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ロミVSフラメル

Side;ロミ

※途中からロミ視点に変わります。

 地下道を駆けて地上に出る。地上に出れば後数分で教会に着く。


 地上では教会の使徒が暴徒となり街中で暴れているようだ。

 様子を見ると少し動きがおかしい。目が赤くなっていて暴走しているようだ。


 「ロミ、見ろ。あいつらおかしくなってやがる。挙動がおかしい。」


 「そうだね。操られている可能性は高そうさ。でも今は救えない。大元を叩かないと操作は解けないよ。」


 オレたちに襲いかかってくる奴らは斬る。倒れても倒れてもどんどん恐れなく襲いかかってくる。


 「こいつら、恐れるって言葉を知らないみたいだね! 」


 ミトが叫ぶ。どうしても群がられると弓使いは厳しいようだ。


 サンダーボルトを放ち、使徒の群れを気絶される。


 「急ごう。城はいつまで持つかわからない。」


 教会の前では数十人が護衛しているように見える。

 

 「カノン、正面突破だ。一気に片付けるよ。」


 ロミの絶対零度<アブソリュートゼロ>で全員を凍らせた。構っている暇はない。



 扉を蹴破り、中に入る。


 奥に見えるステンドグラスから光が差し込んでいる。

 光の先には見たことがある奴らが立っていた。


 「待てよ。カノン、遊ぼうぜ。」


 この鼻につく嫌な声。エドガーたち元第二小隊の面々だ。


 「エドガーか。今はお前に構っている余裕はない。道を開けろ。」


 「バカが。お前たちを殺るために俺様たちはここにいるんだ。」


 クロスナーとフラメル、シイナが手を上にかざす。


 何かを使うつもりだ。剣を構え臨戦態勢を取る。


 最初にフラメルが光の玉に包まれて、こちらに突っ込んできた。ロミに当たり、ロミがこの場から消えた。


 「何をした。エドガー! 」


 「なに。お前を殺るには邪魔をされたくない。タイマンでやる舞台を整えているだけだ。そう囀るな雑魚カノン。」


 シイナが光だし、横に居たミトに当って消えた。同時に、クロスナーとライカがこの場からいなくなった。


 「舞台は整えた。これでお前を心置きなくぶっ殺せるぜ。カノン! 」




 僕は気がつくと教会の裏の広場に移動していたみたいだ。恐らく魔法具だろう。僕たちを引き離す作戦にまんまと引っかかったようだね。


 「ロミ、やっとキミを超えられる。僕は雑魚のアドルフのように遅れは取らない。」


 目の前にはフラメルが立っていた。昔魔法を教えたっけ。


 「やあ久しぶりだね。フラメル。キミが僕を超えるだって。寝言は寝てから言ってほしいね。」


 僕はサンダーボルトを放つが、フラメルが手を前にかざし魔法をかき消した。


 「そう焦るなよ。ロミ。昔話でもしよう。」


 「お断りさ。僕たちには時間がない。」


 絶対零度<アブソリュートゼロ>を放つがフラメルは顔色一つ変えない。手で呪文を放ち突っ込んでくる。フラメルは生粋の魔法使いだと思いこんでいた。油断した。


 フラメルの拳がみぞおちに当たり、膝をつく。


 「ロミ、残念だよ。僕がこれからは賢者だ。キミは賢者には相応しくない。」


 「バカなことを。魔人化して気だけは大きくなったみたいだね。」


 「人間如きがほざくな。」


 「いいのかい。キミの家は貴族だ。こんなことして許されるわけがないさ。」


 「ふんっ。もう帝国は捨てたよ。この世に賢者は一人で十分だ! 」


 叫ぶフラメルから、どす黒いオーラを纏った魔法が飛んでくる。

 至近距離じゃ間に合わないね。ウォータウォールを展開する。


 「やるじゃないか。ロミ。」


 「キミは自分が強いと思っているけど、それは勘違いだ。僕が教えてあげるよ。」


 連続でインフェルノを放つがフラメルが当たる寸前に呪文をかき消す。


 「愚かなロミ。かわいそうだ。そうだ、僕が勝ったらロミをペットにしてあげるよ。」 


 お互いが魔法を放っては相殺する展開が続く。


 「たしかに魔力は大幅に上がっているようだね。でもまだまだ僕よりは下さ。」


 フラメルが叫び格段と魔力が上がる。


 「これでどうだい。ロミを超えたと実感してもらえたかな。」


 たしかに、魔力は上がった。上がったけどまだまだ僕には勝てないよ。でもこのまま魔法でやりあっていても埒が明かない。策を打つ必要があるね。カノンには怒られるけど、無傷ではフラメルは倒せない。


 牽制でサンダーボルトを撃ち、距離を取る。


 「何をするつもりだ。サンダーボルトごときで僕が倒せると思っていないだろう。がっかりさせないでくれロミ。」


 「どうかな。魔人化してキミは強くなったと思っているけど勘違いかもしれないよ。本気を見せてご覧よ。」


 「ほざいてろ! これが僕の力だ! 」


 フラメルが邪悪な渦潮<メイルシュトローム>を放つ。

 水が広場一面を覆い、渦になって飲み込もうとする。


 僕はウィーターウィールを四方に展開して防御する。


 「そんな、メイルシュトロームがここまでの力なんて。」


 渦はウィーターウィールにヒビが入り、破壊された。

 渦が僕を包み空中に放り出されて、地面に叩きつけられた。


 フラメルが倒れた僕に笑いながら近づく。


 「そんな中級魔法で僕の魔法が止められるわけ無いだろ。終わりだよ。」


 「くそっ。ここまでフラメルが強くなっていたとは思わなかったさ。」


 「ロミ降参しろ。僕のペットになれ。」


 フラメルが手を差し出してくる。


 キミが油断するこの瞬間を待っていたのさ。


 「焼き尽くせ! インフェルノ! 」


 インフェルノを至近距離から放つ。紅蓮の炎がフラメルを包む。これだけ至近距離からだと魔法を相殺できないさ。


 「クソがっ。卑怯だぞロミ。」


 「お互い様だよ。それに僕はアドルフをバカにされたことを怒っているのさ。」


 インフェルノを過去何度も放ってきたが、人生で一番の火力だ。非科学的な話だけど、アドルフが見守っていてくれているのかもしれない。


 「ウォオオオオ! 」


 倒れるまで何度も何度もインフェルノを放つ。フラメルが真っ黒になり、うつ伏せに崩れ落ちた。


 油断せずに近寄って、小刀で心臓を突き刺す。


 「なぜ僕がまだ生きているとわかった。」


 「どうかな。キミがバカにしたアドルフが教えてくれたのかもしれないな。少なくともキミよりアドルフの方が強かったよ。」


 フラメルは動かなくなった。終わりだ。すぐにさっきの道に戻ろう。


 きびすを返すと空に虹がかかっているのが見える。

 アドルフも喜んでくれているかもしれないね。それを見て、僕は無意識に笑顔になった。

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