鉛筆のこんな利用法 その①
鉛筆のこんな利用法 その①
<状況説明>
ぽかーんと、おひさまが口を開けている。
なんだろう、このどっちつかずの天気?夏なのか?冬なのか?秋なのか?春なのか?
どっちでもいいや。おひさまもそう言ってるよーな気がする。「どっちでもいいでしょ?」なんて。
ま、実際、どっちでもいいんだけど。
けど、心地いいお昼。
隣でニワトリがコケコケ鳴いてるのだよ!
横でノキがもぐもぐご飯食べてる。食べてるだけでオレ幸せッスから!みたいな感じで。
ノキとニワトリと飼育小屋とワタシ。
時々風が、シャラーンと葉っぱ達を揺らす。小さい拍手みたい。しゃらしゃらーっと。
いや、ちょっと詩的過ぎるか?
同じ音と空間を共有している。ノキとワタシで。呼吸の音までは聞こえないけど。
いや、別に聞きてぇってワケでもねーんだけど!
とりあえず、客観的事実として、ワタシとノキは二人っきりでご飯食べてる。
空も青いなー。何も考えてなさそうだ。
ま、ワタシも何も考えてないけど。
とりあえず、何故こうなったかを説明します。ワタシとノキが一緒にご飯食べてる理由。
ま、成り行きとゆーか、そんな感じなんだけど…
- - -
「かわいいって何?」
お昼休みのご飯の時間。
校則が厳しいこの学校の中で、唯一お昼休みだけは例外で、いつも適当に仲のいいコ同士集まって、適当に食べてる。ここだけが唯一の例外。自由になれる時間。
ワタシはガタガタっといつものように机と椅子を動かしながら、れんげ(友達)にそんな質問をしてみた。
なんとなく "ついで" みたいな雰囲気で。
いやいや、実際 "ついで" なんだよ!別に深い理由なんてねーんだ!午前中、いや、昨日の夜からかな?なんとなくそんな事考えてて。
それもそもそもそんなに深刻に考えてたワケじゃねーんだ!
なんとなーく、ぼんやりとゆーかなぁ・・。
なくしちゃったものを、そのままま忘れてて、それをまたなんかのキッカケで「あ!なくしてた!」って思い出したよーな感じとゆーか…。断じて、そればっか考えて眠れない!なんて事はぜんぜんなくて、ちゃんとスヤスヤ眠ってたし!
まぁ、いつもより一時間ぐらい寝るの遅くなったけどナ…。
とにかく、深い意味なんて無い!全然無い!あるワケない!あるわけねーじゃん!
「知らないよそんなの」 と、れんげ。かなりそっけなく。
ああ…、やる気の無い返答…w
れんげはてきぱきとお弁当の袋を開けて、カパッとふた開けて、中から色とりどりのかわいらしいおかずが顔の覗かせた。わーい!開けてくれてありがとーう!とでも聞こえてきそうなかわいらしいおかず達。ひとつひとつが何かのキャラクターみたいだ!
でもって、れんげはパキョッとワリバシ割って、それをもぐもぐと食べ始めた。
えー、ここで説明しますと、れんげは何故かワリバシ派なんですよ。学校に持参したお弁当をワリバシで食う女子ってれんげ以外に見た事が無い!
理由は「滑るから」って理由らしんだけど、それ以外に「地球を滅亡させたいから」とか、そんな事も言ってた。ワリバシ=環境破壊という発想らしいが、ま、とりあえずワリバシが好きなんでしょう。まぁ、どうでもいい話ですが。
このワリバシ、れんげにすごく似合わないんだなぁ…。
れんげは普通にかわいいのだよ!どの角度から見てもかわいいのだ!女のワタシから見ても、つくづくそう思う。頭なんて、メロンぐらいのサイズ。そこからまっすぐでさらさらな髪が、シルクの衣のように羽根を広げている。(シルクってほとんど触った事ないから、詳しくはワカランがw)
頭ごと取りかえて欲しいよ、全く。
彼氏アリ。何故か相手は熊みたいなヤツ。「今、山から捕獲してきました!」みたいな、そんな感じのヤツで。まぁ悪いヤツじゃないんだけど。頭もなんか、ぼーっとしたタイプ。前に理由を聞いた事あるんだけど、「手がでっかいから」とか、そんな事言ってた。れんげの考えはよくワカラン。
でまぁ、そんなれんげに質問したワタシもバカだったかもしれないけど、とりあえず聞ける相手なんてあんまりいないし。れんげの事は信用してんだ。女として、人間として。
「で、問題はね、」 と、れんげが口を開く。
「何でそんな事、急に聞くの?」 と、れんげ。何かを詮索するよーな表情。
確実にワタシから、何か引き出そうとしてる聞き方だなぁこりゃ…。。
「いや、別に理由なんて無いんよ!ただ、なんとなくとゆーか、一般論として参考までに聞いておこうというか…」とワタシ。あ、多少慌ててる…。とりあえず、ご飯食べよう…。なんか深く詮索されたくないw
って、れんげ、ワタシの事じーっと見てるじゃないか!
