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お日様のせいだぜ! その③

お日様のせいだぜ! その③

挿絵(By みてみん)




ふわふわしたものと言われて、思い浮かぶもの、



真っ白いタオル、



子猫、



降り始めの雪、



柔らかそうな雲、



パンダとかもふわふわしてそう!



ただ、タオルとか絵で書いても、絵としちゃどーかと思うし。雪については今の季節だと、なんか書きづらいしなぁ。上野のパンダももういないし、やっぱ猫とか雲あたりだろーか?



ただ、この川辺にいる野良猫って、かなり凶暴で、ぜんぜん人に懐かないんだよ!目付き悪いし!しかもすぐ逃げる!ヤツら完全、ワタシらを敵とみなしてるし!まぁ、彼らもいろいろ辛い思いもしているからだろから、なんとなく分かるけど。野良猫って過酷だろうし。



そんなぼんやりと考え事をしてる間、ノキも隣でぼんやり釣り糸の先を眺めていた。



ぼんやり同士、まぬけな二人。



「楽しい?」とワタシ。



「かなりエキサイティング!」とノキ。



「釣り人って釣れない間、何考えてるの?」とワタシ。分からないし。



「釣れた時の事を想像して、わくわくしてんだよw」とノキ。ふーん。



それだけで何時間も座れるんだ。釣りする人って謎だ。ワタシはゆっくりと大きな空を見上げ、声には出さずに、ふわーっとあくびした。


こうして見ると、空は水の中みたい。透明で、澄んで、深くて。この先に真っ暗な宇宙があるなんて信じられない。おっきな雲がゆっくりと流れてゆく。鯨が泳ぐみたいに。流れと戯れるように。




ノキにも聞いてみることにしよう。ふわふわの件。




「ん…」しばらく考え込むノキ。




「…ちくわ…かな…。。」




ちくわかよ!



ただ、それは食感の話じゃないのか!ハラ減ってるのか?ワタシ的にははんぺんの方がふわふわだと思うぞ!そもそも、ちくわって描いててトキメかんし!


ただ、ノキははんぺんよりちくわの方が好きだったように思う。「はんぺんは根性無さ過ぎ!」とか言ってたよーな記憶が。きっと柔らかすぎて気に入らないのだろう。



ただ、いずれにせよ、ちくわは却下だ。描く対象として。



「他に無いの?」とワタシ。



「できたてのパン」



やっぱハラ減ってるのだろーか?



「遊園地に行く前の日」



確かにふわふわw そーなんだよね。あの頃、ちょっとしたおでかけの度に、そーとーふわふわしてたなw 既に空飛んでるよーな感じとゆーか。地に足ついてないとゆーか。



「女の子の髪」



ん、これもふわふわ!ノキは髪香りとか好きだしなぁ…。女の子の髪は男の人を引き寄せる何かがあるのだろーか。ゆるか先生の髪とか、女のワタシから見ても、グッと来る物があるし。


ワタシの髪はノキにはどのよーに映っているのだろうか?


ふわふわに映っているのだろーか?


まぁ、ニッパーで前髪切るよーな女がこんな事思ってもしょうがないだろうけどw



「シャンプー変えた?」とノキ。



って、ゲ!!! いつのまにオマエ、そんな顔近づけてんだよ!!!!!



って、別にオマエの好みに合わせようと思って変えたんじゃねぇよ!



気分転換的な何かとゆーか、ちょっとだけ大人を目指してもバチは当たらねぇんじゃねぇかと思って変えただけであって、それ以上でもそれ以下でもねぇよ!深い意味なんかねぇよ!



ま、正しくはシャンプーじゃなくて、値の張るトリートメント買ったって感じなんだけどな。ちょいと無理した。でっかいアイスとか買えば良かった




「オレこの香り好きかも!」とノキ。ちょっと嬉しそうに。




…やべぇ、ちょっと嬉しい…。。ムカつくけど…。ホントムカつくけど…。




ワタシは「あ、そ」とだけ答え、頬杖ついて、ノキとは反対側の方へ顔を傾けた。手のひらで顔を隠すように。バレないように。喜んでしまってる自分を、ノキに気づかれないように。




そういうの恥ずかしいんだよ…。慣れてないんだよ…。




(続きます!)

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