お日様のせいだぜ! その⑤
お日様のせいだぜ! その⑤
「一本飲んじゃおっか?」とノキ。ぽつっと。
親に頼まれた買い物袋を指差し。ワタシの意見を確かめるよーに。
つか、これワタシが親に頼まれて買ってきたモンだから、ワタシに選択権があるワケであって!
その前に、これってビールだぜ!酒だぜ!中学生が飲んだら逮捕(まで行かないとしても、バレたら生活指導直行!)確実だぜ!!!
ノド乾いてサ…とノキ。
だったら、川の水でも飲んでろよノキw
実はノキ、酒飲みなれてんだ!
中学生の分際で!
未成年の分際で!
親がまず相当の酒好き。あだ名は樽(←飲んでも飲んでも酔わないのがその由来らしい)その親の方針、どうやら「ドイツでは小学生からビール飲ませる」という、ホントだか屈解された都市伝説だか分からない理屈から、ノキは小六ぐらいから、親が飲む時は、一緒に付き合って飲んでいたらしい。若い頃から鍛える!とかそんな事言ってるよーで。
めちゃくちゃな親だ。
ノキにとっては、ブランデー入りのチョコを食うのと同じよーな感覚で、ビールぐらいなら飲んでしまうらしい。
・ビールぐらいなら酔わん
・ちん◯に毛が生えたぐらいの頃からオレは飲んでる!
…とゆーのが、ノキの自慢なのだが、一体どのアタリが自慢なのかサッパリわからん。とりあえずこの発言が、先生の耳に入らない事を祈る。切に祈る。
あとで、買って返すなら…とワタシは前置きしてから、ノキにビールを渡した。
あー、ワタシも共犯だなぁ…。。ただ、なんだろう?このあまりにもゆるい日曜の時間軸の中で、ワタシの回路も少々止まり気味なのかもしれん。ゆるゆる過ぎる日曜。ワタシの脳も判断低下中とゆーか。
それに正直なところ、ノキに頼まれた事って、なんか断れないんだよなぁ…。最初は、ガーッといろいろ言う。けど、結局最後はノキの言われた通りの事をしちゃってる事が多い。多いんだよなぁ…。
結局、手渡してしまった。
ノキは「サンキュ!」と言ってビールを受け取り、ぷしゅっとプルタブを倒し、ごくごくおいしそうに飲み始めた。
度胸座ってんなぁコイツ…。
ジャージ、且つ、学校バッグ置いた状態でのこの飲みっぷり。
このヘンの神経はズ太とゆーか、キモが座ってるとゆーか。いや、無神経=バカ=脳天気と言った方がいいのか???
幸い、近くにはさっきの子供とおばあさんのみ。←おばあさんが通報するとも思えないからたぶん大丈夫。(つか、そう信じたい!)
ま、たぶん大丈夫でしょう…。ノキ、おいしそうだし。幸せそうだし。
いいのか?
ま、いいやw
「タムも飲む?」と、ノキ。
いや、ワタシは別にいい!逮捕されんのはアンタだけで十分!
「オレのおごりだからw」とノキ。いやいやそーゆう問題じゃねぇし!
ノキはそういって、それ以上ワタシに『未成年悪の象徴(酒と喫煙)』を勧める事はなかったのだが…。
(続きます!)