ああ、なんか気まずいなぁ。。
「本人に聞くのが一番だよ」 とれんげ。なんか微妙に笑いながら!
本人って誰だよ!ノキか!ノキに聞くのか!ノキに聞いてどうする!ワタシは別にノキの好みを知りたいんじゃない!あくまで一般論としてだなあ!一般的指標として、今後、女として生きていくにあたって、参考までに聞いておきたいだけなんだよ!れんげ!そこんとこ勘違いしないでくれ!!!!
「まずは心構えから変えなよ」 とれんげ。
心構え?
「かわいくなりたいって気持ちが一番大切なんだよ」ってれんげ。
なんだこの、恋愛相談の模範回答みたいな回答は…。。
「こないだニッパーで前髪切ってただろ?」 と、れんげ刺すようにひとこと。
あ、見られてたんだw こないだ技術家庭科の時間中、作業中、なんか前髪が邪魔だなぁーと思って、面倒だったから、そのままニッパーでパキパキ前髪切ってしまって!
けっこう切れるモンなんだよ!ニッパーって!
まわりドン引きしまくりだったけどナ!いやいや面倒じゃん改めてどっかに切りに行くの!
ただ、鏡見なかったから、かなーりヘンな前髪になったけどなw
今になって思えば、クリップで留めときゃ良かったと、多少後悔はしてるのだよ!女として!人間として!
「雑誌とか読まないでしょ?」とれんげ。
あ、その通りw 服の誌とかこっそりクラスで回って来ても、読者投稿欄の悩み相談とこぐらいしか読まないからなぁ…。ワタシ的には週刊現代とか、あのテの雑誌の方が好きでw 分かるんだ!分かるんだよ!女として失格だって事ぐらいぜんぜん分かってるんだよ!
「まずはそーいうの読んで、かわいい乙女になんなよw そこがスタート地点だよ!」とれんげ。
読んだ内容が大切なんじゃなくて、読むという姿勢が大切なんか…。勉強になるぜれんげ!
「タム、実はかわいいんだから」と、れんげ、お弁当をちょんちょんつまみながら。
え?そりゃねーよ!ぜんぜんそれだけはねーよ!
って、ノキが来た!ノキが入ってきた!
「タムー!鉛筆かしちくり!」とノキ。なんだこの昼時に!
何故鉛筆?なんで鉛筆?絵でも書くんか?ワタシいちおう美術部だから、鉛筆ぐらい持ってる。授業中とかひまな時、それでなんか描いてたりする。
「んー、ちゃんと返してね」と言うと、ノキは「どもねーっ!」と言って、鉛筆二本持ってどっかに消えてしまった。
ま、いいや鉛筆ぐらい…。と思ったが、げ!ぜんぜん良くない!今日、美術部の課題の提出の日じゃないか!!!! それも放課後までに!なんか適当にデッサンし、提出しろって日だ!
ワタシぜんぜん描いてないじゃないか!
しかも今日に限って、鉛筆二本しか持ってない!シャーペンじゃ書けねぇよ!とりあえず昼休みに描いてしまえば何とか間に合う!!!!
「ごめん!れんげ!ワタシ、ノキから鉛筆奪還してくる!」と、ワタシは事情説明。
「おべんとは?」
「描きながら食う!」とワタシ。
というワケでワタシは、昼休み、ノキの事を探す事になったのだが…
ワタシはごはんも途中で、お弁当とスケッチブック持って、ノキの後を追ったワケなんだけど。
今になって思えば、他の美術部のコに借りれば良かったなぁと。なんかワタシ、そういう冷静な発想が不足してるんだな、たぶんw
「タムさぁ…」とれんげ。え!何!この急いでる時に!
「だからさぁ…、本人に直接聞けば…??」とれんげ。かったるそうに。めんどくさそうに。
うっさい!今それどころじゃない!!!!!!!
(続きます!)




