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新たな冒険へ


 ルノガー将軍が用意してくれた晩ごはんは今まで食べたものの中で一番豪勢だった。

 各街から集まったニーナさんたちやパーティメンバーで楽しく会話をした。


 皆今日のうちに帝都を出るらしく、また再会できることを誓い分かれた。


 「カノンたちは明日の朝出るんだよな。」


 「ええその予定です。ルノガー将軍。」


 オレたちも今日のうちに出ると言う話をパーティメンバーにはしていた。

 明日の朝になれば皆が送り出してくれるだろうが、むず痒い気持ちになる。


 将軍には申し訳ないが、手紙を置いておけば分かってくれるだろう。


 こっそりと夜のうちに帝都を出ると、ライカとミト、ルーンには伝えた。




 「皆、集まったな。早速西に向かおう。」


 皆が寝静まった頃、大広場に集合した。さっそく西に向かおう。


 「カノン! 」


 ロミが走って追いかけてきた。夜のうちに出発することを感づかれたのだろう。


 「急にいなくなったら寂しいじゃないか。それにキミには伝えたい事がある。」


 「すまない。それで話ってなんだ。」


 「それはその…」


 ロミが口ごもるのは人生で初めてみた。なんだろう大事な話だろうか。


 「私たち先に門に行っているわね。」ミトがライカとルーンを連れて先に移動した。



 ロミと二人きりになる。誰もいないベンチに腰掛ける。二人きりでロミと話すことなんてほとんどなかった。いつもライカや仲間がいたからな。恥ずかしくて街を見ながら話す。


 「それで、話ってなんだロミ。」


 「その、僕はカノンと旅をして楽しかった。僕には立場があるからついていけないけど………」


 「そうだな。ロミは帝国にとって重要な人物だもんな。しょうがないさ。」

 

 「カノンには一つだけ約束してほしいのさ。」


 オレは黙って頷く。


 「無事で、無事に帰ってきてほしい。」


 ロミの言葉は震えていた。顔を見ると涙を流している。


 「もちろんだ。オレは死なない。またロミと会えるまで元気で居るよ。約束だ。」


 オレは慰めるようにロミの頭を撫でる。ロミはオレに抱きついた。


 「まさか、カノンに慰めるられる日が来るとは思わなかったよ。」


 「オレも大人になったのかもな。」


 「僕も大賢者は荷が重いけど頑張るよ。」


 「ああ。ロミこそ体調を崩したりしないでくれよ。」


 「もちろんさ。みんなを待たせてはいけないね。カノンそろそろ行こう。」


 ロミが先に立ち上がりオレに手を差し伸べる。

 オレが家を追放されて腐っていたときもロミはこうしてオレに手を差し伸べてくれたっけ。


 「そうだな。ありがとう。」


 ロミの手を握りベンチから立ち上がるとロミの顔が目の前に来てオレの頬にキスをした。


 「これはおまじないさ。カノン、元気で。」

 「ああ。ロミこそ。」


 二人で西門にあるき出す。二人の間に会話はなかった。




 門に集合して帝都を出る。

 後を振り返るといつまでもロミが大きく手を振っている。

 門を見上げる。追放された帝都が名残惜しく感じるとは思わなかった。


 「カノン、行こうよ。まずはマジクト、その後はオアシスだよ! 」

 ライカの声にオレは踵を返しあるき始めた。

 

 「オレは自由だ。これからはスローライフを満喫してやる。そして気の赴くがままに冒険をするのさ。なぜならオレは冒険者なのだから。」


   <第一部完>

最強のオレが親の七光りとバカにされ帝国騎士団を追放されたのでもふもふ狼(?)と冒険者ライフを満喫することにする!~反逆の猟犬~

第一部完結しました。一度完結にしておりますが、月曜日から第二部が始まります。

末永くカノンたちの応援をよろしくお願いします。


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。


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