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主人公に①

「さてさて、今頃は憎きあの冒険者の街も、大混乱中でしょうねぇ」


 この世界で唯一迷宮がある場所。そしてその迷宮から最も近い街。それがその冒険者の街だ。

 この街には、迷宮を求めてありとあらゆる人物が集う。

 そして【輝く絶望】はそれを狙って今回の計画を実行したのだ。


「さあ、絶望を見せろ冒険者よ。始めに我らがギルド特製の新魔物(ニューモンスター)巨人(ギガント)を投入後、Bランク冒険者でも勝てないであろう、異色のパウ・ベアーとの戦い。そしてその混乱に乗じて、【輝く絶望】の構成員と魔物を送り込む作戦。実に素晴らしい」


 ガバガバなところはあるが、実際にされると面倒極まりない作戦を彼らはたてていた。

 戦力も整い、作戦を実行に移したのだ。


「さあ、冒険者たちよ。もっともっと絶望を見せてください!」


 だが、


「それでも、これごときで倒れないでくださいよ?クロム。あなたは、私が殺すのですから」


 序章を前に倒れるなと、かつての好敵手に残しながら。



□■



 先行はリンだった。


「【駆け抜けろ(エレクトル)】」


 たった一言の短い詠唱。それだけで、リンの魔法は完成する。


「【アダマント】!」


 リンがレベル30を超えた時に発現した魔法。雷属性の付与魔法だ。


「疾っ!」


 リンは発動した雷の全てを足の筋肉に注いだ。


『gua!?』


 パウ・ベアーも突然の加速に驚愕しただろう。

 リンの付与魔法は攻撃性能こそ高くないが、その分リンの補助に特化している。


「せいっ」


 そしてリンは投げナイフを取り出し、空中に投げ出した。


『gu?』


 パウ・ベアーはそのナイフに一瞬視線が向いたが、すぐに視線をリンに戻した。

 小賢しい、小技だと判断し、視線を誘導して隙をつくための行動だと判断して


『guaaaaa!!』


 全力で倒すために大剣を振るって


「流」


 リンの持っていた魔法剣に綺麗に受け流された。


『gua!?』


 予想外の行動。前回では絶対にしなかった動き。だが、未来視も使い、レベルも上がって動体視力も上がった今のリンだからできる芸当。


 大剣が流されたことにより、隙ができたパウ・ベアーの体をリンは斬った。


『gua!』


 だが、パウ・ベアーは怯むことなく、もう一度今度は上から大剣を振り下ろしてくる。


「加速しろ!」


 上から落ちてくる大剣を見ながら、リンは腕を電磁加速して弾き返した。


『gu!?』


「ちっ!」


 まさかの捨て身の攻撃に、パウ・ベアーは動きが止まり、リンは電磁加速の影響で火傷した腕を見て舌打ちする。

 幾ら再生スキル持ちでも、即座に再生するわけでは無いのだ。しかし、そのための布石は打ってある。


「来い!」


 リンは、予め空中に投げ出していたナイフが落ちてくるタイミングで左手でキャッチし、電磁加速を組み合わせて投げ飛ばした。


『gu………gugyaaaaa!!』


 だが、パウ・ベアーもそんな簡単に倒れるわけはなく、バランスを崩した状態から無理矢理たてなおし、ナイフを弾き飛ばした。

 安物の投げナイフはそれだけで粉砕さる。


 その様子を眺めながら、リンは一度距離をとった。


『guuuu………』


「……………」


 二人はまた向かい合い、再度衝突した。


 そんな二人を、マロンとメロは少し離れた場所で見ていた。


「マロン!魔物はどこだ!?」


 そんな時、駆け付けたのはいつぞやのヤンキー系の冒険者。名をエフ。Aランク冒険者だ。


「そこ………」


 エフに聞かれ、マロンが指を指した先では、リンとパウ・ベアーが戦っていた。


「ちっ!おい、すぐに加勢に………」


「ダメ」


「………は?」


 加勢に行こうとしたエフの行動を、マロンが止めたのだ。


「おい、マロン。どういうつもりだ?」


「リンは今、冒険してるの。だから………」


「だとしても、ありゃもうただのパウ・ベアーじゃねえよ!街に乗り込んだきたことも加えて、完全な異常事態(イレギュラー)だ!そもそも、あいつはDランクだぞ!あいつがあの魔物に………」


「危なくなったら、助けるから」


 エフの反論を、確固たる意思でマロンはそう言った。エフが改めてマロンを見ると、マロンもどこか悔しそうだった。


「………ちっ!」


 そのマロンの顔を見て、ある程度察したエフは、その場で見守ることにした。


「………テメェはいいのかよ」


 だが、それでもエフはメロにもいいのかと質問する。


「………リンが、自分の意思で戦いに行ったんです。私に、止めるなんて、そんなことできませんよ」


 エフはそれだけ聞くと、もう何も言わなかった。


「あちらの巨人は、あのパウ・ベアーが侵入する際に邪魔だと退かした時に倒れてたみたいだ。残りは、あの魔物だけだね」


 と、巨人の方を見ていたクロムも、そのタイミングで合流してきた。


「クロム。彼は、我々の新しい仲間ではなかったか?」


「そうだね」


「なら、なぜ手を貸さない」


 クロムと一緒に来た人物。【黄昏の絆】の副ギルド長であるテレジアがクロムに質問をする。


「言っておくが、私は彼が窮地に陥れば迷いなく邪魔するぞ」


 たとえ、あの戦闘が本人の望んだものだとしても、邪魔をすると、団員を大切に思っているテレジアは言い切った。


「わかってるよ。それは僕も同じ気持ちだ」


 クロムの言葉を聞いて、いつでも助太刀できるように魔法の詠唱を唱え始める。もし、この戦いになにかを規定しているのだとしても、それでも手を出すと進言したが故に。だが、クロムもまた予想外の言葉を放つ。


「結界魔法の準備をしていてくれ。それも、とびきりのものを」


「………なに?」


 テレジアが困惑している間にも、クロムはその戦いを眺めているだけだった。


「さあ、君の答えを見せてくれよ?リン」


 ただ、なにかを期待しながら。

ごめんなさい。なろうの方だけ、この話投稿するの忘れてました。本当に、すみません投稿してるって思ってました………


よろしければ、ブックマーク、評価、感想、レビューの方も何卒、何卒よろしくお願いします!いや、マジで

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