異世界の買い物
十一話目
まだまだ続くよ
マロン。そう名乗った人物にギルド加入をお願いしたリン。ダメ元だったが、意外にも律儀な子であり、「私に任せて!」と言いきったマロンから連絡先を貰っい、マロンが喫茶店を出たあと。
「────どれにしよっか………」
リンはとあるお店で棚に置かれている巻物を見ていた。
この巻物は『スキルの書』と言われるアイテムだ。購入後、中身を読めばその通りのスキルを手にすることができる巻物。値段も安くなく、手に入るスキルも超強力な効果があるものではないが、汎用性が高く、持っていても困らないものばかりだ。
ちなみに、窃盗した場合は内容を読んでもスキルは得られない。『スキルの書』自体に防護魔法がかかっており、専用の魔法道具で防護魔法を解除しないとスキルを得られない仕組みになっている。
だから、購入するまでは中身を読んで効果を確認しても良い仕組みになっている。
現在、リンが持っているこういった市販のスキルは〈気配感知〉だけ。他にも持っていて損はないが、スキルと同様のシステムで販売されている魔法も買っておきたいとリンは考えていた。あと足りなくなった武器や防具も。
「種類は沢山あるからな………」
どれを選ぶのか。慎重に決めなければ、折角のスキルが無駄になるし、最悪デメリットスキルを引く可能性もある。
「取り敢えず、〈気配遮断〉は確定として………」
戦力上昇に必要なもの。出し惜しみする必要はどこにもない。今日まで貯め続けた貯金を一気に解放する気持ちでスキルを選ぶ。
「後は〈衝撃緩和〉と〈暗視〉と〈持久力強化〉でいいか」
どれもこれもあって損はないスキルを選び、購入する。
「120,000GOLDです」
「………はい」
料金を言われて、お金を払う。ちなみに、GOLDはこの世界の通貨であり、1GOLD辺り1円相当と考えても問題はない。
「やっぱり、結構な値段するな………」
12万もの金が無くなり、少し寂しくなった財布を見ながらそう呟く。だが、必要経費ではあるので、後悔はしていない。
「汎用スキルだから効果は薄いけど………」
早速『スキルの書』を読み、スキルを入手しながら呟く。これで次にステータスを更新する時にはスキルが発現していることだろう。
「後は武器と魔法だな」
武器は初心者用武器が販売している店に行けば適当に見繕える。魔法はスキルと一緒で『魔導の書』を買えば汎用魔法を手にすることが出来る。
「魔法はぶっちゃけ着火魔法と光源の魔法、氷結魔法さえあればいいから………」
適当なベンチに座り、リンは財布の中身を確認する。リンが先程挙げた3種の魔法は、生活用としても汎用性が高く、冒険者の野営などにも役立つので重宝されてる魔法である。初級の魔法なのでお値段も2万GOLD。
そしてリンの財布には現在234,900GOLD。魔法を買うと残りは17万GOLDといったところだろう。
「武器を一つ買うには十分だが………」
投げナイフは安い物で済ませなければいけないかもしれない。食事代と宿代も払わなければいけないし。
「………明日は稼ぐか」
強くなるには金がいる。そのために、リンは度々金策に走るのだった。
スキルの書や魔導の書は作るのにも結構な技術が必要で、その割に効果が弱い
でも一定の需要があるから全然売れる




