団長エドガーの災難Ⅶカノンの足取り
エドガーたち騎士団一向は帝国からの連絡で、サンタルークのギルドにカノンが現れたと知った。
急いでサンタルークのギルドに向かったが、どうも一度顔を出しただけですぐにいなくなったと言われた。
俺様が聞き込みなんて地味な行為をしたくはないが、しょうがない。このままだと団長の地位さえ危うい。カノンはここにいたんだ。
商人がカノンの顔を見てノーズ鉱山に興味を持ったと言っていた。
間違いない。カノンはノース鉱山に行ったんだ。
さっそく向かおうとするが、どうも教会の連中が俺たちが来たことをどこからか聞きつけて、接待をしたいと言われた。
「クロスナーも乗り気だし、鉱山に夜に向かうのは嫌だ。教会のせっかくの誘いだし鉱山には明日行こうか。」
皆頷く。
鉱山の方から花火も上がっている。俺たちに運気が回ってきた。俺たちがサンタルークに来たことを知って、祝福してるんだ。
クックック。帝国は俺様に跪けば良いんだ。
◇
朝まで呑んで皆もぐったりしているが、もう昼過ぎだ。そろそろ鉱山へ向かおう。
カノンいや金貨500枚待ってろよ。金貨500枚有ったら屋敷も買えるな。いやそれより女だ。
馬車で鉱山まで向かう。
日暮れ前に鉱山の街に着いた。
「なんだこの街は。酔っ払いばっかりじゃねえか。」
広場では鉱山の男たちが寝ているのだ。クロスナーが愚痴を言うのも分かる。
街中が酒臭くて二日酔いの俺様も気分が悪い。
「さっさとギルドにいきましょう。田舎は臭いし汚いわ。」
シイナは良いことを言う。さっそくギルドに向かおう。
冒険者ギルドに入り受付に尋ねる。
ニーナというのか。茶髪で俺様好みのいい女だ。俺様の女にしてやりたい。
「ここにカノンはこなかったか。」
「いえ。知りませんが、冒険者ならダンジョンに行っているかもしれません。」
「そうか。カノンという悪党を探していてな。こんな田舎に居るとは思えないが、調査のために来た。後ろにいるお前たち何か知らないか。」
後で椅子に座っている冒険者にも尋ねる。
皆、俺様を睨んでいる気がするが、気のせいだろう。なにせ今初めてあったのだから。
「ニーナ、俺たちはダンジョンに行きたいのだが、誰か案内してくれる冒険者はいるか。」
「分かりませんが、鉱山の街はそこまで冒険者の数も多くないので、募集していただくしかないですね。」
チッ面倒だな。
「フラメル後は任せた。俺様とシイナは街の聞き込みに行く。」
フラメルは嫌そうな顔をするが、シイナと街に出る。聞き込みも大事な仕事だ。
「おい、そこの男、カノンは知っているか。」
「いや、知らねえな。」
何人にも聞き込みをするが、カノンを知る者はいない。念のため、写真も見えるが心当たりはないみたいだ。本当にこの鉱山に来たのだろうか。
チッ。あの商人。鉱山にいなかったら焼きを入れてやる。
「おい、そこの偉そうな男。カノンを知っているか。」
「あ。誰だお前、知っていたらなんだ。」
ビンゴだこいつは知ってやがる。
「俺様たちは帝国の騎士だ。カノンを探しにこんな辺鄙なところまで来たんだ。」
「そうか。悪いことは言わねえ。この街から出て行け。」
そう言うと、男は去っていった。
何なんだこの街は。昨日の花火は俺様を祝福してた訳ではないのか。
何も情報を得られなかったな、ギルドへ戻ろう。
「冒険者は見つかったか。」
フラメルに尋ねるとクビを横に振った。
冒険者を雇おうとしたが、誰も来ないらしい。
「どういうことだ。ニーナ。」
ニーナに詰め寄る。
「皆、忙しいということではないでしょうか。」
「ふざけるな。帝国騎士の依頼だぞ。ギルドは断る気か。」
「いえ。そんなことはありません。皆、手一杯なんです。」
「明日まで待つ。明日まで募集が来なかったら直々にお前がダンジョンを案内しろ。光栄だろ。」
ニーナの返事を聞かずにギルドを出る。今日は英気を養うために飲むか。
街に一軒しかない飲み屋に入る。
皆で呑みながら話をする。
「お前たち、カノンを捕まえたら金は何に使うか決めてんのか。」
クロスナーが答える。
「当然だ。団長。高い家に女。そして酒だ。」
クロスナーは単純だ。
「そうか。それはいい。はやく親の七光りの雑魚カノンを捕まえよう。明日、ダンジョンで会えるはずだ。」
今日の酒はうまい。カノンを捕まえることを考えると笑いが止まらない。
「兄ちゃんたち、悪いが出ていってくれ。店じまいだ。」
店員のおやじが俺たちに言う。
「ふざけるな。まだ呑み始めたばっかりだぞ。」
「痛い目にあいたくなかった今すぐ出て行け。やるなら相手になるぜ。」
そう言うと、他の席で飲んでいる男たちも立ち上がりこちらを睨んでいる。
「なんだよ。分かったよ出れば良いんだろ出れば。お代は払わねえぜ。」
「お前たちのお代なんて要らねえ。さっさと出て行け。」
なんだってんだ。この街は。挙句の果てに予約していた宿屋の宿泊も断られた。
こんな田舎の宿が満室な訳がない。
食い下がって、案内されたのは馬宿だ。
馬はいないが、獣臭い。
こんなところで寝れっていうのか。俺様は帝国騎士団長だぞ。
シイナが文句を言うが街の外で野宿するよりはマシだ。俺様だって嫌なものは嫌だがしょうがない。
寝ていると、誰かに石を投げられた。おちおち寝てられない。
なんだってんだこの街は。こんな田舎まで来てやってるのにこの仕打はなんだ。
教会がない街は治安が悪くて困る。
こんなことになったのも、すべてカノンのせいだ。
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