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違和感

十三話目更新じゃ〜!!

『グギャ!?』


 森の中。発見した小鬼を即座に殲滅しながらリンは奥へと進んでいく。

 体力を温存しながら小走りで先に進み、今回の討伐対象である小鬼を発見すると即座に首を刎ねる。


『ゴギャ!?』


 討伐推奨ランクがEランク。それも冒険者になりたてが主に狩る小鬼程度、レベルが13もあるリンの前では敵ですらなかった。


「よし、ある程度揃ったか………」


 たった今倒した小鬼から耳を削ぎ、胸から魔石を取り出すとバックパックの中にしまう。


「今回の討伐数は………10体だったが。じゃあ、小鬼は終わりだな」


 小鬼の討伐依頼を完了したことを確認し、次の討伐依頼対象を探しに行く。


『ビビビビビ』


 と、小鬼の血の匂いに釣られて大きな蝶の魔物が飛んできた。


「蝶か………【クリエイト・ウォーター】」


『ビビビビ!?』


 小鬼の血を啜ろうとしていたところに、急に羽に水を掛けられて飛行が不安定になった大蝶を確認すると。


「疾っ!」


 周りの木を巧みに使い、大蝶の胴体を一刀両断した。


「よし、これで蝶は一体目」


 楽に倒せたことについてもなにも感じず、淡々と素材である羽と魔石を毟り取り、バックパックに入れる。

 ちなみに今の大蝶はEランク中位の魔物である。


「蝶は確か5体だったな………とっとと終わらせるか」


 たまたま近くを通りかかった芋虫の魔物をすれ違い際に切り伏せつつ、残りの討伐依頼対象を探して森の奥へと進んで行った。



□■



「で、こうなったってこと?」


「まあ………そうだな………」


 冒険者ギルド。そこでリンが持ってきた魔物の素材や魔石を見てミカンは呆れていた。


「はぁ………帰るのが早くても、リンくんはやっぱり騒ぎを起こすんだね………」


「強くなれるんだったら、問題はなかったんだがな………」


 ミカンの呆れた声にリンもそう返したが、リンもどこか疲れている様子だった。


「えっと………ゴブリンの耳が48個と、モス・ハントの羽が14枚、そして魔石が42個ね………」


 リンがアイテム収納空間から取り出した普通の初心者冒険者が一日で持って帰って来れる量よりも多い量の素材と魔石を確認する。


「今日のリンくんの討伐依頼って、ゴブリン10体とモス・ハント5匹だったよね?」


「名前は知らんが、小鬼と大蝶の名前がそれなら、そうだな。あと、ついでに芋虫と狼も倒したな」


「グレルゾンとリトルウルフ、ね。名前覚えてよね」


「そいつの特徴と弱点さえ覚えれば問題は無い」


 一向に魔物の名前を覚えようとしないリンに呆れながらもミカンはしっかりと精算していく。


「それで?今日も異常事態(イレギュラー)?」


「まあ、そうかもな………」


 煮え切らない態度にも関わらず、ミカンはそれで納得してしまった。

 本来なら滅多に有り得ない異常事態(イレギュラー)。だが、この強くなること以外目標がないリンがこんなに早々に帰るということは、そういうことなのだろう。


(また、事件に巻き込まれたんだね………)


 呆れればいいのか、巻き込まれ体質に感心すればいいのか。いや、感心するのは絶対に違うな。


(まあ、強い魔物と戦うのは本望だろうけどね………)


 それは、リンが望むことなのだから。レベルも13に上がり、格上を倒せばランクも上がる。きっとリンならば、すぐにEランクの上限であるレベル20に到達してしまうだろう。


(ギルドの決まりだから、試練は受けれないしね)


 誰もが守っている決まり。それを、リンだけ特別扱いすることなど許されることでは無いから。


(でも、なるようになるかな)


 でも、きっとリンは無茶するだろうから。ミカンの心配は尽きないのだけど。


「はい。じゃあ、これが今回の依頼の達成報酬と、素材と魔石の売却金ね」


「ん。ありがとう」


 リンはそれだけ言うと、すぐに去って行った。


「あれ?そういえば………」


 先程、異常事態(イレギュラー)の話をした時、リンは少し面倒そうな表情をしていたことをミカンは思い出す。

 おかしな話だ。リンが、強くなれる機会を面倒そうに扱うなんて。


「気の所為、かな………?」


 この時のことを、後にミカンは後悔することになる。

 もっと、この時の問題を言及していれば、対策が取れたのではないかと。

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