」


「遅いで、ウメオ」


お、明かりが点いた……何で2人共服を着てないんだ?


って、流石にそれが解らん程バカじゃないが……あの時は湯気に邪魔されて見えなかった部位が、今度は謎の光が邪魔で見えん!


「あの時に言った報酬、今から渡す」


「折角やからウチも、な」


「お、お手柔らかに……」


おのれ謎光線……こんな時まで邪魔すんじゃねぇ!


ムードが台無しじゃねぇか!





……この後の事?正直に言って良く覚えていない。


ただ……謎の光はあれど生まれたままの2人が綺麗だったのと、朝日がやけに黄色かったのと、寝起きのコーヒーが凄く美味かったのと、溜まりに溜まった物がスッキリしたのと、赤く染まった布団を洗うのが大変だったのと、2人の艶々した顔をまともに見れなかった……解るのはこれぐらいだな。


あ、でも可愛い妹が「次からする時は先に言って、車で寝るか、耳栓して寝るから」って怒りを籠めて言ってたからそうさせて頂きます。


いや、本当に済まなかった……新居は防音か、壁を厚くする必要が出来たな。

謎の光、海苔、濃過ぎる湯気……等しく消し去りたい

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