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ノース鉱山防衛戦Ⅴ 勝利の美酒

 キングサイズの骸骨ロードと対峙する。


 骸骨ロードが咆哮して激昂しているようだ。


 これから倒し切るまでの間、骸骨ロードは最後の力を振り絞って全力で向かってくるだろう。


 こんな状況なのに、笑みが溢れる。


 命のやり取り。生死をかけた戦い。


 戦場で常に隣合わせだったこの感覚だ。ゾクゾクする。生きていることを実感する。


 敵の喉に剣を突き立ててやる。


 ライカは咆哮を聞いて、怖気づいている様だ。


 しょうがない、ここはサシでやるしかない。


 タイマンだ


 骸骨ロードがオレめがけて、左腕二本で剣を振るう。


 攻撃の出どころは分かっているんだ。十分に防げる。


 盾で二発攻撃を受ける。


 攻撃は重い…が防ぐことくらい造作もない。


 二発目の斬撃が来たところで盾で押し返す。


 これでスキができるはずだ。


 骸骨ロードがよろめく。


 骸骨ロードの攻撃が届かないように、骸骨ロードの右足に滑り込みながら剣で右足を破壊する。


 手応えあり。


 右足を破壊できた。


 これで自由に動き回ることは出来ない。皆に被害が出ることはないだろう。


 再び骸骨ロードが咆哮を上げるが苦し紛れだ。


 バックステップで再び距離を取る。


 さっさと決めよう。

 

 詠唱を唱える。


 魔力を全て注ぎ込んで速度アップと力アップのバフを何度も自分にかける。


 これで数倍は速く動ける。


 骸骨ロードの剣撃がスローに見える。


 一撃目を躱して、二撃目を下から剣で弾く。


 骸骨ロードの剣が弾け飛ぶ。


 バフをかければ、力でもキングサイズにも上回れる。


 ここからは攻めあるのみだ。


 オレの連続の剣撃を骸骨ロードがギリギリのところで防ぐ。


 骸骨じゃなければ、血が出てすぐ倒れているはずだ。


 なかなか、良い斬撃は入っているが、倒れない。


 骸骨ロードも必死に左手二本で一本の剣を振っていて、力も上がっている。


 骸骨の頭を飛ばすしかないか。


 距離を取り、加速して左腕を飛ばそうと飛びかかる。


 その刹那―――骸骨ロードの右腕が生えてきた。


 「しまった。」


 骸骨ロードの生えてきた右腕から繰り出される斬撃が向かってくる。


 攻撃に全てをかけていた、この斬撃は避けられない。


 ライカが飛び出して、身を挺して右腕の斬撃を受ける。


 ライカが倒れる。


 まともに斬撃が当たったが、重症ではないみたいだ。


 意識を骸骨ロードに戻す。


 「ウォォオオオオ! 」


 叫びながら剣を振るう左腕を吹き飛ばす。


 そのままの勢いで、反転し、頭を一閃


 手応えあり


 これで終わりだ。


 頭蓋骨と胴体が切断された骸骨ロードが地面に倒れる音が響きわたる。


 戦いを見守っていた男たちの歓声が上がる。


 やっと終わった。


 ライカは大丈夫か。


 倒れているライカにかけより、回復魔法をかける。傷は浅い。どうやら無事みたいだ。すぐに回復するだろう。



 「よくやった。ライカ。お前がいてくれなかったら、危なかった。それに街の被害は増大していたよ。」


 ライカは立ち上がり、アオーンと力強く鳴いた。


 ライカを撫でていると、ニーナさんが駆け寄ってきた。


 「カノンさん。やりました! 私たちの勝ちです! スタンピードがあって、誰も死人が出なかったなんて奇跡ですよ! 」


 ニーナさんが回復しているオレに後から抱きつく。


 「ちょっと。ニーナさん離れて下さい。苦しいです。」


 そう言って振り返ると、頭領含めて男たちがオレに覆いかぶさってきた。


 「よくやったぞ。坊主! お前はこの街の英雄だ。」


 男たち数人に乗られて重い。


 ライカとニーナさんは避難している。


 「重い。重いですって! 」


 「今日はお祝いだ! サンタルークに連絡して皆を呼び戻そう! 今日はオレが頭領として全部奢ってやる! 朝まで飲むぞ街を救ったお祝いだ! 」


 男たちが今日一番の歓声を上げる。

 

 そんなことはどうでもいい。


 マッチョな大人数人に乗られて重い。速くどいてくれ。


 「私、サンタルークのギルドに連絡入れてきますね。スタンピードを乗り切ったんです。馬車を借りて急いで戻れるように手配します。」


 そう言うと、ニーナさんが街に戻っていった。


 「さすがはニーナだ。気が利くぜ。」


 頭領がウンウンと頷く。


 「あの、そろそろ重いので、どいてもらえますか。」


 そう言うと、すまなかったなと言い、頭領たちがオレの上からどいた。


 頭領が笑顔で倒れているオレに手を差し出す。


 オレは笑って手を握り返した。


 勢いよく起こされて、そのままの勢いで肩車される。


 「恥ずかしいんで、降ろして下さい。」


 「何いってんだ。お前はこの街の英雄だ! 英雄の帰還だ! 皆で広場に戻るぞ! 」


 男たちが歓声を上げる。


 頭領に肩車されたまま、街の広場へと戻る。男たちがオレを中心に輪になり嬉しそうに話しながら歩く。


 無事に終わって良かった。


 


 それから、広場で飲み会が始まった。


 数時間後には避難した皆も帰ってきた。抱き合ってお互いに無事なことを確認しあって喜んでいる。


 何回も乾杯をして、背中をバンバンと叩かれ褒められたし、お婆ちゃんや色々な女性からお礼にと、頬にキスもされた。


 帝国の騎士にいた頃は、こんなに褒められたことはなかった。


 すごく幸せな気分だ。


 ライカは肉をたらふく食べて満足したのだろう。体を休めるように丸まって眠っている。


 オレもそろそろ酔っ払った。


 先に失礼させていただこう。






 宿のベッドに飛び込む。さすがに疲れた。数秒で寝れそうだ。


 起き上がって服を脱ぐことすら面倒だ。


 横になって、もぞもぞと服を脱いで床に投げていると部屋がノックされた。


 「どうぞ。開いてますよ。」


 そこにはニーナさんが立っていた。


 「カノンさん。今日はありがとうございました。」


 「いえ。こんな姿ですみません。お力になれて嬉しいです。」


 危なかった。数秒遅ければ、全裸で対応することになっていた。まだ上下で1枚ずつ着ている。


 「そう。いいのよ。あなたは英雄なんだから。」


 そう言うと、ニーナさんがドアを締めて、室内に入ってきた。


 部屋の電気は付けていない。


 「私、ご褒美あげるって言ってたわよね。」


 そう言うと、ニーナさんがベッドに近寄る。


 「ええ。言ってましたね。」


 「私がご褒美じゃだめかしら。」


 そう言うと妖艶にニーナさんが笑った。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。


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「親の七光りだとバカにされ帝国騎士団を追放されたので、もふもふ犬と冒険者をしながらスローライフを満喫する。戻ってきてくれと懇願されてももう遅いっ!~反逆の猟犬~

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