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プロローグのようなもの
「ここは......?」
声が漏れる。ここはどこなんだ。
周りをみる。黒一色だ。何も見えない。眼鏡が悪いのかな、と思い眼鏡を外したが変わらず真っ暗だ。
.........とにかくじっとしていても仕方がない。とりあえずあたりを調べよう。
一時間ほど歩いただろうか。ふと遠くの方に光が見えた。
ーー出口かな?
そう思い、足を速めようとした....がその必要はなかった。
『光』が凄まじい速度でこちらにせまってきたのだ。
「え」
あまりに予想外な事で彼は一瞬硬直する。周りの闇が凄まじい勢いで消えて行く。
代わりにこの空間を支配するのは『光』だ。
眩しくて目を開けてられないーー
そう思った瞬間、彼は光に飲み込まれた。