第1章 難聴と学園と 【1】
「道案内ですか?いいですよ」
「ありがとう。助かるよ」
俺はなぜか高身長で何でもできそうで、優しそうな雰囲気を醸し出すイケメンを道案内している。多分歳は1歳か2歳くらい上だと思う。とりあえずイケメン先輩と呼ぼう。そうしよう。
「んでどこまで案内すればいいんですか?」
「とりあえず学園まで頼もうかな」
「分かりました」
ここでいう学園というのは強い能力を持ったエリートたちが通う能力を育成するための学園「○○学園」の事である。
「何か学園に用事でもあるんですか?」
「ちょっとね。ところで君の名前は?」
「雨宮 弘って言います。そろそろ15歳になります。」
「って事はそろそろ学園に入学出来る歳になるのかのか」
「そうなりますね。まああんなエリート校に入れるとは思ってませんけどね」
「それだけの力があれば…」
「なんか言いました?」
「いや、こっちの話」
「そうですか」
なんか呟いていたような気がするが…
雑談しながら進む事約15分
「そろそろ学園ですね」
「ああ。案内ありがとう」
そう言って学園に入ろうとするイケメン先輩。学園に入る直前で何かを思い出したかのように振り返って、
「そろそろある学園の入試受けてみるといいよ。きっと君にとっていいことがある」
そう言ってイケメン先輩は学園に消えていった。
俺はイケメン先輩の言葉の意味を理解できないまま帰路へついた。
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