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勝利の条件は


 二階から見下ろしているだけでは、戦況は良くはならない。オレにできることはなんだ。


 「ルノガー将軍、オレたちはどう動きましょうか。打って出て、数を削るのが良いと思いますが。」


 「ああ。すまない。ワシが戸惑っていても戦争には勝てぬ。冷静にならんといかんな。各街への指示は出した。各地での暴動はなんとか踏ん張ってもらわんとな。」


 ルノガー将軍がそう言うと笑った。

 さすがのルノガー将軍でもこの状況には焦りを感じているようだ。この状況で笑えるのは修羅場をくぐってきた経験があるからなのかもしれない。


 先程の報告では、魔法都市マジクトやノース鉱山、水の神殿、エルフの里の近くで教会の人間が暴れていると聞いた。


 今までの旅で関わってきた人たちだ。助けに行きたいが行ける状況ではない。皆の無事を祈るしかないな。皆、無事でいてくれ。


 「私たちの帝都帰還がどこからかバレた可能性があるかもしれないさ。」


 ロミが冷静に現状を分析する。


 「そうだな。教会の目的の魔法具はオレたちが持っているんだ。教会がなりふり構わず武力行使をするのは想定外だが、この戦争を止めないといけない。ロミ、ミト、ライカ攻めに出よう。」


 「いや、待て。この場でカノン達にはやってもらいたいことがある。」


 「なんですか、ルノガー将軍。」


 オレたち降りようとしたが、立ち止まりルノガー将軍を見つめる。


 「ワシらの目的はガリレア王を守ること。三つの魔法具を守ること。どちらも守ることができなければ終わりだ。」


 「そうですね。」相づちを打つ。


 「だが、現状だと厳しいだろう。粘ることは出来るが…戦力差が大きすぎる。このままではまずい。数の暴力に押し切られる。」


 「オレたちが削りましょうか。数の差はありますが、半分は削れると思いますよ。」


 「いや守りではなく攻めをお願いしたい。教会に攻め入ってほしい。カノンたちは遊撃隊だ。教会のやつらは攻めることは考えてはいるが、攻められることは考えていないだろう。」


 ルノガー将軍が頭を深々と下げた。


 「やめて下さい。オレたちも乗りかかった船です。分かりました。オレたちが教会を攻めて、聖女を奪還すること。悪の親玉、チャーチル教皇を殺すってのはどうでしょうか。」


 そうすればこの戦争を終わらせられるはずだ。守るのは性に合わない。攻めるのは大歓迎だ。


 「そうだなそれは名案だ。防戦一方では長くは持たんからな。」


 「僕もカノンの意見に賛成だよ。ルーンを救い出そう。地下水路から回って教会を強襲しよう。」


 オレたちがやることは決まったようだ。教会は帝都の中で城の次に大きい建物だ。目立つし城から近い。走れば十分もかからない距離。地下から出ればすぐにたどり着くことは出来るだろう。


 「ああ。そうしてくれ。頼んだぞカノン。」


 「もちろんです。」


 早速動こうと皆とアイコンタクトを取る。


 城門から大きな音がして門が徐々に開いていく。


 「バカな。裏切り者の誰かが開けたのか。いかん! すぐに包囲されるぞ。エマ、今すぐ下に行って城防衛の作戦を取ってくれ。」


 「承知した。カノン、またね。」


 エマが二階から華麗に飛び降りて門まで駆ける。


 エマが城の防衛に回るのは痛いが、しょうがない。城が鎮圧されて王様が人質に取られれば、魔王復活なんて関係なく、帝都は乗っ取られてしまう一巻の終わりだ。


 「ルノガー将軍、オレたちは急ぎます。良い報告が出来るように全力を尽くします。」

 

 「ああ、そうしてくれ。ワシもまだまだ現役だ。老いぼれも防衛線に参加しよう。」


 ルノガー将軍も剣を抜く、城門が半分開いて教会の男たちは流れ込んでくるのが見える。

 騎士や兵士も奮闘はしているが、打開はできそうにない。

 エマが孤軍奮闘の活躍を見せるが、倒しても倒しても囲まれて、やつらを押し返せない、


 「その前に門は死守しましょう。このままではまずい。ロミ、合わせろ! 」


 オレは詠唱して流星の輝き<メテオインパクト>を放つ。


 大きな火の玉を上空から落とし、門から入ってきている男たちを焼き払う。それでも男たちはどんどん城内に流れ込んでくる。死の恐れはないのか。キリがない。


 ロミが巨大な濁流<タイダルウェイブ>を放ち、門の外へと教会の奴らを押し出した。


 「今だ、閉めろ! 」


 門をまた開けようとしている裏切り者をエマが走り斬る。門を開け締めする装置を引っ張った。

 なんとか中に入ってきたやつらを追い出して城門を閉めた。これで時間は稼げるだろう。


 「ルノガー将軍、エマ、後はお願いします。オレたちは教会に向かいます。」


 「ああ。城はなんとかする。気をつけるんじゃぞ。カノン、ロミ、ミト、ライカ。」


 エマは親指をぐっと上げて居るのが見える。エマがいればよっぽどのことがなければ突破されないはずだ。


 「行こう! オレたちが戦争を終らせる! 」


 門の前に集まっていた帝国の騎士や兵士たちが歓声を上げる。


 「「「帝国に栄光あれ!」」」


 「お前たち、浮かれるな。どんどん攻めてくるぞ。隊列を組み見直す。」


 後からルノガー将軍の声が聞こえるが、オレたちは走る。

 急いで地下道に戻り、教会を目指す。


 

 無事でいてくれと思うが、オレは教会で起こるであろう戦いを想像して笑みが溢れる。

 待っていろ。チャーチル教皇。オレがお前の喉元に噛みついてやる。

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